スノー・ロワイヤルのレビュー・感想・評価
全121件中、41~60件目を表示
ほのかに、心に残る
リーアム・ニーソンのいつもの復讐アクション映画と甘く見ていたら、良い意味で期待を裏切られた。人によっては辟易する余分な家族ドラマ要素は薄く、それ故に湿っぽいセリフ回しもない。華麗な体術やガンアクションといったファンタジー要素も排除している。
つまり、あの手この手で感動を誘おうとする王道ハリウッド系では無いだろう。
けれども退屈な映画だなんて不安に感じる事はなかった。所々で諧謔が発揮され、各場面にはメリハリがしっかりとある。観ていて飽きない。映像のテンポが良いのだ。
序盤は主人公の性質、中盤以降はその土地で暮らす人々や情景の持つ空気に感じ入る。徐々にボタンを掛け違えていくような不安感を覚えつつも、何故か安心感があった。
繰り返すが、大泣きしたり大笑いしたりする映画ではない。ハリウッドに慣れすぎた感性のまま観れば、物足りない人も居るだろう。10代20代などは特に。
コーヒーの苦みが分かるような、大人向けかもしれない。
タイトル通り
麻薬ギャング同士で殺し合うとは思わなかった。
だってリーアム親父なんだもの。
間違いで息子を殺した麻薬ギャングたちを血祭りに上げるがさすがに設定的には素人なので、バッサバッサとはいかない。
三人殺して、ヤクを捨てたら勘違いしたボスが敵対組織の息子を殺ってしまった。
リーアム親父関係なく抗争に発展する。
ボスがアホだとああなる見本なのか?
身内にも狂った仕置きを行い続けた為、部下にも愛想を尽かされる。
子どもの時からヤク中だったんだろう。
明らかに発達障害だ。
逆に幼い息子は賢そうで子どもらしさがない。
リーアム親父に誘拐されても、逆に喜んでいたのが悲しい。
人が死ぬ度に十字架マークと名前、あだ名が記されるのだが、宗教が違うのも混じってて目を引いた。
ラストの除雪車に巻き込まれて死ぬ奴は必要だったのか?凄い不思議(笑)
怖さと笑いが止まらない
リーアム・ニーソンのアクション映画で期待して行ったら、予想を越して良かった。
麻薬や家族に民族の問題などを盛り込みつつ、面白可笑しく作られてて飽きない。
さすがにラストは笑いが込み上げてダメでした。
麻薬組織の子供なのにイジメられていたりして、親への寂しさが出ていて可哀想でしたが。
お約束のリーアム・ニーソン
またもや、家族が殺された、リーアムの家族になったら不幸だw
今回は除雪車の普通のドライバーだけど、又、マフィアを巻き込んでの大騒ぎになってしまう。
シニカルな笑いも含んだ静かだけど、スッキリ。
時々サイレントムービー
なじみのリーアムストーリーに、時々サイレント映画のようなモノクロ字幕が走るので、いつものリーサムストーリーの堅苦しいさが一気に消えて、ラストまで軽いノリ、というような作品。
なんだか嬉しい作品。
全員除雪のフレーズに釣られて
看板に偽り無しの除雪っぷり。細けえこたあいいんだよの精神に満ち溢れ、手掛かりを辿りながらとりあえず殺していく様は、なんだかそのままゲームになりそうだなと思った。最後の戦闘でツリーを立てるシーンとか最高だった。死んだ人の名前が差し込まれる演出も面白かった。もはやその時のSEはマリオがコインを取る時の音とかでも良かった。ノルウェー原作があり、In Order Of Disappearanceというのは英語版タイトルだったんですね。オチの斬れ味も素敵。予告を観て期待したものをそのまま観られた。あとはネイティブアメリカンの人たちは、やっぱり結構日本人に見えるなと。
嚙み合わない感が秀逸。クセ者揃いのシュールな復讐劇。
【賛否両論チェック】
賛:復讐劇がどんどん嚙み合わない方向へと進んでいく感がシュールすぎて、思わず笑ってしまう。登場人物や演出も秀逸。
否:何かにつけてすぐ人が死んでいく不謹慎なユーモアが満載なので、好き嫌いは分かれそう。グロシーンも結構あり。
・・・何でしょう、とってもシュールな復讐劇です(笑)。最愛の息子を殺され、復讐に手を染めてしまう父親の悲哀・・・まではシリアスなんですが、部下を殺された麻薬組織のボスが、対立する麻薬組織の仕業と勘違いした辺りから、雲行きが怪しくなっていきます。勘違いが勘違いを生む殺し合いに、たまの事件に大張り切りする警察と、逃げも隠れもしないネルズをも巻き込んで、シュールすぎる復讐の連鎖が繰り広げられていく様には、不謹慎とは思いつつも、思わずニヤけてしまいます。
そしてマフィアや殺し屋、ボスの息子から高級ホテルの従業員に至るまで、登場してくる人物達もクセ者揃い。どこか振り切っている人間ばかりで、それもまた滑稽に感じてしまいます。更には名前とその宗教のお墓の表示で、「死んだ」ということを説明する演出も、次第にものすごくシュールに思えてくるから不思議です(笑)。
グロシーンもありますが、一風変わった一癖も二癖もある復讐劇を、是非チェックしてみて下さい。
所謂、舐めてた相手が実は...作品で少し変わったユニークな作品を見...
