窮鼠はチーズの夢を見るのレビュー・感想・評価
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ネズミの浮気癖と探偵のタバコクセェ
お久しぶりです。
少し間が空いてしまいました。ここんところ忙しくて、映画を見れていませんでしたので、見たい映画たっぷりとたまっております。
いうても、2週間ほどしか空いてないんですよ。なのに、見たい映画の3本が時間帯的に厳しくなっていました。夜に映画館で映画を見たくない主義のサプライズです。
と、そんなことはどうでもよくて。
今回も毎度の如くワンデーフリーパスポートでございます。かれこれ、4回目。16本の映画を1万で見れるとはなんてお得な。1本目は「窮鼠はチーズの夢を見る」です。
こちらも毎度の如く成田凌ということで鑑賞。
R15のBL作品なので、少し気が引けましたが成田凌ですから。安心してください(?)
いやはや、いい映画じゃないの。
思ったより激しくなかったので全然見れた。
大倉も成田もとってもお似合いで、行定勲監督らしさ満載の恋愛映画でした。
不倫を重ねてきた大伴(大倉忠義)の前に大学の後輩である、今ヶ瀬(成田凌)が大伴の妻に依頼された浮気調査員として現れる。
彼が出ている作品に対しては毎回言っていますが、成田凌がスゴすぎる。成田凌の演技力は計り知れない
じっとこちらを見つめる眼差し、相手を迫るときの口調、細かな仕草。どれも自然で、だけど誰にも真似出来ない独特な演技。神すぎます
140分と少し長めだが、全く飽きない。
むしろ、まだまだ今後の生活を見てみたいと思うほど最後には彼らに魅了されていた。ドラマ化してくれない?
感情の変化の描き方が素晴らしい。
女性が好きないわゆる普通の男性が、男性好きの男性に誘惑されて男性が好きになる。好きには異性も同性も関係ないと。
どんな恋愛映画よりも、リアルで恋愛は難しく大変だと観客に伝えている。大伴のどうしようもない浮気癖、今ヶ瀬の読めない嫉妬深さ。どちらも何故か共感できる。人間にはどちらの気持ちも奥底に持っているのかも
残念だったポイントは、意外と今ヶ瀬側の目線が描かれてないこと。メインは大伴ってのは分かるけど、もっと今ヶ瀬目線を描いていれば感動するし、より深みが出たと思う。
あと、奥さんと婚約相手に対するあっさりさ。
映画にするために削ったのかもしれないけど、急に終わるからウッとなるというか切り替えられないな。
それでも、とてもいい映画でした。
タイトル、ちょっとふざけ過ぎましたね。韻踏みたかったんです
過激で切なく、生々しく美しいラブストーリー。
大倉忠義演じる"流され侍"とあだ名がつくほど、来るもの拒まずで女にだらしないクズ男・恭一と、成田凌演じるそんな恭一に7年間想いを寄せている大学の後輩・今ヶ瀬との切ないBLラブストーリー。
大倉忠義のクズっぷりがあまりにハマってて、「これは素の大倉忠義では?」と思ってしまうほど自然だった。
でも、あのビジュアルのせいか「やっばりかっこいいなぁ…」とクズっぷりさえも許してしまう雰囲気があった。
それに対して成田凌が可愛い!!
可愛すぎる!!
「もう、そんなクズやめておきなさい!!」って言いたくなるほど一途で切なかった。
恭一の前では「迷子の子犬」、恭一に関わる女性達には「気の強い雌猫」と表情の変化が素晴らしかった。
そしてSNSやメディアでは濃厚なベッドシーンが話題になっていますが……確かに凄かった!!
Rー15指定となっているけれど、限りなくRー18に近いRー15。
映像ももちろんだけど、音がめちゃくちゃ生々しい。
文字にするのも恥ずかしいぐらいのリアルさ!!
