ロケットマンのレビュー・感想・評価
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日本でウケるのはコアな層。
「ボヘミアンラプソディー」の最終監督を務めたデクスター・フレッチャーが音楽界の巨匠を描く。
主役のエルトン・ジョンを演じたのは「キングスマン」のタロン・エガートン。
タロンとエルトンは不思議な縁で、キングスマンにはエルトンが本人として出演したことがあるし、「ミニオンズ」で有名なイルミネーション製作映画「シング」では、既にタロンがエルトンの曲を歌っている(演劇学校のオーディションで歌ったのもエルトンの曲なのだとか!)。
また、フレッチャー監督とタロンといえば「イーグル・ジャンプ」を思い描く人もあろう。
こう言った縁に満ちた今作の出来は、素晴らしいものだった。
エルトンの「伝記的な作品」としてみると、どうやら事実と違う点が色々とあるみたいだが私は彼についてそんなに詳しいわけではないので(でもエルトン大好き)、その辺りの事は他の人に任せましょう。笑
ここでは、「ミュージカル映画」としてみていきたい。
まず最初に、私個人的に「ミュージカル映画」はあまり好きではないです。(なら見るな笑)
というのも、歌が物語の大半を占めるこのジャンルではキャラクターの感情の動きが唐突で、相当な演技力か物語と歌のシンクロがないと整合性をなかなか得られず、納得できないまま次、次、次、と進んでいってしまうから。(例えば、落ち込んでいたキャラが、最初はスローな歌い出しで感情を表現していたのに、サビ部分でいきなり踊り出すという事が多々ある。)
また、歌唱部分は往々にして心理描写として映像化され、街中で急に歌い出したりシリアスな場面で台詞にメロディが付き出しても、周りの人がそれを不可解に思うことはない。1曲終わったら次の場面、次の曲が終わったらまた次の場面と、ストーリーがブツ切りになる感じも集中を阻害する。
例えば演劇だったりディズニーのようなアニメ映画だったら、そもそもの空気感が非日常だからそういった事もあまり気にならないが、リアルな人間での映画、とりわけノンフィクションに近い題材でこれをやられると……。
こういうのを緩和させるのが役者の演技であったり、歌と物語のシンクロ具合だったりするのだと思う。
タロンの演技はといえば、素晴らしかった。
自分というものを自問自答し続け、愛を求めながら酒やドラッグに溺れていく。そういう繊細な感情がほぼ完璧に表現されていたし、先述した歌唱中の唐突な感情の変化なんかも殆ど違和感なく見られた。
ただ、やはりエルトン・ジョンという無数の楽曲を生み出したアーティストがモデルであるが故登場する楽曲の数も半端じゃなく、本筋と心理描写を行き来する"ぶつ切り感"は拭えなかった。
ミュージカル映画は大きく分けると2種類に分けられると思う。
最近で言えば「LALALAND」「グレイテストショーマン」のように、楽曲が映画の為に書き下ろされたもの。
もう一つが、今作や「マンマミーア」のような、既存の音楽から着想を得たもの。
どちらが良いというわけではないが、前者の方が映画には馴染む。特に「LALALAND」はメインのストーリーラインが単純なのも手伝って歌と物語の整合性もあったし、何より、映画自体、物語より映像を楽しむような作品だった。
いわゆるマジックアワーの極端に美しい映像が多用され、日に数十分しかないその時間の中で長回しで撮り、帽子を投げるなど簡単なアクションもいれる。失敗すれば取り直しは次の日になるのに、だ。
映像から製作者の心意気を感じられたのも「LALALAND」が高い評価を得た理由だろう。
もちろん、「マンマミーア」も成功作と言って異論はない。イギリスでは興行収入でタイタニック超えのトップヒットとなった。
みんな大好きABBAの楽曲がふんだんに使われたこの作品もストーリーは実に単純だ。キャラクターの深い思念とか葛藤とかはあまりなく、ラブコメディのジャンルにふさわしいすごく楽しい軽い気持ちで見られる。メリル・ストリープはじめ、役者の演技も素晴らしかった。題材が恋愛なのでコロコロ変わる感情にも納得がいったし、ぶつ切り感もあまりなかった(と、いうかそこまで深く見る必要がなかった)。
