幸福路のチーのレビュー・感想・評価
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この世界の片隅はここにもありました。ある少女の物語 in 台湾です。
予告を見たときから気になっていた作品です。
台湾のアニメ作品は、あまり見た記憶がありません。
ようやく観ることができました。
主人公チー。台湾で育った女の子。
祖母が亡くなり、アメリカから帰国。
久しぶりの故郷で出会う、家族や古い友人たち。
昔のことを思い出しながら
これからのことに思い悩む。
小さなチーを力づけてくれた祖母。
大人になった今、そして亡くなったはずの今も
チーを励ましに現れる。
☆
普通の女の子 の 普通の人生
「この世界の片隅」は、台湾にもありました。
「おもひでぽろぽろ」 を見ているような
そんな気分にもなりました。
ノスタルジー感の漂う良い作品でした。
いま、身近にチーがいたら
きっと応援したくなる
そんな気がします。
☆
チーのおばあさん
とても良い味を出していました。
昔の日本にも、このようなおばあさん
沢山居たような気がします。
ガッチャマン
台湾でも放送していたのかと思って調べてみたら
1977年に放送していたのですね。
タイトルが「科學小飛俠」
科学のピーターパン という意味らしい ふむふむ。
雰囲気はなんとなく。
エンディング曲
歌っているのはジョリン・ツァイさんという台湾の女性歌手。
いい曲でした。
もう一度聞きたくなりました。
余談です
この作品とは全く関係ないのですが
帰宅途中、↓ このフレーズが脳内でリフレイン。
「倒れたら立ち上がり 前よりも強くなれ ♪」
※宇宙刑事シャリバン 「強さは愛だ」 詞:山川啓介
人生の応援歌みたいで 好きな曲です。
頑張れチーちゃん。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
飛べ飛べガッチャマン3号
あ。イヤ、実際には飛べないですよね、ガッチャマン。滑空すれども。台湾でも流行ってたんだ。台湾は、やっぱり好き。どれもこれも郷愁感、凄くないですか。ちびまる子世代が、台湾の厳しい現実の中で生きて行く物語は、日本人の心の琴線、引っ掻きまくりです。
親は子を思い、子は親を思い。自分の進む道は自分の信じるものが決めてくれる。
歴史を知りたいとの信念を持って大学に進みながら、学生運動にかまけた代償は「何の強みも無い普通の人」として社会に出る事。どこも同じか、それって。ただの主婦になったチーの友も、夢を叶えた者は無く。幸せなら良いじゃないかと言うベティが好き。どんな境遇でも。どんな時代でも。人は、そこに幸せを見つけて生きて行ける。ベティの幸せは、子供達との暮らしの中にあるんだね。
現実と夢想を時系列で細切りにし、行ったり来たりが忙しいのがタマに傷だけど。台湾らしい、切なさに溢れるエピソードが良かった。とっても。
故郷は遠きにありて
若い時には、家族や環境への(愛着と裏で繋がる)反発から、「故郷は遠きにありて思うもの。そして美しく唄うもの。よしや異土のカタイとなりとても帰るところにあるまじや」と考える。
人生の変遷を経ると、受け入れてくれる故郷が待っている。
こうなる人は幸いかな。
1人の女性の人生話
子供時代
社会人時代
結婚後…
それぞれにおこる主人公の視点で描かれた人生話
ただ、その国や地域の問題なども沢山含まれてて、老いや、生命の誕生や、離婚、差別など結構スケール感ありました
とても奥深いと思います
素晴らしかったです
田舎の両親の声を聴きたくなる映画
アメリカで結婚して暮らす主人公のチーが、祖母の葬儀のために台湾の実家に帰ってくる。そこで懐かしい顔に会い、自分の半生を振り返り本当の幸せは何かに気づく物語
、
懐かしい田舎の雰囲気。変わってしまった風景。距離感の近い親戚たち。少しだけ年老いた両親。懐かしい親友。
チーが回想する台湾の近代史も面白い。
だけど回想シーンと心理描写が中心に進むので、物語に大きな波もなく、2時間弱はかなり長く感じました。
内容の良い映画だったので、70〜90分程度で魅せて欲しかったなー
レビューを書き終わったら、田舎の親に電話します😊
けっこう、気持ちよかった
台湾の市井の一隅で、ひとりの女性の30年弱をゆっくり振り返る。政治的には、激動の時期だが、人生にとっては、それらはあくまで背景のひとつに過ぎないってことを、あらためて思わされる作品だった。
そう、一番大切なのは、やはり自分の人生。そしてそれは、自分が何を信じているか、で決まる。
なんか、ほっこりタメになったなあ。
台湾、こういう作風では、アニメ技術も日本と遜色ないんだな。絵も、動きも違和感なく、けっこう気持ちよかった。
これほど面白いアニメ映画を作る会社が台湾にもあったのか!
