「学生時代に入り浸っていたJazz喫茶は「黒人に非ずはJazzに非ず文化」の客で溢れてる店だった。」ビル・エヴァンス タイム・リメンバード bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
学生時代に入り浸っていたJazz喫茶は「黒人に非ずはJazzに非ず文化」の客で溢れてる店だった。
よってビル・エバンズはクソ扱い。マイルスですら「あいつは白人だ」と貶される。でもギル・エバンス(これは分る)やデイブ・ブルーベック(何で?)がOKだったりしたから、基準はテキトーです。俺は「音楽性追求型若手音楽」大好きだったから、酔っ払いのオジサンたちの手前勝手な屁理屈は聞き流していたが、徐々にクサイクサイクサイ音楽にも毒されてしまい、お陰で現在は幸せに暮らしていますw
いずれにしてもビル・エバンスは、それほど好きじゃ無くって、というよりも、むしろ嫌いでした。暗すぎる。と思いきやリリカルの極み。苦手でした。
ビル・エバンス・リスペクターへの変わり身のきっかけは二つありました。一つ目は理論を教えられたこと。二つ目はNardis。
Jazz仲間の同級生が俺の部屋に入り浸っていた。冬場の半分近くは、俺の部屋で寝てたんじゃないかと思う。こいつが「自分のソロのスケールを聞き分けてサポートしろ」と言う。で、必須14個だか16個だかは弾ける様になるまで練習させられた。俺はコンバスです。少しづつ世界観が変化し、抑揚無く聞こえたビル・エバンスのソロが実は地味にOutに振れて戻ってのカッコよさだったことに気づいた。振れ具合を3倍にするとリッチー・バイラークで、時間を3倍にするとジョン・スコ。なんや、カッコ良いやん!
ビル・エバンスで一番好きだったNardisの色んな盤(演奏者違い)を買ってor借りて聞き比べした。「テーマの分解と再構築」と言う意味合いでは、やっぱりリッチー・バイラークが吹っ飛んでるけど、オリジナルと言えるビル・エバンスのトリオの流れる様なソロは、対極の意味で凄い。このコード進行で、なんでこんなにスムーズに詠えるん?ベースでさえ使える音は限られてしまうのに。リッチーバイラークは詠うためにテーマの進行を完全に「破壊」した。ビル・エバンスには「分解」の必要すら無い!
二枚組のビレバンの中古版を喫茶店でゲットした時は小躍りした。改めてWaltz for Debbyを聞き、ビル・エバンスのソロ(スコット・ラファロの才能への嫉妬ありありです)、力の出し入れとOut-Inを細かく揺らして主音を隠してしまう、でありながらリリカルなテーマは残したままのソロに聞き入る。カッコいい。こんなにカッコ良かったんかぁ。溜息漏れる。ふーーーーーーーーーゥ。相当長いです。
ピアニストで誰が好きかと聞かれると、ハンコックとかドン・プーレンとかマーカス・ロバーツなど黒人ピアニストの名前を挙げてしまい、ビルエバンスはなかなか出ないけど、今でも。色んな人のソロの中にビル・エバンスを感じることは、よくある。
と、映画内容には全く触れない感想文完成w
Elegy for Bill Evans
Nardisが、やっぱり好き。
今晩は
漫画本(手塚治虫/大友克洋/星野之宣/その他)・・・。
死守すべきというか、凄いなあ。星野之宣さんを持っていらっしゃる!いやいや、絶対に死守すべきでしょう。(私は大友克洋までです・・)その他も気になるなあ。
というか、この遣り取り、映画から外れていませんかね。”神様”から怒られるかなあ。
けれど、”日本のSFアニメ映画の原点であり、至高の作品”は死守すべきですよね。
では、又。
おはようございます。
私は家人の断捨離攻撃に屈して300枚程、泣く泣く手放しました。引き取り値段の安さにも涙が出ました・・・。家人曰く"本と映画のパンフレットとCDとビデオ、今ある中で最近触れたモノはどれだけあるの?"
いやあ、そういう価値判断はしないんだけどなあ・・・、と内心思いましたね。
失礼しました。
では、又。
今晩は。
レビュー、熟読させていただきました。
”ちょっと、凄すぎるなあ・・。” 降参です。
出直します。(私は80年代~のブリティッシュ・ロック&ポップスについては、多少精通しているとは思いますが(負けず嫌い・・)ここまでは書けません・・。)
では、又。
kossykossyさんへ
映画内容に触れなかったのには理由がありまして.....
辛い内容だったんです、結構。スコット・ラファロの事故死、妻と兄の自殺。ビル・エバンス本人は、ホイットニーと同様にコカインにやられちゃいます。メインスピーカーのポール・モチアンも2011年に没しています。救いが無くて悲しくなってしまうドキュメンタリーでしたよ。
と、Don FriedmanのCircle Waltz ってご存知ですか? DebbyとCircleがリリカルピアノの双璧です!
Waltz for Debby 好きです!
もともとはロック少年ギタリストなんですが、
jazzを無理やり演奏させられたり、勉強したりしました。
スケールとかインプロヴィゼイションとか、
あんまり聴いてこなかったジャンルに足を踏み入れ、
結局はダサい演奏になったことを恥じています。
ジャズっぽく弾くコツはあるのです。
ディミニッシュスケール、その半音下から始めるコンディミ
さらにホールトーン、オルタード、ホールトーン等々
マイルスが始めたモード奏法も素敵です。
というか、この映画を見逃してしまったことを悔やんでます・・・