一方今作。
エルトンの自己存在意義や周りに愛されない孤独感、ゲイであることの葛藤。
二時間のミュージカル映画にするには題材が非常に繊細かつセンセーショナルだ。
「LALALAND」のように"映像を楽しむ映画"という風には割り切れないし「マンマミーア」のように"深く見る必要がない"とも言い難い。視聴者側にもある程度の集中と思考を求められるのにそれを阻害する要素が散りばめられている。ミュージカル映画をある程度見慣れていないと最後までちゃんと見るのは難しいと感じた。
とはいえ、タイトルの「ロケットマン」が流れるシーンは映像表現としてかなり素晴らしく、映画ファンの中でもこれから度々話題に上がるだろうし、「YOUR SONG」を使うタイミングも絶妙。ライブハウス"トラバドール"で曲を奏でた時の浮遊感と無敵感の表現をエルトンの名演出に絡めて映像化してたのも印象的だったし、「I'm still standing」の歌詞と物語のシンクロ具合も心地よかった。
最初に少し触れたが伝記作品としてみると事実と相違点がある為、本当のエルトンファンは見てて辛い部分があるらしい。かと言ってエルトンをほとんど知らない人にとってはかなりタフな映画となるだろう。
一番楽しめるのはきっと、「代表曲を何曲か知っていてエルトンがどういう人かも大まかには知っていて、かつミュージカル映画を見慣れた人」という、日本人の中ではかなりコアな層だ。
本国での評価と日本での評価に差があるのはこの辺に由来していそうだ。
うん、よかったけど、辛いかな。
2度は見ないけど
ボヘミアンラプソディは3回も観ましたが、
この映画は1回でいいかな。
クイーンと違い、
「エルトン命!」みたいな人は見たことがありません。
ロックンローラーではなく、
your songやcandle in the windのようなバラーディアとしての評価で、ビリージョエルに近いポピュラー歌手。
声に特徴がないから、歌の上手い俳優さんで吹き替えもオッケー。フレディを吹き替えなしでやってたら、暴動が起きたでしょう。
ミュージカル仕立てで、LALALANDよりは良いです。ポップな仕上がりで、話はボヘミアンラプソディとそっくりな、重いストーリーです。
ゲイであるが故の孤独に苛まれる姿、酒や薬に溺れていく様、金に群がってくる輩がいるのも同じ。
ただ、ベッドシーンはいらなかったのでは?
そこまで好きなミュージシャンではないけど、知ってる曲が多かった(ほとんど)のは、やはり偉大な作曲家であることの証なのでしょうね。
存命中なので、今後も活躍して欲しいです。
次はジョージマイケルかしら?
友情は、裏切らない!byバーニー
幼いレジーは、愛情のない両親から愛情を求めてるように、音楽の才能が開花!
作詞家を目指してる、バーニーと出会えて、更に高みに行く事が出来たんだと思った。
富と名声が上がるにつれて出てくる、取り巻き!
特に愛のない、ゲイマネージャーは特に酷かった💢
バーニーの、友への愛情に救われて、
レジーは立ち直ったんだなー
バーニー役が良い
大興奮の2時間
エルトン知らなくても!
私は正直エルトン・ジョンの世代ではないので、エルトンの曲が流れても??です。なので映画の魅力を半分くらいしか堪能できなかった気がします。でも今作を観てエルトンはロケットマンな気がしてきました。バーニーとの友情はステキでした。それにしても海外アーティストは皆んなドラッグと酒にハマるなあ。孤独感とか、ゲイとかボヘミアンとかぶる。(監督は同じ人です)
曲は分からなくても、ミュージカルシーンは良かったです。ミュージカル挟んで場面転換とか面白かったです。タロンさんの名演技!キングスマンから成長したなあ。
関係ないけど、薄毛に対するこだわりに笑ってしまった(笑)それと、悪いマネジャーどうなったか気になるよね?
