燃えよ剣のレビュー・感想・評価
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( ´∀`)当時の雰囲気がよくわかる映画でした。
当時の風習、風俗がよく分かり興味深く見れました。
土方歳三の半生をフランス軍将校のインタビューを通して語られて行きますのでとても見やすく理解しやすかったです。
鈴木亮平は〝虎狼の血〟の上林と〝せごどん〟の西郷隆盛の印象が強すぎて、演ずる近藤勇はしっくり来なかったですね。岡田准一の土方歳三は決まってました!写真と違和感ありません。池田屋事件は新撰組を描いた映画では必ずやりますが〝るろうに剣心〟の池田屋には及ばずでしたか。
作品中、職人気質と政治家気質の話がありました。前者の指揮官は徹底抗戦で負けようが最後まで戦うのだそうだ。西洋人や近隣諸国と違うところは日本は職人気質、プロフェッショナルが尊重される国であり、武士道も重なって死をもって最後まで戦うのが尊ばれるのであるのでしょう。土方は最後一人で突撃。カッコ良かったです。滅びの美学と言うか嫌いじゃないです。
つまらなかった
新選組には詳しくないので、誰が誰かあまりよく分からない。長編原作を無理に詰め込んだダイジェストのような内容で、物語に引き込まれない。岡田准一が小柄で迫力に欠ける。殺陣も間合いが変に近いし、構えがやたらと低い。美術はスケール感が出てていい。
原作のファンである妻は、あの面白い原作をどうしたらここまでつまらなくできるのかと憤っていた。原作を読んでみたくなる。
監督の力量不足
楽しみにしていたのにがっかり。
関ヶ原の時もそうだったが、原田監督は司馬遼太郎の原作を読み込めていない。
原作の言い回しを使えば原作通りにやったと思ってないかな。
もとより150分にこの長編小説を全て表現しきるのは不可能なのはわかっている。
多少のオリジナル要素や改変は致し方ないが、残すべきシーンや設定をいじくりカットし、余計な設定を盛り込むのは×。
燃えよ剣で描くべきは、相容れない美学同士のせめぎ合いだ。
国家レベルで考えた時それは尊王攘夷や公武合体であり、個人レベルに落とした時は詰まるところ土方と七里の因縁争いになる。
そこから言えば七里の役回りはそうじゃないし、あの二人の因縁は最後には切られるからこそ相容れない美学、そして時には通じ合う交歓がせめぎ合うのだ。
お雪もそう。
お雪は戦いの場に持ってきてはならないヒロインであるからこそ、『知らねば迷わぬ恋心』なのだ。
お雪のいる戦いのない暮らしと、滅びるしかない幕府に節義を通し戦い切る人生。
迷いもなく後者を選ぶように見える歳三の迷いを描いてこそなのに。
油小路の決闘もそう。
土方は彼の作品である新撰組を崩壊寸前にした伊東を「殺したいほど憎む」。
だからこそ敵将の遺体を囮に誘い出すと言うおよそ士道のかけらもない謀略に出られるのだ。
関ヶ原に続いてがっかり。
役者も演技もいいのに、これはもう監督脚本に司馬遼太郎を映画に起こす力が足りないと言わざるを得ない。
よかったシーンももちろんあったが、作品のテーマを表現しきれていない。
岡田くんはじめ役者の演技はほんとうによかったのでお情けで2点をつけたが、原作小説燃えよ剣のファンとしては0点をつけたくなる作品だった。
どうなるかではなくどうするのか
原作は読んでいませんが、新選組関係は読み漁ってゆかりの地もかなりいったので、話は入りやすかったです。
ただ、、映画として、時々土方のインタビュー的ナレーションが入るのが、どうしても気持ちが冷めてしまう。
あの外国人はなんだったの?
それがちょっと疑問に残ってしまった。
結構新選組になってからのことを描かれてることが多いので、それより前のバラガキから描かれているのはいいですね。でもほんと内容は大河並みなので、前後編にしてもよかったのかも、、。
ロケ地は知っているところも多々あり、奈良の長谷寺とか妙心寺、西本願寺、金戒光明寺など、嬉しくなりました。とくに妙心寺は好きな寺で、萌えます。
山崎烝の商人に扮して偵察にいくところとか面白かった!口上がよかった。過去あまり見たことない感じのキャラでした。
慶喜も雰囲気あってよかった。松平容保が会津藩あづかり京都守護職となって、徳川家との関係で幕府に逆らうに逆らえなかったりするところも描かれていて、その葛藤とか泣けます。金戒光明寺の会津藩士のお墓を思い浮かべてしまいました。
芹沢鴨の死ぬシーンがえげつなかった。でも実際あんな感じなんでしょうね、、。酔って寝てるところを布団の上から滅多刺し、、武士としてはどうなんだとも改めて思ってしまいますが。芹沢の前で土方が踊るシーンもありましたが、あれはどうなのかな、そこまでしたんだろうか?
