「しずる感 「パーティ」」劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん ハムさんの映画レビュー(感想・評価)
しずる感 「パーティ」
2時間使って、FFのしずる感を存分に伝えた作品。
7/19と、旦那を誘って7/21、の2回観ました。
最初と最後にトリキリの白バックのタイトルが出るけど、終わるときには拍手しそうに。いや、思い切って拍手すればよかった。
映画が終わった瞬間に、2度の鑑賞で2度とも、「良かった」と声の上がる館内。
こんだけウケたら、もう正義。やりましたね監督お二人。
王道を真正面から歩き素晴らしい完成度の作品。
鑑賞しながらの観客の笑いにも泣きにも、時にはひそひそ話しにもこれだけ一体感があったのは、ボヘミアン・ラプソディ以来。
なので、映画を見たことで、たまたま居合わせたみんなと「パーティを組んだ」という感覚に陥る。
吉田鋼太郎さんという個性派俳優が個性派を演じる。という、一周回って危ないキャスティングも、杞憂。
坂口さん良かった。
マイカちゃん、思わず良かった。行儀が悪いけど明るく愛のある妹、うまく作れてた。よかったよー!
佐藤隆太さん、やっぱうまいねーぇ。
そういえば!妹・ミキの彼氏は「ミキ」そっくり。
彼氏の来訪後、お父さんが‘タイタン’に彼氏のイメージを重ねて戦ってたけど、
「ミキは吉本所属やでー!」とツッコミそうに。笑
お父さんは、家族の中で一人だけ関西弁。
舞台が何県なのか特に触れられてないが、海外支社を作ろうという広告会社がある県。きっと東京だろう。
他の家族にお父さんの関西弁が移らなかったのは、きっと、それだけ家族との会話がなかったという描写。
外弁慶のお父さんは、過ごす時間が短い家の中では口下手。
しかしそもそも、接待ゴルフの練習を、独りで庭で「ナイショッ!」「よっ!アーノルドパーマー!」ってやるぐらい面白い愛すべき人なのだ。
モーレツ世代、よりは若いかも知れないが、家庭を省みる時間を取りづらかった世代と、その家族の物語。
もしかしたら、
もし「働き方改革」が成功したり、
そもそも自分個人で過ごす時間を大事にするいまの若い人たちが定年を迎える頃、、
この映画は古典的な感覚の映画になっているかもしれない。
でも、
家族であるからこその意思疎通の難しさ・すれ違いを、
ゲームという夢のあるツールを使って乗り越えていく本作は、きっと後世の人たちにも響く。
自ら書いたレビューの出だしを訂正したい。
本作は、
2時間使って、FF、と‘家族’のしずる感を存分に伝えた作品。
である。