「真実と嘘」盗まれたカラヴァッジョ ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
真実と嘘
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「真実に殺され、虚構に生きる」
この映画の主要登場人物は皆、ウソをついている。
脚本家、ゴーストライター、ゴーストライターのゴーストライター、母親、父親、マフィア、政治家、皆んなだ。違うのは、映画制作者ぐらいだが、もともと映画なんて作り物なのだから、きっとおんなじだ。
真実に嘘を散りばめる。
真実が際立つのだろうか。
嘘が真実になるのだろうか。
嘘に真実を散りばめる。
嘘が希薄化するのだろうか。
真実が埋もれてしまうのだろうか。
原題タイトルは、「ある名もなき物語り」だ。
カラヴァッジョのキリストの降誕の行方をモチーフにしながら、登場人物の話や描写に惹かれる。
興味深い作品だった。
因みに、絵が傷んでしまうんだから、キャンバス(画布)を剥がして丸めたりしないで、額ごと運べよとか、余計なことを考えながら観ました。
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