楽曲の良さを生かせてない映画
◯良い所
《主演俳優の歌声が素晴らしい》
エルトンを演じたタロン・エガートンは素晴らしいと思う。
全ての曲を役者の彼自身が歌っていて、声質もそっくりでよくここまで近づけたと思う。
◯悪い所
《何が軸の映画かわかりづらい》
彼の生い立ちは複雑で、両親の愛を受けられずに育ったこと、その孤独感を前面に家族愛をテーマにしたいのか。
曲作りのパートナーだった作詞家のバーニーは、彼の人生における1番の理解者だったので、彼とのストーリーを前面に出すのか。
どちらも中途半端で見終わった後に何がメインテーマなのか、何を伝えたいのかがわからなかった。
《楽曲の良さを台無しにしてる無駄な演出》
映画の作りが特殊な撮影が多く使われてたり、ミュージカル調の唐突な歌の入り方だったり、ゲイ事情の演出が多過ぎて変に生々しかったりで、いろいろ気になって後ろで流れているせっかくの名曲が全然入ってこない。
ここに関しては、ボヘミアンラプソディーは楽曲の良さを最大限に生かすためにストーリーはシンプルに、変に凝った演出はし過ぎずとても良かったと思う。
《全てを詰め込み過ぎ》
映画全編を通し、全てのことを詰め込み過ぎて、どこが1番のハイライトで見せ場なのかがわからなかった。
ドキュメンタリーではなく映画なので、多少の脚色・演出はいいと思うし、もう少し引き算をして何を1番見せたいのかはっきりした方が良かったと思う。
《当の本人は果たしてこの内容で良かったのか。。》
映画を作る際にエルトンも監修していると思うけど、なぜこの内容でOKしたんだろう。
フレディは共感できる部分があり、イメージのプラスになっているけど、エルトンの場合はより特殊な人格で、彼にとってあまりプラスのイメージにならないような気がする。
《ジョン・リードは本当にあんな気持ち悪かったの?》
ボヘミアンラプソディーに出てくるマネージャーのジョン・リードは、ポールの罠に引っかかり、ビジネスに走り過ぎたのもあってフレディにクビにされてしまうが、わりとまともな人物な印象。
ところがこの映画に出てくるジョン・リードはゲイ全開でとにかく気持ちが悪い。
そしてエルトンを利用し、エルトンを金としか思ってないクズマネージャー。
本当にこんな人物だったんだろうか。。
なんだかボヘミアンラプソディーの二匹目のドジョウ感は否めないけど、...
Discover a record... and Rock'n Roll. エルトン・ジョン向け?
