「活きる力とその理由。魅せてくれました。」残された者 北の極地 ytoshikさんの映画レビュー(感想・評価)
活きる力とその理由。魅せてくれました。
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八甲田山も真っ青の、わずかな適応者しか鼓動を許さない北の極地でのサバイバル。下手に極地に慣れてると、ルーティンで日が暮れていく安住の地になりうる事に多少の驚き。
キャストアウェイのボールくん(他者仮託)みたいな石積みかと思いきや、お墓だったのね。じゃあ、やっぱり残されたものなのか。見送ってきた訳だね。最初から一人だった訳ではないんだな。毎日墓参りしてるようだし。そうした事を状況証拠から想像できないと、楽しみ方がちっとも分からないという事に。セリフも少ないので鑑賞者を選ぶ作品。まぁでも、グサッと刺さるものを持ち帰ってもらえればいいんだろうけど。
生きてる人を死なせたくないというのは、当たり前に見えて、そんな単純な事でもないんだろう。
彼はいい人だから当たり前、では無いんだろうな。
好きなシーンは、途中で物捨てて自嘲するシーン。笑うしかない。よね。人間を捨てる、モノを捨てる、自分は人間。多分ガスのないバーナーでも捨てられないんだよ。笑うしかない。人間とは。
ブラジルのぽっと出の監督なのか、逸材なのか、今後の作品も気になる所。ミケルセンの代表作がまた一つできた。
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