劇場公開日 2019年7月5日

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「試写会にて」ワイルドライフ トミーワイルドさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0試写会にて

2019年6月30日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

幸せ

『スイス・アーミー・マン』で主役のハンクを務めた(あの死体じゃないほうねw)ポールダノの初監督作品。
脚本はポールの恋人のゾーイカザン。そして演技がピカイチのジェイクギレンホールに“ライアン・ゴズリング”主演の『ドライブ』での名シーン、エレベーターキスがたまらなかったキャリーマリガンが出演。

ジェイクは出演した作品が今年の6,7月に3作品も公開されるという
ジェイクファンにとってはたまらないシーズン。

さて作品ですが、何かを秘めた親子、夫婦の関係が静かに進んでいく。
そんな中、『ドライブ』で可愛さが先行していたキャリーマリガンが一皮も二皮も剥けた演技、表現力を魅せてくれます。
時に老けた?と思わせるほどの表情は素晴らしい。
(その後の表情で老けたと思ったのは間違いとわかりました)
そして息子役のエドオクセンボールドくんがジェイクとキャリーの複雑になっていく両親の間で、時に弱々しく、時に強さを見せてくれ、苦悩と成長を上手く演じていく。

作品の内容は決して派手さはありません。
むしろ『地味』という表現の方が合ってるのかもしれません。
けれども舞台となるモンタナという土地柄を考えると地味で正解なんだと。
秀逸なのはポスターの構図とラストの構図の対比。
これはさすがに素晴らしいかった。
これこそがこの作品の深みだったと思います。

とみまる