「しょぼいレジスタンスもの」囚われた国家 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
しょぼいレジスタンスもの
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エイリアン統治とかレジスタンスという宣伝文句から新手の宇宙戦争ものかと思ったら、いきなりラジオニュースで状況説明という手抜きぶり、既に世界は全面降伏状態なので敵役はほとんどエイリアンに隷属したなれの果ての警察組織でした。
ちょっとだけ登場するエイリアンは棘だらけの猿のよう、ルパート・ワイアット監督は猿が好きですね。おまけに登場シーンは照明が暗いので、アラは目立たないが、そもそも見えずらいのは致命的、予算の無いB級SFものは得てしてこんな調子、SFというのは言い過ぎでしょう。
プロットはナチス支配下のレジスタンスものをひねっただけ、世界の危機と言うのに抵抗するのはシカゴ界隈の数人だけ、得体の知れないエイリアンの爆薬でテロは一応成功に見えるが局所的過ぎて焼け石に水、レジスタンスは報復を受けほぼ全員死亡、ディストピアものとはいえ何の見応えも感動も無く、エイリアンに隷属する政府の堕落ぶりを指を咥えて傍観するだけ、何故かレジスタンスの黒人兄弟にスポットを当てていますがドラマ性は薄い、まるで退屈なドキュメンタリー映画のようでした。
シカゴの人が見れば政府への皮肉、暗喩とも取れるのでしょうか、テンポも悪く一向に事件は起きないし、人物がいちいち思わせぶりなのはワイアット監督の作風なので致し方ありません、選んだ自分が未熟でした・・。
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