あと、なんか島原の花魁があまり綺麗ではなく、下品に見えて仕方なかったのは残念。教養が高く、本来はお茶をして、歌を読み、お酒を嗜むところなのになあ。
総司や土方の恋も描かれていたのも良かった。雪に会いに行ってご飯を食べたりとか、総司がからかったりとかいいですね。
総司が「これからどうなっていくのでしょうか?[と呟いたときに、土方が「どうなるかではなく、どうしていくかだ」と言ったセリフがとても印象的でした。
そんなふうに未来を待つのではなく、自分で切り開いて生きたいですね。
大河ドラマで1年見たかった
面白かったけど、ちょっと散漫かな。大河ドラマをダイジェストで観ているよう。もっと熱狂したかった。
岡田さんはかっこよかったし、鈴木さんの近藤っぽさはすごい。山田くんも沖田のちょっと不思議ちゃんな感じ、よく表現されてる。弱り方もすごかった。
土方が自分を姓で呼べと近藤に言って近藤が変に照れながら「土方くん」と呼んでみたり、土方が読んだ恥ずかしい川柳(恋愛する心境について書いたもの)を沖田がからかったり、三人が手刀でゆっくり斬り合いを演じながら作戦を立てていたり、仲良しシーンがかわいい。
隊士それぞれの女性観も興味深く描かれる。例えば、沖田は女性を男性が好きにしていい対象とはみていない。「女性にとってはたまったものじゃない」みたいなセリフがあるし、お雪(土方と恋仲になるオリキャラ)の心情を慮ったりしている。沖田を好きな芸妓の姿が描かれるけど、恋になったのかどうかは分からない。
ひきかえ芹沢鴨なんか、レイプしたりなんやかんや。あのキャラクターを「女好き」って言われても。あれは女の体が好きなだけ。あんなのを女好きと称するのは私が許さないよ。
ウーマン村本はいい感じのコメディリリーフ。そういえば最近さっぱり見かけないけど。
山田裕貴の慶喜は、出演シーンこそ少ないけど印象的。こちらはよく見る。
源さんが死ぬところ悲しい。あの戦場でまるで自分の死期を悟ったように無茶するの、横山三国志の黄忠みたいで泣ける。
眠くなる作品です。
タイトル通り今作は、自分的には眠くなる作品ですね💦
自分は時代劇や新撰組の物語が好きです。
時代劇全般に♪
だから今作もコロナの影響で公開が遅れ、
公開されるのを楽しみに待っていはした。
いざ劇場に行ってみると、ちょと残念(^_^;)
鳥羽伏見の戦いまで、物語がダラダラ続き起きてるのが大変だったよ。
いやぁ少し寝たかも(笑)
自分は映画館での上映は寝ないと決めてたけど、
今回は眠くなる作品でしたね。
ダイジェスト感は否めない
最序盤の見せ場は六車切り。
小説を読んでる人でなければ『六車』というワードに気付けないまま終わっただろう。
和泉守兼定という菊一文字ほどメジャーではない佩刀への描写が嬉しい反面、土方を語る上で必須だったのかは疑問に思う。
宮古湾海戦は描かれなかったし、函館の描写はおまけ程度なので京における新撰組にフォーカスされていたのは間違いない。
しかし映画全体が回想形式で進む為、没入感に少し欠けていた。
また、芸人の起用が多過ぎるとバラエティや漫才でみる彼等のイメージが邪魔をして気が散ってしまうのが残念だ。
それでも殺陣シーンには迫力があり、物語を知ってる人にとっては誰某の役がどのような描写をされるのか楽しみながら観れるので星3。
兼定に始まり、兼定に終わって欲しかった。
一時期、新選組にハマっていたので、新選組の小説は血風録から始末記なども読み、霊山資料館や函館の碧血碑まで行きました。
芹沢鴨の暗殺や池田屋のシーンなど、火花が散る殺陣、流石、武芸百般・岡田准一さん、よかったです。
武士の士道は主君に殉じるもの、百姓の士道は・・・と芹沢一派に揶揄されるシーンがありましたが、士道が身に染み付いてない農民などの寄せ集めの拠り所のない隊士達をまとめるために、「士道とは」自分達なりに考えて苛烈な局中法度ができあがったのかと、ハッとしました。
芹沢との確執や上昇志向の近藤とのすれ違いも、よく描かれていました。
容保の竹筒のシーン、うるうるしました。
演出的には花は必要なんでしょうが、柴咲コウさん、私にはいらなかったかな。
後半駆け足になり、ダイジェスト的になってしまったのが残念。
北海道での土方、写真だけでなく兼定は持ち帰らせて欲しかった。兼定を手に入れたシーンを伏線にして、最後のシーンは日野に帰って来た兼定のアップで終わっても、と思いました。
男に見て欲しい、男なら絶対好きなストーリー!!
