「期待以上!」燃えよ剣 MAKOさんの映画レビュー(感想・評価)
期待以上!
というか、あまり期待していなかったのだ実は。
自分はチャンバラ映画が大好きだが時代劇は特に好きじゃない。
は?と思われるかもしれないが、「必殺仕事人」や「暴れん坊将軍」は好きだがNHKの歴史ドラマは好きじゃないと云えば伝わるかな。
そんな自分なので今作はあまり期待していなかった。同監督の「関ヶ原」はあまりに退屈で途中寝てしまったし。
実際史実を元にした作品はチャンバラという娯楽要素はオマケ程度の作品がほとんどだ。
しかしながら本作は新選組結成とその内部崩壊、五稜郭での敗戦までの時代背景をしっかりと描きながら、2時間半にキレイに収めて且つチャンバラも存分に見せてくれる。
歴史劇では有るが、チャンバラを見せ場にした間違いなく娯楽作品なのだ。
そんな本作の殺陣担当は森聖二。
切り合いの中に組打術が入っていたりしたので、「散り椿」に続いて岡田准一が殺陣にも参加しているのかと思ったが、スタッフロールにこの名前を見つけて納得した。
誰あろう「ラストサムライ」でトム・クルーズに殺陣を付けた方だ。その劇中殺陣の中にアキレス腱ホールドを組み込んだ人物だ。
あれはびっくりしたなあ。
そんな殺陣師のもと演出されたチャンバラは、血生臭く、痛そうで、且つカッコイイという素晴らしいものだった。
そんなイカしたチャンバラをたっぷりと見せてくれる本作。大満足です。少々疲れたが(笑)。
殺陣ばかりでなく本作はカメラも素晴らしい。
原田眞人監督作品は作品の出来に拘わらず映像に限ってはどれもシャープで美しい。
広角で背景を映しながら決して手前もボヤけさせないのは現代のデジタルだから出来る技術なのかもしれないが、原田監督と長年コンビを組んでいる柴主高秀撮影監督のセンスが映像美に顕われていると思う。
キャストが豪華で芸達者揃いなのは言うまでもなく、激動の時代を描いた歴史劇でありながら、男達の熱いドラマとカッコイイチャンバラ、そして映像美で楽しませてくれる見事な娯楽作品。
オススメ。
MAKOさん、レイジング・ファイア見ました!デブゴンでないドニー、そしてニコラス・ツェーが超かっこよかったです‼️監督のことはこれからパンフレットを熟読します。