空の青さを知る人よのレビュー・感想・評価
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間違いなく面白い
岡田麿里さんの超平和バスターズシリーズは全て観ているのですが、今回のはレビューにもあったように大人向けで大人が楽しめる内容になっていたと思いました。
早くに親を亡くしてあかねに育ててもらい、周りから感謝しなさいと言われると言いたくなるなる気持ちや、感謝を伝えたいけれどうまく言えないあおいの気持ちがとてもリアルで高校生くらいから大人の人がみたら共感できる人がたくさんいそうです。
おにぎりの具であかねの気持ちを表現していて、最後のツナマヨのシーンでしんのが消えるところがすごく素敵でした。
青春のもどかしさがたまらなく愛しい
映画館に青空を見に行くのはいかがでしょう?
超平和バスターズ大好きです。「とらドラ」「あの花」「ここさけ」全部好き。
超平和バスターズの映画作品の時点で、見ることは決めていたので、逆に予告編とか特番とか一切見ないで見に行きました。(特番は録画はしといたのでこのあと暇なときに見ます。)あと、面白かったので帰りにパンフも買いましたが、そっちもまだ中読んでません。
構成(はなしの構図と運び)、私は良く出来てるなと感じました。見る人によって感じ方は違うと思いますが、ちょっと不安を感じてしまった出だしもいつの間にか違和感がなくなり、そして最後まで全く飽きずに見続けられました。
キャスト、流石にポスターに書いてあることぐらいは確認してて、今回は俳優路線でいくんだなと思いました。結果これはこれでいい感じでした。(ちなみに前作の「ここさけ」は恐ろしいほどのアニメ人気実力声優オールスターで、後でパンフで全員のお名前を確認して感動しました。そんな中ほぼ独りだけ俳優畑で出演された吉田洋さんの演技にも、痺れてしまいました。)
EDクレジット見たとき、「あ、そっちだったのね」と納得してしまいました。
ちょっと「おや?」と思ったのは、他の方のレビューでも目にしましたが、背景美術ですね。「ここさけ」より水彩画タッチに寄せてあるのは作風に差をつけたのかなと思った程度ですが、ところどころ酷く”実写”が浮いちゃって惜しいなと。
最後に、今もTVでときおり、秩父も水害でかなり大変そうなことを断片的に目にします。
どこもかしこも大変だと思いますが、この作品は秩父が舞台なので、秩父の皆様が早くホッとする日常に戻られますよう、祈願いたします。
ありがとうございました。
井の中の蛙大海を知らず されど空の青さを知る
ただのファンタジーかと思ってた。ちょっと世間を斜にみて早く東京に行きたい田舎の女子高生の話かと。各個のキャラ設定もよくあるパターンの人物相関図だし。だけどなんだろ、この「まだ間に合う」感。よく見りゃ、これはあかねの物語でもあるんじゃないかって思える。
起承転結がはっきりしてて、ラストスパートの疾走感はついつい応援するしかなくなってくる。閉じ込められてたものや気持ちが解き放たれる。そして思いは昇華し、あおいとあいみょんがシンクロする。なんとも素敵な展開じゃないか。
あ、今風が吹いた。ってことは、と涙が堪えきれないあおい。上手いなあ、そこで画面を空に向けるの。その空が、クソ青い。それを知るには、上を見なけりゃわからないんだって言われているようだよ。
今年度最高かも
あかねちゃんとしんのが同年代、という色眼鏡がついていますのであらかじめご了承下さい。
一言でいうと後半にかけてしんの、あかねに感情移入しすぎて涙が止まらなかった。
自分も昔、夢を追いかけて東京に来たけど、いまは仕事上手くいってないことも多いし、好きな人に言いたいことも
言えないことが、多かった。
でもこの映画をみて背中を押されたというか、なんか言葉に表せないけど、今からもう一度リスタートできそうな気持ちになりました。
涙が出たのも、何か詰まっていたものがあってそれを解消したいのにできない自分とリンクしたからかもしれないです。
いつも言葉に上手くまとまらないけど、
もう一度みてみたいと思います。
また、ストーリー以外も街の描写はとてもディテールにこだわっていて、秩父に一度いっただけなので、また巡礼しようと思います。
普通と言うか平凡
何か可もなく不可もないって感じですね。
『ガンダーラ』がモチーフになるかと思ったらクライマックスはあいみょんの新曲でここはあいみょんに『ガンダーラ』うたわせるべきでしょう!
後,茜と慎之介の間のメロドラマに情熱感じられない。
茜がシャクティや綾波レイみたいな聖母として描かれてるのも不満。
後,どういう理屈でしんのが神社から出られないの?
