「やるせなさ、それでも皆 前を向く」ワイルドライフ CBさんの映画レビュー(感想・評価)
やるせなさ、それでも皆 前を向く
14歳の僕は、両親との暮らしをそれなりに幸せだと思っていたのに、ちょっとしたことから、父と母がすれ違っていき…という話。
舞台は、1960年、俺が生まれた年のアメリカ。
父のプライドがもう少し低ければ、母がもう少しだけ二人の愛に自信があれば、もう少しだけ景気がよければ、とつい思わせる小さな小さな落とし穴に落ちてしまう家族。
それでもこの映画が好評を博しているのは、それでも前を向いて歩いて行こうというラストシーンのメッセージが伝わってくるからだろう。
「写真はね、幸せな人たちを写すものなんだよ」
いい映画でした。
ただ、心がゆったりとしている日に観ることをお勧めします。焦っている日にはダメだよ。
楽曲を提供しているヨハンヨハンソン(2018年2月没)に捧げられていました。
(博士と彼女のセオリーも彼の曲だったんだ…)
追記
なるほど。ゴルファーを目指している父親が勧めるアメフトの道をやめて、静かに写真館でバイトするというのも、彼が自分を確立していく重要な過程だったのか。
少年が自立を始める物語として秀逸! 一歩一歩、ゆっくり進むのがよい。
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