「原作の何に重きを置くのか」窮鼠はチーズの夢を見る ははやさんの映画レビュー(感想・評価)
原作の何に重きを置くのか
原作既読。特に原作は好きな作品で、映画の評価も高めだったので期待してました。行定勲監督作品は初見です。
見ての感想は……心理描写が少なすぎると思いました。ただ、その分主役二人の表情や目の演技に救われた部分もありました。
ただ、その演技をもってしてもあまりに情報が少ない、時間軸もわかりにくい…。そしてまさか続編の俎上まで含んでの作品とは思っていませんでした。時間足りてないです。
原作を読んでる側からしたら、そのセリフはそういう意図で言ってたわけではないのでは…?と感じる部分もありました。
あれ?こんな話だっけ?こんな人いたっけ?と所々はてなになりました。
また、大伴の言動が今ヶ瀬と向き合い少しずつ変わっていくところも分かりませんでした。
以下映画、原作のネタバレ含みます。
大伴がスーツにスニーカーだったのがすごく気になりました…。
今ヶ瀬と大伴が海へ行くシーンが突然過ぎました。なに?なに?これ見た人状況わかるの?過去振り返ってるの?とおいて行かれました。
原作通りじゃないのは時間の制約もあるし、きっと監督の中で重きを置きたい場所があったからなんだと思いましたが…最後までそれが分かりませんでした。あの大伴がゲイバーへ行くシーンは必要ですか?それよりもタクシーに乗り込む今ヶ瀬を見かけて勢いで乗っちゃうシーンを見たかった。
洗濯物中の乳首あてゲームがなにをしたかったのか分かりませんでした。イチャイチャ?サービスシーン?仮に人の目を気にするのが目的ならもっと別のシーンでできたのではないかと思いました…。
あとはエロシーンが多い。そんなに必要かな?ってぐらいありました。
もしかしたらモノローグが無いのはこの監督の作品の特徴なのかもしれませんが分かりにくかったです。
原作未読なら違ったかもしれません。成田さんの目の演技がすごかったです。プレゼントのワインを抱きしめてる姿がとっても可愛かったです。