グレタ GRETA : 特集
バッグを拾っただけなのに… とんでもなく“やばい出来事”に巻き込まれる
奇行、待ち伏せ、監視… 大女優が見せる世界トップクラスの“怪演”
えげつない本気の“狂気的な芝居”が、目に焼き付いて眠れない――!
純朴な女性が落とし物のバッグを拾い、持ち主に届けてあげたら、想像を絶する“やばい出来事”に巻き込まれた――。11月8日に公開される「グレタ GRETA」は、主人公の“些細な善意”をきっかけに始まる、狂気の世界を描いたサイコスリラーだ。
ハートフルだった物語は、ある瞬間から禍々しく姿を変える。違和感と恐怖が絶え間なく押し寄せ、やがて衝撃の結末がぽっかりと顔を出す。女優陣が見せる世界最高峰の“怪演”が脳裏に焼きつき、鑑賞後は予想外の爽快感と、じっとりとした“嫌な余韻”を覚えるだろう。
落とし物のバッグを拾って届けたら、持ち主は優しく上品な女性
食事やショッピングを重ね、“友人”として仲を深めていく… でも実は――
物語の主役の1人は、高級レストランでウェイトレスとして働くフランシス。そしてもう1人は、美しい未亡人グレタだ。ひょんなことから徐々に心を通わせるようになった2人だが、やがて予想もつかない運命へと導かれていく。
◆きっかけは落とし物のバッグ 美しい未亡人グレタとの交流が始まる仕事帰りのフランシスは、地下鉄の座席に忘れられていた緑色のバッグに目を留め、親切にも持ち主の自宅まで届けることに。現れたのは、優しく上品な佇まいの未亡人グレタ。バッグが見つかったことを喜び、フランシスを家へと招き入れる。彼女の孤独な生活に同情したフランシスは、ショッピングや食事を重ね、“友情”を育んでいく。
幸せなヒューマンドラマを想起させる心あたたまるオープニングが、美しい秋のニューヨークを背景に映し出される。そして女性たちの優雅な服装や、暗い色調から徐々に華やかになっていくコーディネートが、見る者の心をときめかす。
◆グレタ宅での食事中 何気なく棚を開けると――
ある晩、グレタ宅で夕食をともにすることになったフランシス。食卓を温かく彩るためのロウソクを探し、戸棚を開けると……そこには自分が拾ったものと全く同じバッグが大量に詰め込まれ、さらに女性の名前が書かれた謎のメモが入っていた。頭が真っ白になり口を覆った瞬間、「見つかった?」というグレタの声が降り注ぐ。恐怖のあまり、フランシスは……。
◆グレタの行動が一変 なぜ彼女は“こんなこと”をするのか――?
バッグの一件を薄気味悪く感じたフランシスは、グレタと距離を置く。しかしグレタは執拗に連絡を寄越し、ついには仕事場のレストランにまで押しかけてくるようになってしまった。
やがて、はっきりと拒絶されたグレタは態度を一変させ、信じがたい行動に走る……。この過程が徹底的に恐ろしい。ストーキングシーンはホラー映画のように不気味で、スリラーファンをも唸らせるギミックも満載だ。
そして見る者は、フランシスの目線を通じ、神出鬼没の“影”に怯え続けることになる。精神的に追い詰められていくフランシスだったが、グレタがさらなる罠を張り巡らせていることに、まだ気づいていなかった……。
これが世界最高峰の“怪演”!
エスカレートして止まらない“狂気”が怖すぎる…
物語が進むにつれ、隠された顔が次々と明らかになっていくグレタ。知的で洗練されたこの“サイコパス”は、新たなホラーアイコンと呼ぶにふさわしい輝きを放っている。徐々にレベルが上がっていく“狂気のグラデーション”を、順を追って紹介していこう。
【狂気レベル1】最初は優しい未亡人フランシスと出会った当初のグレタは、随所で優しさをのぞかせ、母親を亡くして間もない彼女にそっと寄り添う。夫を亡くし、娘とも離れて暮らすこの未亡人が見せる弱さに、フランシスは心を動かされていく。
【狂気レベル2】拒否された直後… ストーキングが始まる
破綻してしまった関係を修復したいと、フランシスに訴えるグレタ。しかし拒絶されるや態度を豹変させ、得体の知れない“怪女”として覚醒する……! 1日中仕事場の外から監視し、地下鉄や自宅の近くで待ち伏せ、フランシスの友人をも付け狙って脅迫するなど、凶行はエスカレートの一途をたどる。
遠くからこちらを見つめる粘着質な視線、歯を剥きながら地下鉄の窓を叩きまくる姿、「覚えてなさい」という身も凍るような捨てゼリフ……「どうかしている!」と叫ばずにはいられない不気味さが、ひたひたと心を侵食していく。
そして、ある出来事がトリガーとなり、グレタの目にさらなる狂気の光が宿る。その様子は「見てはいけないものを見てしまった」というトラウマ級の恐怖を、鑑賞者の心に植え付けるだろう。
【狂気レベル3】完璧に狂った“奇行”が行き着く先とは――
狂気の階段を登りきってもなお、グレタの暴走は止まらない。フランシスのショッキングな反撃をきっかけに、限界のさらに“その先”の狂った世界へと、スキップしながら躍り出ていく。
物語を優しく包みこんでいた「愛の夢」(フランツ・リスト作曲)の音色が、グレタの変化と重なるように歪んでいく。完璧に箍(たが)が外れてしまった彼女は、目を爛々と光らせ、気まぐれにダンスのステップを踏む。もはや泣いていいのか、笑っていいのか……見る者に異次元の感情を抱かせる狂気の行方を、己の目で確認してほしい。
グレタを演じたのは、フランスを代表する大女優イザベル・ユペール
若手人気女優クロエ・グレース・モレッツの“観客目線の好演”も光る
グレタ役を担ったのは、フランスの名女優イザベル・ユペールだ。ベネチアやカンヌなどで女優賞を多数獲得しているほか、2016年には「エル ELLE」で欲望に突き動かされる女性を怪演し、第89回アカデミー賞の主演女優賞にノミネートされた。40年以上の輝かしいキャリアを誇りながら、今もなお“進化”を続ける変幻自在な魅力を、遺憾なく発揮している。
共演は、若手実力派クロエ・グレース・モレッツ。「キック・アス」で世界的にブレイクし、話題作への出演が絶えない彼女が、これまでの個性的な役どころから一転、純朴な女性フランシスに扮した。未亡人と思わぬ友情を結ぶヒューマンドラマの主人公だったはずが、急転直下で恐怖に染まっていくさまを見事に体現。見る者はその“無垢な獲物”ぶりに感情移入し、ともにグレタに怯え逃げ惑う過程を、リアルに体感するだろう。
なおCSチャンネル ザ・シネマでは、本作の公開を記念し、ユペールが主演した2作「エル ELLE」「未来よ こんにちは」の放送が決定。さらにBS10スターチャンネルでは、11月9日に「ゲット・アウト」「ドント・ブリーズ」「ヘレディタリー 継承」など6作を一挙放送する。「グレタ GRETA」と同じく、“逃げ出すことができない恐怖の体験”を、秀逸な脚本と巧みな演出で紡いだ良作を堪能できる。
10月28日からは、読者参加型のキャンペーンもスタート。あなたの周囲の“グレた女”の目撃談、あるいは遭遇した体験談を投稿し、豪華グッズをゲットしよう。