何となく「エルトン・ジョンに忖度してそうだな~。まだ存命だからかな~」っなんて思って観てたら、制作総指揮エルトン・ジョン!さらに制作会社のロケット・ピクチャーズはエルトン・ジョンの会社!!なるほど、自分で作った自伝なら仕方ないか。
エルトン・ジョンに関しては大して思い入れがなく、アルバム「黄昏のレンガ道」とベストアルバムを聴いた事があるぐらいです。若い頃は変な格好して無茶苦茶やってたという話は知っていたのですが、やっぱりバラード歌ってる印象が強いですね。そんなエルトン・ジョンの半生を描いた作品ですが、個人的にはイマイチ乗れませんでした。
もちろんタロン・エガートンはとても頑張ってたと思います。ちょっとした仕草がエルトン・ジョンっぽく、顔は似てないにしろ上手く雰囲気作ってるなぁっと感心しました。彼の代表作の1つになるのは間違いないでしょう。
しかし何でだろう?今一つ自分の心に響かなかったのは。曲がストーリーに上手く馴染んでいないというか、ミュージカル仕立ての所も「ララランド」や「グレーテスト・ショウマン」がヒットしたので、同じようにやってみましたって感じがして。何だか不自然さが目立った気がするんですよね。後、「俺子供の頃から孤独だったんだよ!可哀想だったんだよ!」っていう不幸アピールを自分でやってる気がして。うーん、上手く説明できないですけど、表現者ならそういうの自分で言っちゃダメなんじゃないかなと。逆に中盤のドラッグ漬けのサイケデリックな描写は面白かったです。
確かにエイズ基金に多額のお金を寄付してたりするのは偉いなぁっと思いますが、映画としてはエルトン・ジョンが作った、エルトン・ジョン(とそのファン)向けな印象で、観てて部外者みたいな居心地の悪さを感じた次第でした。
彼の売れてた時代・世代では全くないけれど…
最高に良かった
エルトン・ジョンを知らなくても大丈夫です。
バーニーがいい人過ぎて、羨ましいです。
yoursongともう1曲くらいしか、聞いたことないと思います。それ故に、ボヘミアンラプソディーほど楽しめなかったかもしれません。
ミュージカルのようなところは、どのシーンも良かったと思います。
でも、何度も観たいという気持ちにはならないかな。
チープにしてゴージャス❗😊
エルトンの声で聴いてみたかったけど。。。
中学3年の時に武道館でド派手はステージを見て依頼、時々お休みしながらも、エルトンの曲はずっと聴き続けてきましたが、この映画でそれぞれの曲たちのバックグラウンドを垣間見ることが出来て、改めて楽曲の素晴らしさを再認識することが出来ました。
エルトンの生き様がとても素直な形で作品に仕上っていて、映画としても良かったと思います。
ただ、自分的にはできればクイーンと同じようにオリジナルの声にして欲しかったかな。
フレディと同様、エルトンの歌声はOne & Only 、代わりの誰かが歌ったものでは印象もインパクトもかなり変わってしまうように思います。
(サウンドトラックで聴いてみるとその差は歴然です。)
でもそれぞれの曲に独特のアレンジを加えているようなところ見ると、敢えて本人の歌を使わないことで、エルトンのライブ・ショーではなく、少し本人からは距離間を持ちながらオリジナルな映画作品として完成させたかったのかな?
確かにあのGoodbye yellow brick roadは衝撃的でした。😎
ミュージカル要素が強いドキュメンタリー
序盤というか前半はミュージカル映画のような印象で、
中盤にドキュメンタリー要素が強くなり、終盤は上手い具合に融合させた感じでした。
私はエルトンジョンに関する知識は、代表曲を何曲か知っているというだけの若輩者ですが、ボヘミアンラプソディーが本当に良かったので、似た印象を受けた本作は絶対に見ようと楽しみに待っていました。結果はクイーンよりも知識が薄く不安な面もあったのですが、見て大正解でした。音楽さえ好きであれば楽しめる作品になっていたように思います。
エルトンジョンのファンの方にとってどうかは分かりませんが……
何よりもバーニーが本当に良い奴で、親友とはこういうもんだなと再認識させられたというかエルトンとの関係を羨ましく思いました。
そしてレコード会社と揉めたり、ゲイであることがクイーンのそれと似た境遇でボヘミアンファンとして要所要所で勝手に盛り上がってしまいました。比べてはいけないと思いつつ、
やはりスーパースターの苦悩は当然ですが一般人としては到底理解できないことというか。でも映画で追体験することで少し分かった気になってしまうというか。どうしてもエルトンの苦悩に感情移入せずにはいられませんでした。私には絶対あり得ない感情でも不思議と切なくなるものです。映画って良いなと改めて思いました。
長々と書きましたが、私にとっては何回見ても良いと思える名作映画の一つとなりました。本当に見て良かったです。
全398件中、321~340件目を表示