今までアニメは日本やアメリカ(ディズニー、ピクサー)製が面白いと思っていたが、本作を見てその偏見が覆りました。
実写と比べてアニメのいいところは、実写ではできない(難しい)表現ができることだと思います。例えばキャラクターが突然変身したり、空を飛んだり、空間が歪んだりなど。本作はそういったアニメならではの表現が冒頭からふんだんに用いられていて、見ていて退屈しない。「こんな表現ができるんだ!」と感動しました。
また家族愛や、幸せとは何かなど、現代人が忘れかけているテーマに触れられており、終盤感動のあまり泣いてしまいました。
経済が成長している国の映画
何もない故郷から飛び出して、色々なものを手に入れて、幸せになったはずなのに……って映画なのね。
日本でも数十年前はノスタルジックな作品や光景を語るときに『私たちが忘れてきた何かがここにはある』っていう手垢のついた表現を良く使ってけど、いま使わないよね。
たぶん数十年前を振り返って『あの頃は……』って思えるのは、変化があるときだと思うの。日本は成長しきって成熟したから、変化が少なくなったんじゃないかな。
台湾はいま成長してるのかも。だからみんな『明日は今日より良くなる』ってやってきて、確かに良くなったんだけど、振り返ると思うところもあるのかな。
どこかで観たような…
ストーリーは、少しピンボケ気味ですが最後まで観ました!
あれ?マルコ?シンチャン?さざえ?
と感じる場面も多く、もうちょっと頑張って欲しかったな〜
アメリカに留学すると、あんなに英語が上手に話せるようになるの?
ってちょっと突っ込みたくなりました。
映画としての魅力がもう少しあったらな〜
人生に間違いなどない
台湾の「幸福路」という小さな街で育ったチーは、いまはアメリカで結婚して暮らしている。
そのチーに台湾から祖母の訃報が届く。
祖母のお葬式に参列するために故郷の街に帰った彼女は、家族や懐かしい友人に再会しながら、これまでの人生を振り返っていく。
なんだか「おもひでぽろぽろ」を思い起こさせるが、ここに戒厳令からの解放、激しい市民運動などがあった戦後の台湾史が重なる。
チーは夫との第一子を妊娠しているが、実は離婚を考えていた。
ところが、彼女は離婚のことも妊娠のことも両親に話せずにいる。
思い悩むチーに関わる家族や友人たちは、ときにはチーを苛立たせたり迷惑をかけたりする。
でも、それらすべては彼女への優しさからきている。
もちろん、だからこそ、ややこしさもあるのだけれど。
登場人物たちの優しさに触れ、観ているこっちも途中から泣きっぱなしになる。
チーは「私の人生は、どこで間違ったんだろう」と呟く。
子どもを作ったほうがいい。
女性でも仕事で活躍したほうがいい。
離婚はよくない。子どもがいれば危機を乗り越えられる。
夢を追ってチャレンジすべき。
現実を見ろ、お金がなければ生活は苦しい。
これ、全部、正しいし、間違っている。
そう、人生に正解も間違いもないのだ。
少なくとも生きているうちは。
何度も差し挟まれる過去の回想シーンがあるが、いくら過去をたどったところで、過ちなど見つかるわけはない。
こうして本作はチーの人生を肯定していく。たが、本作のメッセージは強い。ゆえに普遍性を持つ。だから観る者は、チーを応援しながらも、観る者自身の人生が肯定されていくのを感じるのだ。
本作は全編が絵本のような優しいタッチの絵柄なのが特徴的。
本作はチーの過去の回想や想像世界を行ったり来たりするのだが、この絵柄は、こうした要素を相対化させ、うまい具合に混ぜ合わせるのに効果的だと思う。
傑作。
特に大人の方にオススメです。
ごく一般的な台湾女性の生い立ちから旅立ち、そして帰巣が画かれている...