あれは行定監督のごだわりなのかなぁ…
あの生々しい音があったからこそよりリアルに感じられて「過激で生々しく美しい」シーンになった気がします。
今ヶ瀬のセリフで「心底惚れるって、すべてにおいてその人だけが例外になっちゃうって事なんですよね」に全てが集約されていると思う。
間違いなく大倉忠義と成田凌にとって代表作になる作品だと思った。
是非、劇場で観て聴いて欲しい作品。
成田凌の女子感
ハマりました。
大倉さん、よく引き受けたなぁ…と。
同時期に公開の『リスタートは…』が不自然極まりなかったので、あまり期待せずに鑑賞しました。
こちらは至極自然に違和感無く、観られました。
なんか恋愛のツボが自分と全く同じで、物凄くハマりました。
好きな男のパンツを洗う喜び。
好きな男の繕い物をする喜び。
好きな男の耳掻きをする喜び。
恋愛は追いかけてはダメってのが信条の私ですが、とことん追いかけるのもアリなんだと気が付かされました。
ワタルはホントに人を愛せる人で、
恭一は人を愛するという事を知らなかった人で、
『だって男と女だよ!』と云っていた夏生先輩は、人を本気で愛することの出来ない人。
私の見解です。
しかし、成田さんはマルチな役者さんですね。素晴らしかったです。
うんうん。
純度の高い恋愛映画
水城せとな原作の漫画を行定監督が実写化。
やっぱ行定監督の映画は雰囲気というか空気感がもう良いよね…ずっと浸ってられるあの世界観から抜けられなくなる。
大倉君演じる大伴のことを、大学時代からずっと想い続けている、成田凌演じる大学時代のサークルの後輩。探偵として働いている今ヶ瀬はたまたま大伴の嫁さんから浮気調査を依頼されて、その事を大伴に教えにやって来るところから話が始まる…。
内容的にどうなんだろうと思いながら見に行ったけど、かなり純度の濃い純愛ものだった。でもただそれだけじゃなくて、話の入り方もそうだしちょこちょこ起こる大伴を巡る嫉妬や憎悪のラブハプニング的なシーンが面白かったなぁ。ほんとに終始、雨が降ってるようなしっとりした空気感なんだけど、冷静に装ってる人達の嫉妬に狂ってる感じや、恋愛が上手くいかないイライラ、相手への疑心暗鬼なシーンが割と恋愛のリアルを描いてたような気がする。
そして大伴がとにかくモテる、めちゃくちゃモテる、性別関係無くモテる。モテる上に来るものを拒むっていう選択肢が無いから、更にモテる。そして、性別を気にはしていながら、性の行為に対してのオープンさというか(良い意味でも悪い意味でも)そこが人よりある分、今ヶ瀬を受け入れてくスピードも早かったのかなと思った。(これは行定監督がどこかでインタビューされてた内容の受け売りもちょっとあります。妙に納得した)。結局人は男とか女とか関係なく、見た目や雰囲気や一緒に居る居心地の良さや匂いや独り占めしたい感じとかが決め手になるんだよと思えて、そこも良かったなと思った。
主人公は大伴だけど、色んな人にフラフラしてしまうこの人よりも、ずっと一途な今ヶ瀬に共感したというか泣かされた。成田凌がまた良くて…この作品の為になのか減量してて線が細くて、すんごい小さい椅子に縮こまって座る姿とかが猫のようで、キャスティングが完璧過ぎた。どんどん不思議と可愛らしく見えてった。
あと個人的にはさとうほなみ…演技めっちゃうまかった笑。あんまりよく知らないけど、女ドラマーの中だったら1番演技上手いんじゃないの??こういう大学時代の知り合いとか、元カノ、いるよなぁ〜と思ったし、綺麗なのに彼氏とか意外と居なかったりする感じもリアルで、その人物を演じるの上手すぎって思った笑。
◆
純度120%の密度の濃い恋愛映画。
必見です…。
窮鼠はチーズの夢を見る
誰かを好きになることに明確な理由など無くてもよいのです。「一目惚れ」っていうロマンティックなものがこの世には存在しますが、それも誰かを好きになるきっかけとしては充分なのだと思います。恋愛において誰しも相手に求める条件というものがある程度あると思いますが、多少条件に沿えない相手だったとしても、好きになったのであればそれは例外になってしまうらしいです。ただしそれは相手の持つ倫理的・道徳的によろしくないところも飲み込んでしまおうということではないと思います。相手のよくないところを指摘できてこそ、相手の本質を観れていると言えると思うのです。「心から相手と向き合う」とはこういうことなのでしょう。それを歪な形ではありながらも唯一体現していたのが今ヶ瀬だったのではないでしょうか。
愛する人には喜怒哀楽全てを伝えたいけれど、誤解や軋轢が生じるリスクもあり、素直に伝えるのは決して容易ではない。「1ヶ月に一度、半年に一度でもいいので、そばに置いてくれませんか。」なのに「お前はもう要らない。」でしょ。相手との温度差を感じる時ほど凍えるものはないと思います。その反面、たったいっときでも同じ温度で重なる時の喜びはこの上ないものだとも思います。髪を撫でる指、分け合う煙草、誕生日のディナーへ向かう足取り。どれも素敵なシーンでした。
結局大伴は今ヶ瀬と再会してどう変わったのでしょう?きっと優柔不断で自分の意見を言えない自分と向き合えるようになったのではないかと思います。よく「恋人は自分を映す鏡」だなんて言いますが、直向きで自分の意見を容赦なく言える今ヶ瀬を通して大伴は自分自身をようやく認識できたのだと思います。最後に二人が共にあの部屋に佇むことはなかったけれど、元通りになったカーテンと、そこから差し込む柔からな光と、空になった灰皿に、私は希望を感じました。
感情移入できず
原作未読です。
BGMが最低限で、淡々と物語が進む序盤は興味深く観てたんですが、中盤から流れに違和感を感じ、展開に乗れませんでした。
まず、まだ先輩後輩の段階で突然同居してましたよね?いくら流されやすいタイプとは言えノンケの恭一が自分に気のある今ヶ瀬と同居した理由が分からない。
で二人で髪の毛触ったり乳首つついたりして戯れてたので、え、もう深い関係に…話の展開早い…って思ってたらそうでもなく、相変わらず恭一の気持ちは今ケ瀬に傾きつつも愛情に至らず、体の関係まで結構な時間がかかる。そしていざ気持ちが通い合っての初めてシーンでは躊躇なくノンケの後ろに挿入するという中々のハードさ。ローションのボトルが無意味にオシャレなのも謎でした。わざわざ詰め替えてるのか?
