「どういう恐怖を描きたかったのか?」貞子 リリーさんの映画レビュー(感想・評価)
どういう恐怖を描きたかったのか?
今考えても「なんで観たんだろ?」と自分自身不思議に思えてならないのですが
作品を観終わって改めて思うのは「いや、なんで観たんだろう?」と
まず「どういう恐怖を描きたかったのか?」が作品の行間から感じられなかった。
「貞子というこの世に恨みを抱いて死んだ超能力者がいて」「見ると1週間後に死ぬ呪いのビデオがあって」という下りはもうお約束になっているから、そこは思い切り端折って話が進んでゆくわけだけど
ここまでシリーズ化された作品になると、これに代わる「新たな恐怖」をどう描けるかが勝負なのだと思う
例えば貞子の動きをとことん気持ち悪くしたり、画角でチラッと貞子を映して観客の背筋をゾクッとさせたり
ストーリーの節々に現代社会の要素を盛り込んだりしてより身近な所に恐怖は存在するかのように描いたり
いろいろ選択肢は取れると思う。
どれも作中では一切見られず
井戸から這い出てくる貞子はまるでスリラーのようで滑稽で
カット面で見ても背筋がゾクッとするようなカットは勿論ないわけで
また、話の運び方をとっても怖いと思えるところが一切感じられない
(それどころか素人目線でも見ても明らかにストーリーに飛躍が見られる。ツッコミどころが多すぎる。ようは雑すぎる)
もう貞子は完全にネタ切れなんだろうなぁー
冷静に考えるとそんなの初めから分かっていたわけだから
ホントなんでわざわざ観たんだろ?
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