劇場公開日 2021年10月15日

「滅びの美学は見ててそんなに楽しいものじゃないです。」燃えよ剣 お抹茶さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5滅びの美学は見ててそんなに楽しいものじゃないです。

2021年10月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

幕末の動乱を経て最後は函館戦争で死ぬ新選組副長の土方歳三の半生を駆け足で描いた作品です。
滅びの美学は見ていてそんなに楽しいものじゃないと思っています。
それにもかかわらず観客を惹きつけるためには、主人公に感情移入できるメリハリつけた物語・描写が必要だと思いますが、はっきり言ってそんなものは無かったです。
2時間半の上映時間は最近の映画では長めですが、激動の人生を描くには全然時間が足りず、あっさり流している感じがしました。

あと、原田監督は「関ケ原」の監督でもありますが、失礼ながら大規模戦闘シーンを描く才能は無いのでは、と思います。
今作での戦闘シーンは大きく池田屋襲撃事件と函館戦争があります。
小規模な池田襲撃の場面に不満はありませんが、函館戦争の描き方には工夫がありません。
「関ケ原」では何の工夫もなくダラダラ戦闘シーンを描いていましたが、今作も同様でした。

岡田准一と柴咲コウの恋愛描写はどうなんでしょうか。好みが分かれるかと思います。

全体的には悪くはないのでしょうけど、期待していたほどではなかったというのが正直な感想です。

お抹茶