ギターの弦が切れて空中闊歩するシーンはどういう理屈なんだよ!
基本慎之介がミュージシャン崩れで夢が破れて演歌歌手のバックミュージックやってるけどそれを説教するのがしんのだから俺らの世代が如何にダメかというのを痛感しました。
深作欣二監督の『バトルロワイヤル』が今の大人社会はダメだから若い人が世の中変えるべきだと言うテーマがこの世代だとつ伝わってないんですね。
基本しんのは守護天使で茜と慎之介の恋のキューピットと解釈しようがないですよ。
超平和バスターズのその後を描いたけど青春ものとしてもメロドラマとしても中途半端で編にファンタジー設定入れたから平凡になっちゃったかな?と思います。
何か観ていて印象に残らなかったな
ありえないけど凄くリアル。
若さは世間を知らず、されど自らの可能性を信ずる
キャストの並びに疑問
キャストの並びが変じゃない?
なんで主人公のキャストが俳優女優さんのあと?
確かに物語の中心ではあるけど、
あおい→しんの→あか姉じゃない?
よく分からないな…
その他は胸が熱くなることもあったし、
しんのとしんのすけさんが出会ってしまうシーンは
なんだかジーンと涙がでたし、
吉岡里帆さんの声もとても耳には優しかった。
んーでも切なさの表現が足りないかな。
ちょっと稚拙に感じてしまった。
それも狙いなのかな?
起承転結がキチンとあって観やすい作品です。
原作 超平和バスターズ
まだまだ観たい!
みんな井の中の蛙
あの花、ここさけ好きな人にはまず間違い映画です!
普段アニメを見ない大人の人にも見て欲しい作品、メインヒロインはあおいですが、あかねの方がヒロインらしい感じがしました
。
井の中の蛙大海を知らず、、これだけだと、狭い世界しか知らない、世間や常識を知らないといったネガティブな意味ですが、されど空の青さを知る、、と続くと狭い世界にいるからこそその世界の深い所、細かい所まで知っているとうポジティブな意味に変わります。
現代で言えば、自分の専門分野には強いがそれ以外の分野はさっぱりといった感じで、一般常識がなかったり世間知らずでも野球を極めてメジャーまで行った方や、勉強もスポーツも出来ないけど将棋を極めて名人になった方や色んな人がいますよね。
自分も空の青さを知る井の中の蛙になりたい…
安定の
主人公あおいは母音のみの名前だ
母音のみの名前で真っ先に思い出すのが、池上遼一作品の『I・餓男(あいうえお)』だ。あおいとかあおとか呼ばれてる時には不思議でもないのですが、フルネームになると違和感ありありです。そんなあおいはコンブのおにぎりが大好きで、ツナマヨおにぎりが大好きな慎之介はいつも諦めてしまう。といった伏線もあります。
『心が叫びたがってるんだ』(2015)では音楽的にも興味深い仕掛けがいっぱいあり、悲壮と虹の彼方にを組み合わせる絶妙さや、DTM研なるマニアックな音楽ファンが涙する作品でした。今回はギターとベースの楽器編です!しんのは“あかねスペシャル”と名付けたギブソンのギターを大事にしていて、プロになってからはギブソンのセミアコ。また、あおいが持っていたベースギターはギブソン傘下のエピフォン製。高校生がちょっとバイトすれば買えそうな楽器です。序盤であかねの弾くベースは音と映像の運指が絶妙に合っているし、スライド、グリッサンド、ビブラートなど細かい指の描写まで・・・凄すぎる!!『けいおん』とかもかなり似せていたけど、ここまでリアルに音と合ってるアニメは初めてです。さすがにこの細かな描写はその冒頭だけでしたが、錆びた弦の描写にまでこだわりを見せたのは驚きでした。また、エンドクレジットにはギブソンやヤマハの協賛も見られるのですが、音楽関係の中に意外にも“CUBASE”という協賛がありました。知る人ぞ知るスタインバーグ社の打ち込みソフトです(持ってます)。
こうしたこだわりの描写はいくつかあったのですが、やっぱり冒頭のベースが最も良かった。ゴダイゴのガンダーラをここまでエネルギッシュに、まるでベースがメインであるかのような弾き方されると、プロの方に怒られちゃいます。プロで言えばスタンリー・クラークっぽい感じでしょうか。もはやバンドの大黒柱的存在ではありません(笑)。
