「呼吸をするように自然に差別する人」主戦場 mmrさんの映画レビュー(感想・評価)
呼吸をするように自然に差別する人
クリックして本文を読む
というのが現実にいるんだな、と知りました。終盤に出てくるあの人の、韓国についての発言です。
ブラック・クランズマンにも同様な「無意識の差別」がたくさん出て来て、非常に暗鬱とした気分になりましたが、あちらは最後にカタルシスがありました。それに史実ベースとはいえ創作も多いとか。
でもこっちはモノホンです。リアルタイムです。現実です。そこいらのホラーの比じゃありません。怖い、というか、ただただ気持ち悪さがありました。
本題については、まず主戦場の登場人物=アクターは何か、国家か、団体か、個人か、というところを丁寧に解きほぐしてくれたと思います。個人と一口に言っても、国家と重ねてしまうケースと、人権を代表するものとしてのケースでは全然違いますが、その辺も織り込んで分かり易く見せてくれた印象です。
問題は、この戦いのアクターが沢山あること、幾層にも折り重なっている(ある個人は複数のアクターを兼ねる)こと、また意図してか否か、取り違えて戦いを仕掛けているケースがあることなのかもしれません。
とかいう傍観者的な視点が許されない雰囲気の映画ですが、こういう感想もあるということで。
コメントする