所謂、舐めてた相手が実は...作品で少し変わったユニークな作品を見たい人にオススメ。
「あぁ、亡くなられたのね、ふっww」
大爆笑ってより、クスッて感じのブラックコメディ。ギャングが基本馬鹿で、次々に殺され、死んだ人の名前がスクリーンに映し出される。ジャッキでゆっくり上がってくる棺桶ってのが地味にツボでした。
話は次第にギャング同士の抗争になるが、それを蹴散らすぐらいリーアムニーソンにもっと暴れてほしかった。やや消化不良。ファーゴやタランティーノ風と謳われてますが、パルプの製作陣ってのもあるけど、あくまで"風"なだけでドラマ性に欠けてた気がする。
ストックホルム症候群って知ってる?
主演俳優に関して門外漢なので、そのノリを楽しむというよりもなるほどなるほどという間に映画が終わった
リメイクなのでそれを分かった上でも、タランティーノを引き合いに出すのもちょっとう〜んってなるし、勘違い展開の末に抗争が激化して主役が命拾いするって不完全燃焼ですよ
力仕事なのは分かるけど、グーパンでチンピラを撲殺出来る"一般人"ってくくりがもう微妙
つまらなかったわけじゃないけどなんか拍子抜けというか…
相性が悪い作品でした
リーアム兄さんの高倉健化、演出は石井輝男
模範市民、キレる・・・このコピーだけで「日本侠客伝」を思い起こしたのは私だけではないはず、日曜日の午後、家族サ-ビスをほっぽり投げて駆けつけた東宝系映画館、開場前から寡黙に並ぶ諸兄は60代、70代(当方も50代。)。映画が始まるやいなや、リーアム兄さんがタトゥー&ピアスの小僧を殴り殺して「待ってました!」と日頃若い者にいじられて悔しい思いをしている当方溜飲を下げながら「もっといけ!」と思っていたら、映画は筋とキャラがとっちらかり、B 級感が漂い、時間を無駄にしたような思いがよぎり、と思えば時よりハッとするようなカッコ良さ、そしてとりとめのなさ、この感じ・・・そうだ、石井輝男!網走番外地!見てますね、タランティーノグループ!ラストの生き残ったネイティブアメリカンのボスがアラカンか若山富三郎に見えてきました!
エンディングの音楽もアメリカンルーツミュージックというより、東映音楽部に聞こえなくもない・・東宝系の箱だったはずなのに、ここは新宿東映か!と思ってしまったのでした。
でもリーアム兄さんは、高倉健+池部良という感じで、B級感満載の画面の中で、黙々と仕事(殺しと除雪)をこなしていて、カッコいい!一生付いていきます!という感じではありました。次回もよろしく!
エグいコメディ
もっとシリアス寄りかと思っていたが、結構なコメディ路線。
殺し殺されの連発ではあるが、
パラシュートの件なんかはもう遊んでいるとしか思えない。
リーアムニーソン強すぎるのは置いておいても、
マトモな人がほぼ出ないのは凄いなと思った。
警官はクローズアップしなくて良かったのではないかと思う。殆ど絡み無し。
それらのどれでもない寸止め。
嫌いじゃなーい!むしろけっこう好きかも!!