ごく一般的な台湾女性の生い立ちから旅立ち、そして帰巣が画かれている。
映画自体に凄みや尖った感じはなく、終始柔らかい、暖かみのあるアニメーション。
女性監督の時代
早すぎる「自叙伝」、であろうか。
半分くらいは監督の実体験が元になっているという。
現在と過去のフラッシュバックが入り乱れて描かれ、過去が現在に追いついたところで、映画が終わる構成となっている。
話は全然違うが、最近観た映画「レセプショニスト」も台湾出身の女性監督の作品であり、最終的には故郷に帰って再起をはかる女性の物語という点は共通している。
第一印象は、なんという悪趣味な色使いか、ということだった。
煙は赤やピンク色だし、影が黒色であった例はない。
明度の高い、様々な色調のパステルカラーが、ゴチャゴチャに入り乱れている。
意図はともかく、結果的に「幸福路」という奇妙な地名と釣り合った、“異空間”が表現されている。
主人公は、台湾原住民の中で一番多いという「アミ族」出身の祖母をもつクォーター。
ビンロウを噛み、鶏を殺す“野蛮”な祖母が、主人公は大好きだ。
(とはいえ、この件がトラウマになったのか、冒頭で鶏肉アレルギーを示唆するシーンがあったと記憶する。)
主人公は、鶏に乗って空を飛ぶ、この祖母の亡霊のアドバイスだから、“ということにして”、“心の目”の命ずるままに生きていく。
興味を引いた点が2つある。
1つは、“かわいい”という、欧米人には伝わり難いと思われる感覚が、日本と台湾で共通しているらしいことだ。
絵柄そのものがそうだし、全体としても、感覚的にシームレスに“通じる”ものがある。
日本の漫画やアニメの影響が、もしかしたら今日では、すでに“彼ら自身の文化”として、血肉化されているのではと推測された(ただし、監督は京都大学でも学んだそうだ)。
もう1つは、台湾現代史が垣間見える部分で、少しだが歴史の勉強をさせてもらった。
「蒋介石」が死んだ時に生まれ(1975)、「蒋経国」の葬式(1988)の時には中学生。
小学校では、“台湾語”が禁じられ(罰金になる)、下品とされる。
「戒厳令」が解除されて(1987)、台湾は自由化・民主化へ向かう。
“医者になれ”という親の説得を拒否して、文学・哲学の道に進んで、大学ではデモに明け暮れる。
独立派の「陳水扁」が当選(2000)した頃に、大学を卒業してメディア会社に勤め、“金を稼ぐ機械”と化す。
「921大地震」(1999)で、バイク店の友人を失う。
「9.11」(2001)が起き、「陳水扁」が“疑惑”の再選(2004)を果たした頃にアメリカに渡る。
親中派の「馬英九」が当選(2008)(母は大喜び?)。
結婚するが、子供を持つことに消極的な夫に失望。祖母の葬式をきっかけに台湾に戻り、妊娠を知りながら、離婚を決意する。
そして、学生が「立法院を占拠」(2014)した頃、映画は終わる。
“総統”の入れ替わりが、時代を画するものとして機能しているのは面白い。
なお、よく見ると、時系列や時間間隔は、必ずしも厳密には作られていないように思われる。
その他、いろいろと盛りだくさんの作品である。
何度も、“絵本”風の幻想が入り込み、ヒーローが現れたり、小学校の先生は怪獣に変化する。
父や母の描写が非常に多く、「チー一家の物語」と言っていいほどだ。台湾帰国後の、母の逮捕や衰えの描写は、胸に迫るものがある。
また、金髪・碧眼のベティとの交流を通して、多面的な視点も取り入れている。
(女性ではないので)自分には正直なところ、いろいろ勉強になったものの、特に面白い話でも、感動的な話でもなかった。
ただ、過不足なく「自叙伝」を描き切ったというのは、並大抵のことではないと思う。
ベトナム映画「第三夫人と髪飾り」といい、これから先、アジアは“女性監督の時代”なのかもしれない。
台湾の現代史と女の子の半生
独特の絵柄で描かれる台湾の貧しい女の子の半生と家族の物語。ファンタジックな描写が自然に挟まれ、悲惨な話もすっと入ってくる。
チーは貧しいけれど、母親の頑張りで、教育を身につけることができているし愛情たっぷりに育っている。素直でまっすぐで、それゆえ自分探しをしてしまうところが、まあユルいしその分共感を得やすいだろう。
親はとにかく必死に生きてるし、周りの友達もそれぞれ大変なんだけど、辛いときに助けてくれる田舎のおばあちゃんが自由で賢者で、ほんとに楽しいシーンになってる。
エンドテーマの歌は、優しくてぐっとくるすてきな曲。
「国際市場で逢いましょう」や「この世界の片隅に」が好きな人に、見てほしい映画だった。
画の優しさと現実の厳しさと。
人物キャラクターも風景もとても優しく流れるようなアニメーションだけど厳しい史実になぞられるチーの人生が実にリアル。ほとんどの人生はこんなものではないかと、思うし。夢が叶わなくても幸せなら十分、うーん、うなずける。
期待以上
素朴な台湾らしい絵で描かれています。人によっては画力が足りないとか思われる方もいるとは思いますが、内容が素晴らしいので、是非観てみてください!
