「求めるものが手に入りそうになる怖さ」窮鼠はチーズの夢を見る あかりんさんの映画レビュー(感想・評価)
求めるものが手に入りそうになる怖さ
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どっちの気持ちにも共感できました。
他人からの愛情を、信じられない、不安。
だけど、愛されたい。自分のことを愛してくれてるであろう人をそばに置きたい。
好いてそばにいてくれるなら誰でもいい。
だけど、愛すことが出来ない。自分を愛してないから。
他人に見せるの自分は偽物。そんな虚像を愛されたところで、その愛すら偽物。
そんな気持ちに、入り込んできた成田凌君。
何を求めるわけでもなく、ただひたすらに自分を、求めてくれる。
本当に愛されるってこーゆことなんだ。ありのままの自分を愛される心地よさに身を投じていく。
気づけば求められることを求めてしまう。
…本当に大好きな人が、自分の方を向いてくれる。
その幸せを噛み締める。だけど、その先を見るのが怖い…いつかなくなってしまうなら、自分で壊してしまいたい。永遠が約束されないのなら、これ以上好きでいたくない、辛い、、、だけど好き。
純粋に相手を求める気持ちって、こういうことなのだと思いました。コントロールしようとしても抗えない気持ち。それが心底相手に惚れるということ。
なんだか、今までの恋愛と2人の気持ちが、被る場面があって、懐かしく、切ない気持ちになりました。
見てスッキリではないですが、誰かを心から愛して、誰かに心から愛されたいとそう思わせられる映画でした。
愛の形は人それぞれ。そして今ある事実が全て真実、つまり本意なわけではない。複雑な感情がいくつも絡み合っている、そんな繊細な映画でした。
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