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映画「The Crossing ザ・クロッシング Part I」 The Crossing ザ・クロッシング Part I
劇場公開日:2019年6月7日
解説
「レッドクリフ」「男たちの挽歌」シリーズのジョン・ウー監督が2部作で描く歴史ロマンの第1部。金城武、チャン・ツィイー、ソン・ヘギョ、長澤まさみら日中韓のキャスト陣を迎え、1945年国共内戦下を舞台に時代や戦争に翻弄された3組の男女を描いた。1945年、日中戦争で勝利を収めて英雄となった中国・国民党将校レイ・イーファンは、上海の舞踏会で運命的な出会いを果たした銀行頭取の令嬢チョウ・ユンフェンと結婚するが、国共内戦の激化により、妊娠したユンフェンを残して最前線へと向かう。ユンフェンが新居として暮らす台湾の日本家屋には「ザークン」とサインが入った絵が飾られており、その額裏から「雅子」と記された日記を発見する。出征後に行方不明となった恋人を探すため、上海で従軍看護師に志願したユイ・チェンは、見知らぬ兵士トン・ターチンと家族のふりをして食糧の配給を得る。
2014年製作/129分/中国
原題:太平輪 乱世浮生 The Crossing
配給:ツイン
スタッフ・キャスト
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2020年7月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
戦争が終わってもまた新たな戦争。戦後混乱期は民衆も苦難を強いられるが、兵士たちには休むことさえ許されない。こんな状況であっても人々は人間らしい生活を求めているのだ。内戦激化の前に3組の男女がそれぞれの愛を求めていくが・・・といった壮大なる歴史ロマン。
なぜ同胞と戦わなければならないんだ!同じ言葉を交わし、共に日本軍と戦った仲なのに。内戦反対と声を上げる女子学生たちがいるのも頼もしいのですが、単に上層部の思惑だけで踊らされる一般兵士。戦況は荒れ地での塹壕戦であり、第一次世界大戦における戦争と似ている。しかも、死体の描き方は半端なくおぞましいもので、センチメンタリズムも許さない熾烈な映像に圧倒される。何しろ火薬の量が違う!しかも爆風で吹き飛ばされる兵士もワイヤーアクションだと思うが、迫力があるのです。
そんな中、甘い恋物語も存在する。メインとなるのがレイ・イーファン将軍と令嬢チョウ・ユンフェン。さらに通信兵のトン・ターチンと偽りの家族の写真を撮ったユィ・チェンだ。彼女は看護師でも満足いく給料もなく、台湾でヤンという男性を捜したいがため夜は娼婦に身を落とすのだ。従軍医師だったイェン・ザークンは日本人の雅子に想いをはせるが消息をつかめずにいたが、台湾でユンフェンと知り合う・・・後編に続く、といった感じ。
飢餓に苦しむレイの部隊。周りを共産軍に囲まれ動きようもなく、やがて続々と投降していく様子が痛々しい。せめて軍人として戦って死にたいと苦悩するのだった。そして1949年には5師団が共産軍に全滅させられ、彼らは台湾へと逃げるのだ。続編予告はなんだかタイタニックを思わせる雰囲気・・・中国語(北京語)、台湾語、日本語と言語が飛び交う中で金城武は全部わかるのもすごいと思う。
2020年4月12日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
1945年、日本が降伏、中国は毛沢東の共産党と蒋介石の国民党が内戦状態になる。
台湾で応召、日本軍として終戦を迎え捕虜になったあと、台湾へ戻った台湾人(金城武)には日本人の恋人(長澤まさみ)の安否が気がかりだった。
国民党軍将校(ホアン・シャオミン)と結婚、戦局が厳しくなり台湾へ疎開した上海人の女性(ソン・ヘギョ)の家にはピアノを弾く日本女性の絵があった。
上海の従軍看護婦(チャン・ツィイー)は配給をもらうため、見知らぬ兵士(トン・ダーウェイ)と偽の家族写真を撮る。
戦闘シーンはスペクタクルでジョン・ウーの本領発揮。
まあ国共内戦時代の国民党将軍についての映画、まあ恋愛描写は普通に良かったと思う。終盤の戦争描写は過酷だなと思ったが面白さは普通だった。
2019年10月22日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
最近不調なアジアの雄、ジョン・ウー。
そのウーが手掛けた、『レッドクリフ』以来となる2部作の巨編。
チャン・ツィイー、金城武、長澤まさみ他日中韓の人気俳優共演。
スケールも製作費も話題性もたっぷりで、ウー久々の快作!
…ムムム?
何故に5年を経て日本上陸…?
劇場公開時全く話題にもならず、ウーの大作なのに存在すら知らない人も多いのでは…?
実際、中国では大コケ&大酷評。
見終わって思えば、この様々な負の暗示がまさにそうであった。
国民党将校と美しき令嬢。
純朴な兵士と貧しい従軍看護師。
台湾人医学生と日本人女学生。
戦争や時代に翻弄される3組の男女の愛や運命を描いた、ウー版『戦争と平和』『人間の条件』とでも言うべき大河ロマン。
悪くはなさそうに思えるが、それぞれのエピソードが平凡で退屈。
日本人としては金城&長澤のカップルに唯一惹き付けられるが、ダラダラと、一向に愛も物語も盛り上がらない。
つくづく、この監督にはドラマチックな愛の物語は不向き。
そう、ウーと言ったら、アクション!
冒頭やクライマックスの戦場シーンは、大量の爆薬を用いて拘った本物の爆破、リアルさや生々しさを追求し、さすがの迫力。戦争の恐ろしさや愚かさを訴える。
戦争スペクタクルの醍醐味はあるが、しかし残念ながらウーのアクション美学は感じられなかった。
2時間これだけやっておいて、実は壮大な前降りに過ぎない。
後編が原題にもなっているメインで、某映画のような中国で実際に起きた海難事故。
こちらには期待…してもいいのかな?