「ゲームに入り込むタイプの人は注意」ドラゴンクエスト ユア・ストーリー krashtさんの映画レビュー(感想・評価)
ゲームに入り込むタイプの人は注意
ストーリー全ネタバレします
皆が残念に感じる理由はラスト。
ネタバレ前提なので、ラストから逆ルートで書きます。
最後はミルドラース戦です。ですが皆が知るミルドラースは出てきません。
この時ウイルスと称した人型のプログラムが出てきます。
「現実を見ろ。これはゲーム。造られた世界だ。」と。
皆が楽しんで見ていたドラクエの世界は、進化したバーチャルリアリティの世界。
ユアストーリーってそういう事かと…
自分でリュカという名前を選んだスーツの男性が、ゴーグルをつけて嫁はフローラにしたいなーとか言いながらゲームをしていたのだと。
映画序盤で幼少期が簡素化されていたことや、実際のゲームと異なる部分は運営に頼んで設定してもらった世界なのだと明かされます。
現実の人間がゲームに入り込んで楽しんだ幼少期を思い出す描写もありつつ、でもウイルスはそれをバカにする表現をします。
みんなここでガッカリしてました。
主人公はそれでも、ゲームの世界でも、かけがえのない大事な思い出なんだ!と言って戦う。
それを知った上で主人公はウイルスをやっつけゲームの世界に戻るのですが、サンタローズに帰ったらゲームクリアだ…として映画が終わります。
伏線こそ回収されるのですが、ゲームにのめり込んで楽しむタイプの人には辛いものがあります。
ここ迄の感動ストーリーは何だったのかと。
こういう話が受け入れられる人は見ても楽しめるんだろうな…
映画の限られた時間でゲーム一本を表現するので道中簡素化している部分は多いですが、主人公が生まれ、パパスの死を見て奴隷となりヘンリーと脱獄、フローラやビアンカと出会い結婚、息子が生まれてボスに挑む流れは非常に楽しめました。
評価はとても悩みますね。
私は受け入れられるストーリーでしたが、入り込むタイプの人間なものでガッカリ感は拭えません。
ゲームが好きな人が多く見るものなので、捉え方によってはその人たちをバカにする描写も含まれています。
個人的にはネタバレを見た上で見るべき映画かな…というところです。