台湾の1975年から2014年までの歴史も垣間見れます。
絵本のアニメ
絵のタッチが独創的で、大ざっぱでかつ非現実的な描写となっており、驚きの連続でした。近年はやりの写真に近い描写ではなく、絵本に近い大ざっぱな絵画が多く見られましたが、これまでにない空想的な世界観にとても感動しました。ストーリは単純明快で、貧しい少女が懸命に勉強し、幸せを掴むまでの人生が描写されていました。
珍しいアニメ
貧しい台湾家庭の生活を上手く表現した珍しいアニメでした。話の途中、某大国からの独立運動に関する描写がみられ、少し政治的な内容があり驚きましたが、家族離散・退職・離婚と続き、人生のいくつものハードルにぶつかりながらも幸せを求め、懸命に生きる姿がとても感動的でした。
台湾版『思い出ぽろぽろ』のような映画でした。
過去の自分を台湾に残して、アメリカで暮らすチーの物語。
小さい頃のお婆ちゃんの思い出とともに、幼かった自分の行動や気持ちなどが、現代の自分に訴えかけてきます。
今の自分はこれでいいのか、もっと幸せな人生を望みたい。
理想と現実の狭間で迷い続ける姿が、同年代の自分と重なって、観ていてとても切ない気持ちになりました。
小さな頃は、自分の望んだ夢や願いは全部叶うって信じていたチー。
友達と一緒に泥だらけになって、川や広場で遊びながら毎日が楽しかったのに…。
いつから自分は、あの頃の自分を忘れてしまったんだろう。
高学歴で両親からも沢山の愛情をもらってきたはずなのに、親のしいたレールに従うなんてまっぴらだと、己が道を突き進むことに決めたはずだったのに…。
気がついたら1人孤独になっていた自分。
このまま台湾にいてはダメだと、心機一転渡米し、そこで出会ったアメリカ人と結婚して子供も作って、幸せになれると信じていたのに、なかなか理想と現実は難しい。
女性って仕事に子育てに結婚に、悩みが尽きないものですが、チーが女性の代表として、女性の悩みを全て訴えているようでした。
そして、この映画は女性の働き方だけでなく、台湾の歴史についても触れています。
1980年代の台湾では、台湾語の教育ではなく北京語の教育が義務付けられていたことを、この映画で知ることができました。
中国に国が支配されて、台湾の人たちの自由が中国の政治に奪われていく時代の中で、チーも皆と一緒になって開放運動に参加している姿が印象に残りました。
基本的に優しく楽しいアニメ映画ですが、所々に中国の政治問題が絡んでいるところがなかなか鋭い。
多分これ、中国で上映するの絶対無理なんだろうなと、なんとなく予感させる描写がたくさんあります。
ちょうど今、台湾の若者たちが運動を起こしているからこそ、余計に色々と深い意味を汲み取ろうとしてしまう自分がいました。
チーの頭の中の考えていることがファンタジーに溢れていて、若干ぶっ飛んだ描写がありました。
でも、空想と現実がバランス良く描かれているので、気がついたらどんどん引き込まれました。
ジブリのようかと思ったけれど、ちゃんと自国のテーマを取り上げているところが素晴らしい。
これからの台湾アニメが楽しみに感じられる、素敵な作品でした。
ありがとうございました
・:*+.\(( °ω° ))/.:+
社会と歴史に翻弄される1人の女性
試写会を拝見しました。
一人の女性の成長と挫折。
幸せとは何か?と追い求める人生に、台湾の歴史が重なる。
個人と小さい家族のことだけど壮大なお話。
民主化デモや政治腐敗、アメリカ軍駐留と縮小、中国との関係性の変化、911テロと台湾……
日本と同じ島国なのに、こんなに外国に振り回される台湾の人たち…
そして祖母や親の心……
「幸福」とは何か?
ジーンとしちゃいました。
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