ストーリー的には幽霊、生霊、タイムパラドックス無視のしんのが面白い存在で、現在の慎之介と対峙したら死ぬんじゃないの?とかいう疑問は考えないようにしましょう。生霊というよりは過去に撮った本人向けビデオメッセージのようなとらえ方にしておいた方が無難です。音楽で食っていくのは大変だというリアル感と、成功しなければプロポーズできないといったジレンマ。やっぱり青春。青い、青い、とても蒼井そらです。ゴダイゴを使った辺りも東京という聖地に行けばどんな夢でもかなうし、誰もが行きたがるという歌詞とマッチしてはいるのですが、生霊なんて言葉を使うのはGO-DIE-GOというバンド名と掛けていたのかもしれません。
空を飛ぶシーンはファンタジー。君と出会った奇跡がこの胸に・・・といった再会の奇跡が生んだものでしょうか(ミュージシャンが違うか)。いいなぁ。俺なんて、いまだに外界を知らずに映画ばかり観てる井の中の蛙だってのに・・・
追記:他のレビュアーの方より点数が低いのは、多分あおいの性格にあったのだと自己分析してみました。バンドの誘いを断っちゃダメだろうし、一人で練習するなら別にお堂に行かなくてもいいだろうとか、ベーシストとしての成長を考えると間違っていると感じたためです・・・あしからず。
また、あかねがベースを弾いて映像と音が絶妙に合ってたのは、CUBASEで編集作業が行われたのだとつくづく思います。ちょっとくらいのズレなんてPCで簡単に直せる時代ですもんね。
井の中の蛙大海を知らず されど空の青さを知る
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』『心が叫びたがってるんだ。』のスタッフが再結集した新作オリジナル・アニメーション。
まず、前2作は中規模公開だったのでレンタルだったが、今回は全国規模公開となり、我が地元の映画館でも上映され劇場で観れた事がとにかく嬉しい!
そして作品の方は、前2作が非常に良かったので今回も期待していたが、期待通りやはり今回も良かった!
今年は多くの話題の邦アニメーションが公開されたものの、ほとんど『天気の子』の一人勝ち状態だが、個人的には本作が一番好きだ。
前2作同様、今回も埼玉県秩父が舞台。
舞台となる地方都市ののどかでハイクオリティーの美しい画は言うまでもなく。
これ実写? 実景を書き起こしたもの?…と思わずにいられなかったり、
実際に住んでる人ならば、ここ知ってる! あそこに似てる!…と声を上げたくなるであろう風景があったりで、
秩父の魅力がたっぷりと描かれている。
…しかし、ヒロインにとってはそうではない。
ヒロイン曰く、“盆地に囲まれた牢獄”。
高校生のあおい。
幼い頃に両親を事故で亡くし、姉と二人暮らし。
こんな町を出て、東京に上京し、ミュージシャンになりたいという夢を抱いている。
性格はドライながら、ちょっと抜けている所もあり。
悩み多き思春期真っ只中で、色々とまだまだ未熟…。
そんな妹と対称的な、姉のあかね。
とにかくこのあかねが、何て素敵なお姉さん…。
市役所に勤めながら、家事も妹の面倒もこなす。
性格は優しく、穏やか。終盤思わぬ事態に巻き込まれるが、その時も決してパニックになったり慌てたりせず。マイペースと言うか、肝が据わっていると言うか。
あおいにとっては親代わりで、姉と言うより母親のような存在。
姉妹仲は良好。大好きなあか姉だが、複雑な感情も抱いている。
あかねには高校時代、恋人が居た。
卒業したら彼と東京に行く約束をしていたあかねだが、両親が死んで姉妹二人きりになり、彼との上京を断念。
と言うより、自分の夢や将来も諦め、この町に留まり、妹の面倒を見る事だけにずっと費やしてきた。
あおいはそんな姉に負い目を感じている。
どうして、自分の幸せや人生より、私の事を…?
だから、ある時、つい本心でもない事を言ってしまう。
その時も姉は怒ったりせず、いつもの優しい笑顔。
ますます姉への負い目が大きくなる。
私の事なんかより、自分の幸せや人生を生きてよ、と。
私事ながら、すでに両親を亡くし、弟と二人暮らし。
さすがにこんな素敵な関係ってほどではないが、兄弟二人の立場は少なからず分かるものもある。
(照れ臭いので、この事に関してはこれ以上は…)
姉妹愛物語として、『アナ雪』にも劣らない!
そんなある日、あおいとあかねは各々、思わぬ人物と再会する。
町の音楽祭のゲストに、大物演歌歌手が来訪。そのバックミュージシャンの中に、あかねのかつての恋人・慎之介の姿が…。
そして、あおいがベースの練習場として使ってる古ぼけたお堂で出会ったのは、高校時代の慎之介“しんの”…!
