「人間の本能の美しさ」残された者 北の極地 KZKさんの映画レビュー(感想・評価)
人間の本能の美しさ
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この作品は、ミケルセンほぼ1人舞台の作品。ミケルセンの演技を楽しめないとなかなか退屈に感じてしまうのではないか。
ストーリーとしてはタイトル通り遭難して一人残されたミケルセン演じるオボァガードが見えないゴールを目指して突き進むわけだ。
そこで同じく遭難し瀕死状態のアジア人女性を見つけ救出し共にゴールを目指そうとする。
この女性は瀕死状態の為意識は殆どない。オボァガード自体生き残るのにいっぱいいっぱいな状況にも関わらず、迷う事無く共に生き延びようとするところが人間の本能なのだろう。
観測地点を目指す道のりも険しく、彼女を見捨てれば楽に進める道のりも遠回りを選択したり、一度は足を奪われかけ死にかけるが生きる本能を剥き出しにしがみつく。
また一度は彼女の生存を諦めかけるのだが、息を吹き返した時にすぐさまオボァガードは謝罪をする。
全てが本能なままにあの時を生きてる姿に改めて人間の本能の美しさを感じた。
最後は諦め死にかけた所に救助ヘリが彼らを見つけ幕を閉じた。
まぁ雪山でほぼ一人生きる姿を描く作品のため、救助後の描写がないのは仕方ないのだが、若干心残りだったかな。
以上のようにストーリー性を楽しむというよりかはミケルセンの必死に生きる生き様を楽しむ作品だったかな。
特に足を奪われかけたシーンは迫力あった。
観ていてこちらも痛みを感じさせてくれるような演技だった。
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