オシャレと言えば、恭一の部屋もちょっとお洒落すぎです。仕事柄センスは良さそうだが、離婚直後の男の部屋にしては小物周りまで細々と統一感ありすぎだし、今ケ瀬の部屋も特にアジア好きとかいう情報もないのにやたらエスニック調で違和感を覚えました。
なんか書き出したらキリがないな…。今ケ瀬というか成田君は芝居は素晴らしかったですが、ちょっと可愛いすぎ?ちょこんとスツールに体育座りしてんのが私は苦手でした。往年の千葉雄大か。あれをやるのはハタチまでにして欲しい。しかも髪型のせいもあって時々ノンスタの井上に見えたし。
大倉君はひたすら男前でした!あんまり興味なかったから驚きました。ただベッドシーンの尻はもう少し綺麗に見える角度から撮ってあげて欲しかった。この映画は男を魅せる映画でもあると思うし。
あと今ケ瀬ってほぼストーカーですよね?まあ恭一がはっきり拒否しないからでしょうけど。それにしても付きまとい過ぎかな。恭一も女性関係クズだし、どちらもイケメンじゃなかったら成立しない設定だとは思います。
ゲイバーのシーンもとってつけた感じだったし、ラストの海のシーンも展開通りの場所に入れときゃ良かったのでは?って思ったし、全体的には面白く観たんですが、感情移入はできませんでした…。
普通に観て良かったという感想
TOHOシネマズのポイントが貯まっていたのでなんとなくこちらを選びました。
原作未読で予告編も見ていません。
大倉くんについてはジャニーズか〜ちょっと棒演技?と思いながら観ていましたが、クズっぽい淡々とした口調で体当たりのシーンも多く好印象でした。成田凌は更にハマり役、というかメンヘラとか変な役が上手い気がします。私は成田凌側に感情移入して心がギュッとなりました、、
セックスシーンも多いものの、感情の変化を含め意味のあるシーンだったと思います。ただし、よく事務所が許可したなと思うくらい生々しいので恋人や親子で見ることは勧めません。
一貫して心情描写が丁寧で登場人物の誰にでも感情移入できるポイントがあります。ジャニーズと流行りの人気俳優というので最初はあまり期待していませんでしたが、予想を裏切って良い映画でした。
流され侍と一途なゲイボーイ
大倉忠義×成田凌なんて全女性が観るしかない作品
R15のBL映画をなめてました。
絡みがなかなか多くて観ていて恥ずかしくなったけどやはり絵面が良すぎて美しかった...
「流され侍」には納得
端正な顔だちと人懐っこい笑顔、意外と親しみやすい内面。
男女共に惹きつける大倉さん
登場人物の何人が落ちてんだよ..
成田凌の好きすぎる想いも痛いほど分かるし、好きになると例外になる件も分かりすぎる
決別したかと思いきや次のシーンではイチャついてたりと2人の離れられない関係性に心の中でつっこみまくり笑
最後のイチャつきシーンでは立場が逆転してて忠義も完全に吹っ切ったんだなと。
ただ成田凌からすると一緒に居たら居たらで携帯チェッカーになり女性への嫉妬で苦しそうだし、離れてたら離れてたで苦しそうだし...
女好き流され美男子を愛してしまった宿命、、
流され侍と一途な男との美しいイチャつき映画でした
恭一?