どんな映画?って、ひとことで説明させない意地悪さが気持イイ。
「息子を失った男の復讐」的なノワールの2歩手前。
「いつものリーアム兄さん、待ってました!」的なアクションの1歩手前。
「小洒落た仕掛けとブラックなユーモア」的なオフビートコメディの半歩手前。
それらのどれでもない寸止め。でも何かに中途半端な映画じゃなくて、ちゃんと突き抜けてるのが新鮮で、面白くて、なんていうか可愛らしい映画。
リーアム兄さんを主演に置くのも、絶妙に上手過ぎてズルい。
「リーアム・ニーソンの人気とか知名度とか演技力に依存してる」っていう意味のズルさでは全然なくて、「すでにリーアム兄さんと、その常連客の間にはある程度の約束が結ばれていて、こういう映画にリーアム兄さんが出てくると、観客はある程度の心の準備と楽しむ姿勢ができている」っていう暗黙の了解を、確信犯的に最大限に利用しているズルさがある。
でもそのズルさは全然腹立たないやつ。むしろ「わかってる!デキる!!」と感心しちゃう。
その「リーアム兄さんと常連客の暗黙の了解」をフル活用して、ある時は「わかってるよね?」と説明をすっ飛ばしたり、またある時は「こう来ると思ったでしょ?残念でした!」と裏をかいたりしてくれる。
ちなみにその「暗黙の了解」とは何か?うまく説明できるかわからないけど、あえて言葉にするなら、
「リーアム兄さんがスクリーンに映されると、それは不憫でバカ強な男なのだと理解してしまうこと」
という感じだろうか。
僕らリーアム兄さんの常連客は、リーアム兄さんが(映画の中で)どれだけ苦労してきたかを知っている。全身火だるまになったり、雪山でオオカミと戦ったり、遠い昔銀河系の彼方でクマドリ野郎に斬られたり、キリスト布教に来た日本で逆さ吊りにされたり、娘に誕生日プレゼント買ってドン滑りしたり、飛行機に乗っても電車に乗っても必ずロクな目に会わない。
だから僕らはスクリーン越しにリーアム兄さんに会うと、まず挨拶する前に「あ、かわいそう。」と思ってしまうのだ。だからうっかり「いいよ。数人だったら、ぶっ殺しても、いいよ。」と事件が起こる前から許してしまうのだ。
そしてリーアム兄さんは、ちゃんと応えてくれる。バカ強だから。少しくらい雑な物語でも、無理くりな展開でもいいの。リーアム兄さんだから。
それがリーアム兄さんと、僕ら常連客の、男と男の約束だと、僕は思ってる(笑)。
そんな男と男の約束を踏まえた上で登場した僕らのリーアム兄さんは、息子を失った苦悩も、復讐に心が冒されていく苦悩も、残された夫婦関係が壊れていく苦悩も、軽くすっ飛ばしてサクサク悪党を雪かきしていく。
「フツーの模範市民なのに、なんでそんなにバイオレント?」なんて野暮なことは考えない。リーアム兄さんがどんな映画に出てこようが、元ダークマンで、元エージェントで、元ジェダイマスターなんだから、そんなことはいいんだ。リーアム兄さんがスクリーンに出てきた時点で、「何人かはぶっ殺してもオッケー」って約束になってる。
でもこの『スノーロワイヤル』のエライところは、そんな「リーアム兄さん映画」としても、0.05歩前の寸止めで、踏ん張ってるような気がする。
まず、麻薬ギャング団の面々や、その敵対インディアン団の皆さん、地元警察の人まで、脇の登場人物たちがみんなすっげーキャラが立ってて良い。
いちばん良かったのは「編集」かな。人が死ぬたびにテロップ出るのが言及されたりしてるけど、そのテロップが出ること自体が面白いんじゃなくて、テロップの出るタイミングが、死者の数が増えるごとに「食い気味」に入ってきたりする。ということは直接的に人の死がたくさん映されるわけじゃないのも品が良い。
人の死を、ちょっとドライに描いて相対化してるっていうか、それを編集のテンポで調節してちょっと滑稽にしてる感じが初期の北野映画を思い出したりする。
まぁ、リクツどうこう抜きにして、面白い映画だった。後から思い出して面白さがジワジワ来る感じもまた良かったなぁ。
リーアム・ニーソンも歳を取ったのかなぁ。
息子を殺され復讐を誓う父親が犯罪組織の抗争に巻き込まれていく姿を描いた作品。リーアム・ニーソンが、またまたキレます。元々は、ノルウェーの映画作品。
リーアム・ニーソンも歳を取ったのかなぁ。これまでの映画作品で見られたような、キレのあるアクションではなく、どちらかと言うと静のアクションシーンになっています。それでも、“普通の”除雪作業員にしては、アッサリとギャングをぶちのめしたりはしていますけどね(苦笑)
いとも簡単に、どんどん人が死んでいきます。そういう意味では凄惨な映画なのですが、なんか、途中で「くすり」と笑うようなシーンもあります。アイロニーですね。
リーアム・ニーソンを見るための作品です。ネイティブ・アメリカンが出てくる意味とか、いろいろあるんだと思うんですが、そう言うストーリーはあまり深く描かれていません。事件発生に色めき立つ警察とは、広めると面白くなりそうな要素はたくさんあるんですけどね。
北野フィクション・バレルズ
タランティーノのベースに北野映画の間合いを入れると…てのは、あまりにも乱暴に過ぎる、かもしれない。かもしれないけれども、そうかもしれない。そこに、すこーしロックストック~を振りかけてあげれば…、完成!…か?
ともかく何とも形容し難いヘンテコ面白作品に出会った事だけは確かです。途中からヘラヘラ観てましたが、エンディングで吹っ飛びました(笑)。
海外作品は土着の倫理観で計ってはいけませぬ。
全121件中、41~60件目を表示