2020年の1月に映画館の予告で見て自分はジャニーズが好きなのですが、岡田准一に山田涼介の新撰組!???これは見たい!!とずっと思っていました、鑑賞して期待を裏切らず凄く良かったです!
燃えよ剣は男が好きなポイントが絶対どこかにある映画だなと思いました、僕が1番心がワクワクしたのが名刀を探す所です、近藤さんが虎徹だから土方も自分も名刀が欲しいと言って兼定に出会うところ、兼定も待っていたかのようにそれまで誰にも買われずに錆びついて土方を待っていたんだなと思いました。
あとはシンプルに沖田総司が綺麗過ぎました。最後はどんどん痩せ細ってしまうのですがそこに山田涼介の役者魂を感じ取れて凄く良かったです
とりあえず余裕で2度3度見たいな〜と思える映画でした。
これは……ドキュメンタリー
土方歳三の一生を淡々と描いてくのね。確か原作もそんな感じだったような。
ロケ場所が時代を感じさせる場所で統一されてて良かったの。序盤の歳三が歩くシーンに輪だちがある道が出てくるんだけど「惜しい!」と思っちゃった。
高嶋兄が演説をぶつシーンは東寺金堂だね。「国宝でロケとは!」と盛り上がった。
柴咲コウが出会ってから毎晩、二人分の夕飯を作ってるのいいね。
こんなことされたら、一発で落ちる。そしてこの二人、最後の戦に出る直前まで寝ないのね。いまだと考えられないけど、当時はそうだったのかな。
沖田総司に惚れる芸姑役の女優さんも良かった。阿部純子っていうんだね。覚えとこ。
池田屋騒動の最中に、薬屋として忍び込んでいた山崎烝が女中さんから『十字屋さん』と声を掛けられると『十字屋ちゃう。新選組の山崎烝や』って返すんだけど、「この人は、十字屋として、女中さんからも愛される人生を送ったほうが幸せだったんじゃないかな」って思っちゃった。新選組のいる世界が壮絶すぎるね。
鳥羽・伏見の戦いで徳川慶喜が出陣せず逃げちゃうんだけど、会津藩主が藩兵を見殺しにした形になっちゃうの。後に『すまん』と藩主が謝ってまわるんだけど、謝って済む話じゃないんだよ。見殺しにしてんだから。それでも『藩主、良い奴だ』みたいな扱いになるのが、政治も絡んだ戦いの厳しさというか、難しさというか。
思惑の違いから、人がどんどん殺されるよね。明治政府を作った人たちは、腕っぷしに自信がある今でいうヤクザみたいな人が多かったのかな。その中で生き残った土方歳三はすごいな。
観てて思ったのは、誠を貫くと割りを食うよね。どこかで風見鶏みたいになって、時流にのってくと、生き残って美味しい思いもできる。でも、それって、なんなのか。
みんな歳三みたいに生きたいと思いながら、できないから、歳三は語り続けられるんだろうな。
詰め込み過ぎたかな
やはり激動の6年間を2時間半程に収めるのに無理があったなと。
2部作が妥当な長さかと思います。
やはり新撰組は青春群像をはらんでいると思いますので、それぞれの隊士の描写をもう少し欲しかったです。
ちょっと井上の源さんだけあんなお爺さんなのかと、、確かそこまで歳離れてなかった記憶が💦
新撰組映画では羽織が作品によってデザインが違いますが、今回のはかなり地味過ぎるかなと思いました。(漆黒にブルーのライン)
御法度や壬生義士伝の黒は印象に残ったので、もう少し思い切ったデザインが良かったですね。
これは仕方ないですが、どうしても土方の身長がもう5センチあったらな、、というシーンが多かったです💦
岡田土方
土方歳三を再現するには岡田さんは最適な気もしました。ただ、土方の一生をこの時間で再現するためには、少し盛り込み過ぎで、台詞が早いし、ナレーションベースでの展開も早いしで残念でした。
