「アイテム使いが上手い。切ない。」窮鼠はチーズの夢を見る YKさんの映画レビュー(感想・評価)
アイテム使いが上手い。切ない。
クリックして本文を読む
ラブシーンはもちろん見どころではあると思うけど、印象的だったのは二人の恋愛を彩る様々な〝モノ〟たち。
灰皿にピンクのジッポ、タバコ、カーテン、背の高い椅子、部屋着、ワイン、喪服、シンハービールとカールスバーグ…
それらが愛の表現にもなり、すれ違いに気づくきっかけにもなる。
あと部屋のインテリア!言葉は少ないけど、結婚してるとき、一人になったとき、今ヶ瀬といるとき、たまきちゃんといるとき、彼の心情や状況の変化が部屋に現れる。こういう〝生活臭〟のある恋愛の表現は同じ行定監督の「劇場」にも感じた。
原作にはないオリジナルのエピソードだというゲイバーに行くシーンもキツいけど、あって良かったと思う。綺麗事じゃない苦しい部分が強調されて、今ヶ瀬が「例外」であることがより際立ったように感じた。
コメントする