行定監督作品はそこまで好きでもない。
原作は昔読んでとても良かった記憶がある。
ジャニーズは興味ない。
そんな自分が見た感想。
この恭一はなんでモテるんだ?
って思ってしまった。良くも悪くもただの高収入イケメンっていうか。。
流され侍感があんまり感じられなくて、ナツキのセリフが原作から切り取ってはっつけただけみたいで、自分は終始違和感あった。
何だろう、隙がある感じがしないキャラに見えたのかな?
原作の恭一から無くなってしまった要素のような。。
単純に大倉くんが好みではないから認めたくなかったのかもしれないけど。。
でもかといって他の誰だったらよかったのかもよくわからない。
というわけで恭一に関しては終始、なんだこいつ?と思いながら見ていたけど最後だけは共感できた。
イスに座ってる画も好きだと思ったな〜。
成田くんはとても良かった!
ちょっと女っぽすぎる感じもしたけど、メンヘラ感がとても良かった。セリフもなんだか説得力があったなぁ。
女性陣も好きでした。ナツキ良かった。
最初の恭一どうなん?っていうところでつまづいてしまって、目まぐるしく展開するストーリーでもないので没入できなかったのが悔しいけど、全体的にはよかったと思う。
原作未読だったら
原作が好きで観に行きました。映画としてはきっと悪くないんだろうなぁ……と、終始。
基本的には原作に忠実ですが、大事な部分がオリジナル感出してくる感じがしました。
今ケ瀬君の性格とラストはちょっと納得いかないかな。ラストはそれは違うでしょー!あの終わり方だからいいのに、って言うのと今ケ瀬君はただのメンヘラ女の子みたいな。あの、原作のギリギリの感じが良かったのにただのメンヘラビッチじゃん!このセリフは言わせて欲しかったー。などなど。あと大伴先輩ゲス度が上がりすぎ(笑)流されてない!自発的すぎ!原作のちょっとした笑いの部分がないからただのちょいシリアスな日本映画感………。
と、個人的には色々ありますが、まあ、うん。出来としては悪くないのかなぁ。でも私なら1900円出さないな。
原作未読でしたが、前代未聞の流され男を大倉氏が素晴らしく演じてまし...
繊細で丁寧で切ない恋愛物語
R18じゃ・・・
ワインはチーズと交じりあう
美しく切なさ全開。すごい良かった!!
観て良かった!これは新しい切ない恋愛映画。
美しくて、やるせなく、切ない。
理屈で割り切れない感情の機微、男同士の恋愛の難しさ、楽しさ、男女を超えた想いの交差…。
特に主役男2人の演技は、目の表情、瞬き一つも見逃せない迫力。
私は単純なエンタメが好きで、芸術的な映画は意味不明で嫌いなのだけど、
この映画はすごく美しくて芸術的なのに、面白くて引き込まれて、恋愛の切なさと、映像のセンスの良さにやられて、ずっと見ていたかった。
一言で「オシャレ」
どうにもならない、もどかしさに、共感したりハラハラしたり。
映画の初めの方から、なかなかの濡れ場が多くて、最初、男同士ってどうなの、と。しかも少年ではなく、大倉も成田も、なかなかのオッサン。
最初は少し、驚いたけど、ストーリーが進むにつれて、自然な感じで観れた。
今ヶ瀬と大伴の愛を、すごく応援したくなっていく。
だんだんと、この2人でうまくいってほしい!と願い、現れる女たちにイライラ…。
夏生先輩は女の闇が怖いし、岡村環はブリッコがイライラする…。女に嫌われる女たちだわ、どっちも…。
登場人物の感情の機微を、言葉ではなく、うまく、行動と小道具や映像で表していて、すごく切なかった。
仲良くキャッキャしてた誕生日。
北京ダック食べにいく時、お互いのダウンジャケット交換して着ていたり。
来年もワイン贈るよ、と、サラッと言ったり。
別れる時の悲しみ。
ゾッとするような大伴の目。
海のシーンの美しさは圧巻。
たとえ強風で2人とも髪がボサボサでも…。
恋愛映画、漫画原作の映画は、ハズレが多いのに、こんなに見終わった後の満足度が高いのは、珍しい!
監督も脚本も演出もカメラも良かった。
主役の大倉くん、成田くんの演技がもう、何よりも素晴らしかった。
ダメ男の大伴がモテるのも納得の大倉くんの色気と魅力。
すがりつくような今ヶ瀬をよく表している、小さく身を縮めて座る姿。
リアルなおっさん2人の恋愛が、見た目のビジュアルだけではなく、彼らの動きが、小道具が、彼らの心が、全て美しく切なく、素敵な恋愛映画だった
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