残酷で野蛮な話だった
要するに人殺しの話だった。
残酷で最後まで観ていられなく途中で出た。
役者さんたちに惹かれて行ったけど私には無理。
同じように人を殺したり、残虐なシーンがあっても「狐狼の血 LEVEL2」はすっごくワクワクしてドキドキ楽しく観れて(残酷なシーンは目を瞑りたくはなったけど)、見終わった後もエネルギーもらったのに、どうしてこっちはダメなんだろうと考えた時に、「狐狼の血 LEVEL2」は善悪がはっきりしながらも互いに強い信念があり、ある意味互いにライバルであり同志と思い合っているようにさえ見えた。
最後はちゃんと日岡が上林を倒した。
善も悪も華があった。かっこよかった。
こちらは、実は誰が正しいなんかなんて分からないのに、圧倒的に新撰組を善に描き、どんな残虐も美化正当化して描いていた。
まずそれが違和感で共感しない。
畳の上から、日本刀でしつこく2人でグサグサ刺し続ける様子とか吐き気がしたし、今も頭から離れなくてキツい。
R指定ですね。
無関係の女の人、ズタズタに殺されて可愛そうです。とどめも刺されてなかったから苦しんだだろうな。
切腹のシーンも「介錯を‥」って乞うているのに「まだまだ!」とか言って気狂いじみていると思った。
色調は全体的に暗くて重かった。
こんな内容と知っていたら、観にいかなかったのに。
今後は要注意して、この監督の作品、この手の作品(時代劇やら戦国物の人を殺すのがメインの作品)はくれぐれも避けて通ろうと思う。
士道という名の幻影を追い求めた若者達の、血で血を洗う彷徨の顛末記。
司馬さんの原作は未読なので、あまり分かった様な事も言えないのだけれども、歴史好きの身からすると、幾つかの明らかに史実と違う描写については相当に違和感は覚えました。
お雪は実在の人物では無いですよネ?
池田屋事件がまるで忠臣蔵の様に描写されていたり、後半の近藤勇と土方歳三の別れのシーン、ラストの土方が馬で敵陣に斬り込むシーン等は土方の遺体が未だに発見されていない歴史的事実を鑑みれば、明らかに史実とは異なります。
それでも前半の凄惨な内ゲバ・粛清(含:切腹)から鉄の掟を誇る新撰組が組織され、池田屋事件で悠揚その名を轟かせ、やがて時代の趨勢の中で歴史のあだ花として、そして佐幕派の凋落の象徴として滅亡して行くその様は、士道という名の幻影を追い求めた若者たちの、血で血を洗う彷徨の道筋そのものと言えなくも有りません。
NHK大河ドラマで、堺雅人を一躍人気俳優に仲間入りさせた山南敬助の役が、こんな風に描かれていたり、同じく草彅剛が深く演じた徳川慶喜の役が、こんなにも浅薄・無思慮に演じられていたりするのも、歴史は見る角度や立場(役者の演技力?脚本力?)によって見え方が全然違うものだと、つくづく考えさせられます。
岡田准一の演じる土方歳三像は、自分の持つ土方像とは相当に違っていたのだけれども、そういう演じ方もあるのかと唸らされました。
山田涼介の沖田総司像も秀逸。彼は役に入り込む様な演技をしますね。とても演技巧者です。
実際、新撰組内では男色が横行していたという史実もある様ですから然もありなん…。
京都での新撰組による長州藩士への過激な殺傷・弾圧が徳川への怨嗟を生み、それが結果的に幕府の崩壊を早めたという皮肉な歴史的一面が有ります。
幕末の京都で華開いた、武士に憧れたバラガキ達の殺傷と殺戮に血塗られた燦めきは、けれどもそれが、幕府への忠義と士道を信じた若者たちの純粋な発露に拠るという只その一点に於いて、現代の僕等の心象に今も鮮やかな航跡を永く描き続けているのだと、そう思われてなりません…。
山田涼介君の沖田総司よかった!!
