JKエレジーのレビュー・感想・評価
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闘え。女の子。
アストラル・アブノーマル鈴木さん、のノリな映画を予想してたらアテが外れただす。地方の貧困女子の青春グラフィティーで、普通に良い感じの普通の映画だったでござる。
働かない父と兄との生活保護詐欺生活。フェチ向けビデオで小金を稼ぐ女の子は成績優秀で国立大を目指し、友達には恵まれているし勉強も頑張るGood Girl。もうね。肩入れしたくなります。徐々に可愛く見えて来るし。
今時なら、ビデオじゃなくてYouTuberなんでしょうが、リアリティに欠ける感は無く。半グレやくざ者に迫力無さ過ぎなのはご愛嬌。希代彩さんへの共感を得るストリー運びに、まんまとしてやられたせいか、まぁまぁの満足度で良かった。
監督の松上元太さんって方は、お初でしたが、次作も見てみたいと思う出来だったのは間違いないです。希望のあるラストショットの映画って、やっぱり好き。
絶望からの微かな希望
公開前からタイトル、粗筋や予告映像から主人公ココアが状況に抗うも挫折して希望のないラストだと思った。覚悟して見たが予想より清潔感があった。
劣悪な家庭環境、優秀で努力する人が進学できないという辛い状況を描く社会問題を提起する映画かなと思っていた。
希代彩のココアは思った以上に役に合っていて、川瀬陽太の父シゲル、前原滉の兄トキオのダメさ加減が凄く良かった。
猪野広樹の兄の友人カズオのダメだけど少し得体の知れないところが良かった。
廃校のシーンや友達二人とのシーンはとても良かった。ココアとカズオの空気も予告だと恋愛になりそう。世相を描くより、青春とか家族にフォーカスした方がいいのでは…と思った。
ココアと父、兄のやり取りに、家族は良くも悪くもこのくらいなあなあになるものだなあと共感した。
地方の閉塞した空気感、お祭りが凄く大事な娯楽なんだろうなとか、高校生がアルバイトするのも限られる、車がないと話にならないとか、ダメな大人達のダメさ加減も凄かった。
ラストの「簡単に謝らないで」っていう台詞が良かった。
事態の悪化を招く、自分の失態を改善しようと無茶な行動して、結局年下に助けられるカズオは憎めない。
展開が甘い、ご都合主義な点も多々あった。
部屋の様子とか作り込みが甘い。
社会制度と合ってないと思われる点も多いが、ココアが悪意や暴力からは回避できている点等リアルな現実そのまま描いてはいないのだなと思う。映像は良かったので別の脚本家の作品で監督の次回作に期待したい。
濁りの美しさ
タイトル通り、これは女性の物語
主人公ココアの映画に描かれない母の死から現在までの時間の中に、様々な紆余曲折があったのだろう
主人公ではないが、友人2人の「生」にも映画の主題となるような物語があったのだろうと感じられる
気持ちの良い「清さ」でなく「濁り」の中にも、「美しさ」を感じる
希代彩演じるココアの生命力に惹かれる
破裂・崩壊待ち
母親を7年前に亡くし、それ以来働かず生活保護を受ける父親とニートの兄と桐生で暮らす、将来と金のことで悩む高校3年女子の話。
遊園地の売店でバイトをしつつ、兄貴の友人による怪しげなDVD撮影の演者として小銭を稼ぐ主人公。
働かないダメ人間とチンピラ紛いのダメ人間達に囲まれて何とか生活している状況に理不尽な出来事が降りかかってくるストーリー。
未成年の高校生という立場上出来ることが限られる中で、押し潰されずに抗おうとする姿はなかなか響く。
その年頃の子にしてはかなりキツい状況なのに決して暗い感じにしていないのも好感が持てる。
そんな中での居酒屋からの祭りの件で、ああこうなるのかと先が読めるのは構わないが、それまでの心情の描写が無いのにその言い分と行動はとびすぎじゃない?という連れ去られるまでの流れ。
シーンは良かったしラストを委ねられたのは構わないけどもう一歩先が欲しかったかな。
話としては悪くはなかったけど、頭と終わりのテンポがちょっとぐずったのと、ストーリーとしてキレが悪く感じてしまったのが残念だった。
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