あらすじだけ読むと、「ん? どういう事?」。
しかし実際見ると、難なく内容が身に入っていく。岡田脚本の語り口の巧さ。
等身大の青春ストーリーに、ファンタスティックな要素をプラスは、前2作と同じ。
これがまた作品を魅力的にしている。
慎之介としんの。同一人物なのに、まるで別人のよう。
まず、しんの。一緒に居ると、パァ~ッと明るく楽しくなっちゃうような性格。
軽くて、突然過去からやって来た現状に対しても、「まあ、来ちまったもんはしょうがねぇや」的な。
今のあおいと同じ卒業したら上京してミュージシャンになると大言壮語。
あおいのミュージシャン志望の影響も彼。幼い頃可愛がってくれた、“目玉スター”同士。
一方の慎之介は、一応プロのミュージシャンにはなったが、昔夢見ていたようなミュージシャンではない。
発表曲も一曲のみ。
今はバックミュージシャンとして食い繋ぐ。
目に余るやさぐれ感で、典型的な夢破れたダメなオレ。
13年も経てばそりゃあ変わるかもしれないが、にしても…。
あおいはこの機に、もう一度二人を復縁させようとする。
またひょんな事から、慎之介らのバックミュージシャンにベースとして参加する事に。
なかなかの腕前のあおいだが、慎之介はキツイダメ出し。
あんなに優しかったのに…。
そんなあおいを、しんのは応援。
慎之介はヤな奴だけど、しんのはやっぱりイイ奴。
あかねと慎之介の再会時の印象も最悪。
でもある時二人っきりになったら、自然とあの頃のように…。
不思議な四角関係。
ユーモア、温かさ、シリアス、切なさ…。
それらが巧みにミックス。
またそれらが、メイン4人の性格をも表しているかのよう。
サブキャラでは、あおいと仲良しの小学五年生のツグやちょいウザイあおいの同級生がナイスな味を出している。
主役はあおいだが、あかねに吉岡里帆、慎之介/しんのに吉沢亮。
とりわけ吉沢が意外に巧くてびっくり! 慎之介としんので声色も変え、こりゃ思わぬ才能発揮!
難点も。歌がもっと重要要素になるのかと思いきや、あまりそれほどでもなく、キャラたちによるエモーショナルな歌唱シーンも印象ナシ。
それから、如何にも“マツケンサンバ”を踊り出しそうな大物演歌歌手が単なるお騒がせKYさん…。
いつしかあおいは、しんのに惹かれている自分に気付く。
だけどその時点で、この想いが成就されない事は分かってしまう。
しんのは別の世界(過去)から来た人。この世界(未来)に突然来たのには、何かしら理由があって。それが解決すれば、当然…。
しんのが時を超えて来た事には、自分自身や周りの人たちにとっても意味が。
あおいの成長。そして、
しんのは遂にある人物と顔を合わせるも、幻滅する。
果てしない将来と夢に希望を持つ少年と、人生や現実にぶち当たり燻る大人。
それぞれに言い分がある。が、
若者の真っ直ぐな言葉は大人の今を動かす。
お堂から出る事の出来ないしんの。しかし終盤、ある思わぬ事件を受け、必死にここを出ようとする。
じっとしていられない。オレが行かねば!
遂にお堂を飛び出し、あおいと共に、文字通り空を駆ける。この青い空を!
それは同時に、慎之介の再起、
かつてあかねと別れ、一人で上京したものの未練と心残りのしんのの解放。
あいみょんの楽曲がマッチ。
未熟な自分、変わらない自分、ダメな自分、無鉄砲だけど何かを変える自分…。
切ない想い、新たな想い…過去と現在を繋ぐ。
井の中の蛙大海を知らず されど空の青さを知る
(↑やはりレビュータイトルはこれに尽きる!)
心の繊細なところをついた秀逸な映画
アニメキャラクターがとても魅力的で、有名俳優声優の顔が浮かばなかった。
しかしながらそれは吉岡里帆、吉沢亮ふたりの力でもあるだろう。とにかく観るべき!
デタラメで荒唐無稽な展開だって丁寧に丁寧に心の機微を描けば多くの人の心に届く!それを具現化してる。
このところ続いた有名俳優を声優に起用したアレとかコレとかレビューする気も起こらぬくらい残念でしたが、こういう大成功例があるから、有名俳優を声優に起用する企画があとをたたないのかな。
心震えました。
新海誠作品で「言の葉の庭」推しの人には絶対気に入ってもらえると思います!
天気の子、君の名は、推しの人にはにとってはスケール小さいと思われるかな。
マーマレードボーイで酷評した吉沢亮のことを、キングダムと空青の2作品で、天才なのかなと思い始めました…。
芸達者か吉沢亮
思ったより大人向け
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