「演出に魅力が無い…」ロケットマン mriさんの映画レビュー(感想・評価)
演出に魅力が無い…
なんだかとってもスタンダードでベタベタな映画的な演出が多くてガッカリしてしまいました。
ミュージカルシーンも普通のシーンも、他の映画で何度も観たことのあるような演出、カメラワークばかり。演技もクサイ。
これってエルトン・ジョン抜きで他の映画を切り貼りしても同じものが出来るのでは?と思ったのですが、この気持ち分かりますかね…。
とにかく映像がおしゃれじゃないし、目新しいものが無いので、全くワクワクしませんでした。
この時代のミュージシャンの伝記映画は大体ドラッグ、同性愛なんかで堕落しての〜というお決まりのストーリーになるのは仕方ないとして、楽曲は勿論素晴らしいの次に、このミュージシャンはこんなに魅力的なんですよ!というのを如何に伝えられるかだと思うんですが、そこが足りないなぁと。
エルトン・ジョンについては詳しくないのですが、もっとキュートな方かと思ってました。違うんですかね。
生い立ちや辛かった半生は分かったんですが、人として魅了するシーンが無くて、こんなステキな人が作った曲をもっと聴いてみたい!という気持ちにならなかったです。
エルトン・ジョンの一般受けするポップサウンドに、キャンプなグラムルックという絶妙なダサさが良いというバランスも、もっと全体的に上手に演出して欲しかったです。
ロケットマンを歌う時や、最後のMVみたいなバカっぽいけどエルトン・ジョン節な映像演出をもっと多用して欲しかった。
結局衣装頼りという感じなんですよね。
面白い衣装を着た寂しいおじさん止まりでした。
あと、ボヘミアンラプソディーと比べたくないんですが、最初のシーンへ向かう構成として、終着点がライブエイドとカウンセリングじゃあ、どっちがテンション上がるかって話です。