「評価されていない作品?」グレタ GRETA Naakiさんの映画レビュー(感想・評価)
評価されていない作品?
ハンガリー生まれのフランス人ピアノ教師、グレタ。彼女が地下鉄に忘れたカバンを親切心から届けたフランシス、そのグレタの音楽に対する真摯な姿勢やパリジェンヌの落ち着いた洗練さも相まって、フランシスが理想とする母親の愛をもう一度。
お互いの身の上話をしているうちに打ち解けあい、また信頼するようになるフランシスなのだが........!
"Liebestraum”
Do you know what it means ?
A dream of love...........
Because that's all love leave us with.
A dream. A memory.
彼女グレタの闇の部分を垣間見たフランシス、彼女がグレタに言った言葉が.....!? 裏目に自分に帰ってくる。
You know, my friends say, uh.......
I'm like chewing gum.
-Chewing gum ?
I tend to stick around.
この映画は、グレタがフランシスに対して、明らかにストーカー行為をしているのにもかかわらず、いつものようにお役所は、忙しいことを理由に裁判所が発行する"接近禁止命令”を取るのに1か月もかかると言うし、それなら警官はというと、彼女を避けることだけしかアドバイスをしない。そんな中、グレタからキリスト教の聖母マリヤ様に捧げる花として生まれた "White lilies" 。その花言葉は、何あろう"純粋"を意味する。グレタが花を贈る意味を何も考えずにフランシスは拒否してしまう。彼女がそれを実行することによって、グレタは、ただ会って話がしたいだけだったのに、いつものパターンのストーカーの感情を逆なでする行為そのものが、彼女のストーカー行為に火が付き、エスカレートしてしまい、ついには主人公のフランシス自身が窮地においこまれてしまう運びとなる。
PTS.....put to sleep(動物愛護の先進国と思っていたのに.....?)
グレタの言葉 Oh. What a dreadful euphemism.
この映画の監督であるニール・ジョーダン、映画の持つ特徴を視聴者に説明するかのように、小道具や映画音楽に嫌味のない選択をしていると思われるし、ショパンの曲もさることながら、さびの部分が"Paint the black hole blacker"のセイント・ヴィンセントの"The Strangers"など雰囲気的にすごくよく聞こえる。
批評家の意見を見てみると..........
190年以上の歴史があり、現在は無料の日刊紙、London Evening Standard
「シナリオの進み具合はあまり遅くはなく、映画撮影術はいたって官能的であり、また幻想的な構成は、うまく絡むように進んでいる。」
アメリカの新聞紙、San Diego Reader
「 必ず腕時計を持っていたほうがいい。それはあなたが必要となるから。」と揶揄した意見もあるが、amazon.comではすでにレンタルが始まっていて、そのレビューは、少ないけれどもまちまちである。
ストーカーを受ける高級レストランのウエイトレス、ただここでのウエイトレスは、日本ではあまりお目にかかれない"ハイソ"(死語か?)のウエイトレスで、日本にいる方は、ティップをアメリカではサービスの代償として、タクシーに乗るときは、もちろんのことホテルやレストランなどに行けば置いていかなければならないのは知っている方もいるかもしれないが、レストランによっては、給仕するテーブルを決めたり、一つの場所に同じウエイトレスが付かないようにローテーションを決めたりもして、ウエイトレスのティップの公平性を保とうとしているレストランもある。
ダコタ・ファニングが体重の増減を繰り返しているのと同調するかのように、今回、被害者役フランシスを演じているクロエ・グレース・モレッツ。この映画では、肩から背中にかけての盛り上がり方が個人的には気になり、以前、2016年に女優休養宣言をしてからすぐに撤回するということもあったのが影響してか、先のダコタ・ファニングが降板した「Brain on Fire(2016)」に意気込んで挑戦したにもかかわらず、不発に終わり、最近の彼女が出演した映画は、差別的映画にご出演された、あのオーストラリア女優と同じ轍を踏むこととなっている。少し言い過ぎです。ファンの皆様すみません。それなら書くなってか? 彼女の幼い時の映画の雰囲気に圧倒され印象に残っているものがいつまで続くのか? 多分また彼女の出演されている映画を見て、また失望を繰り返す未来の自分が見える。
それとは別に、フランスの女優のイザベル・ユペール、また人にケチをつけると怒られそうだが、彼女のことを言っているのではないと前置きしておくが、フランスの地方の人からするとパリジャンやパリジェンヌは鼻持ならないらしい。そのパリ出身の彼女は、最近乗りに乗っていて、この何とも言えない雰囲気が、アメリカのいくらオスカーを獲った女優さんでもフランス訛りの妖艶な口調はまねできないと思われる。監督が何故、彼女をキャスティングしたかがわかるような気がする。
ポピュリズムに左右される映画界。それを非難するわけではないが、このシナリオ、いつものパターンのストーカーを描くやり方は、面白みもなく、実のところフランシスのほうが変質的でグレタはすごくいい人でしたというシナリオのほうが.....? 上から目線です。