歴史オンチな私でも最後まで引き込まれました。岡田君の土方歳三、ハマり役でしたね。最後まで戦うことに執着する生き方は前半のヤンチャな暴れん坊で表してて不自然ではなかったです。
途中、近藤勇と合わなくなってゆくのが、前半の仲の良さをちゃんとかいてるのでとても切なかった。
私は沖田総司役の山田涼介君がとてもよかった✨透明感があって、一人儚げで可愛くて、最後誰にも看取られず死んでゆく悲しさ…あと、ウーマンラッシュアワーの村本も面白かった!
キャスティングの妙
僕は司馬遼太郎の新撰組は「燃えよ剣」ではなく「新撰組血風録」の方を読んでいるので原作との相違点を較べることは出来ないのだが、先ずは土方が魅力的に描かれていた。
新撰組、特に土方中心に物語を進めたのが功を奏したのだろう。
もちろん、今回の映画化自体無茶なのである。
大河ドラマで1年間かけても函館まで行けなかった(あの大河の時は近藤勇が一応主役だったのであえて描かなかったのかもしれないが。)のに、その全てを2時間半で見せようとするのだから無謀にも程がある。
しかし、それを良くまとめ上げた。
もちろんこの事件をあっさり行ってしまうのかと思うところもある。
特に後半に行くにつれて駆け足になっていってしまうので新撰組が崩壊していく箇所は味が薄い。
しかし、劇場から出るときには土方という男に魅了されていたことに気づく。
これだけでも今回の映画化は成功と言えるのではないだろうか。
それにしてもキャスティングがいい。
岡田准一さんの土方、鈴木亮平さんの近藤勇、山田涼介の沖田総司は今更言うに及ばず。
藤堂平助のはんにゃ金田さんはお大名の御落胤と言われても不思議ではないような品の良さがあり、その上油小路での土方との決闘も岡田准一に負けないくらいのアクションをしていたのは立派。
山崎丞のウーマンラッシュアワー村本さんも普段の漫才で繰り広げられるあの早口が山崎のなんとも言えない不気味さを表現していて秀逸。
松平容保公を演じた尾上右近さんも一本気で生真面目な性格を良く表現していて素晴らしい。
さらに一国の大名に相応しい風格もあって立派。
半沢直樹などの誇張された演技に歌舞伎役者を使うのもいいが、やはり本来はこうした時代劇における風格や品を表現するときに使いたい。
歌舞伎役者さんがお一人いるだけで映画全体が時代劇としてキュッと締まる感じかする。
山田裕貴さんも賢いが故に臆病になってしまう慶喜像を演じていてドンピシャ。
しかし、ここまで来たら土方とは違う、「武士道」ではないものに従っているという筋のようなものがあればなぁと思った。(原作での慶喜の扱いに従っただけなのだろうが。)
芹沢や山南は大河ドラマ「新撰組!!」で演じた俳優さんの記憶がいまだに色濃く頭の中にあるのでどうしてもキャラクター像を比べて見てしまった。
芹沢や山南に関しては三谷幸喜さんのキャラ造形の方が好きだ。
この新撰組で1年間大河ドラマを作ってほしい。
そう思えるくらいぴったりなキャスティングだったと思う。
河童の話が聞きたかった
新撰組が存在した幕末の六年間、たった六年であるが激動の六年を、土方歳三に焦点を当てて描く。
二時間半に上手くまとめられていると思います。
(日本の歴史の知識のない人は楽しめない、という評もありますが、そこに合わせた作品作りはしなくても良いと思う。知識のある人はより楽しめる。なんだってそうだと思います。)
岡田准一が主演だけあって殺陣が素晴らしい。
池田屋のシーンだけでなく、終盤の戦闘のシーンに至るまで、斬る者も斬られる者も一人ひとりが命をかけて闘っている、迫力があるので命の重さが伝わってくる。
司馬遼太郎原作だけあってか決め台詞も多く、現存する古い建造物が社寺くらいしか残ってないためか、ロケーション撮影地も美しい。(池田屋はセット、凄い)
音楽も新鮮かつ、でしゃばらない。
どこを切り取っても絵になる作品、何度でも繰り返して観てみたい。
はんにゃの金田が出てるのは知っていたが、ウーマンラッシュアワーの村本が出てるのは知らなかった。ちょっとやりすぎかとも思ったが、いいアクセントになってたかな。
山田涼介の沖田は意外と(とても)良かったです。
慶喜の山田裕貴も上手い俳優さんだなと思いました。
終わり方、静かなラストシーン良かったです。
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