閉鎖病棟 それぞれの朝のレビュー・感想・評価
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ネタバレあり
楽園がとても良かったので、同じキャストの綾野さん、片岡さん、根岸さん出演なら観てみようと思い観賞。このお三方そして小林さんの演技は良かった。特に綾野さんはまさにその人になりきっているような迫真の演技で素晴らしかった。ただ良かったのはそれだけ。最初はドキュメンタリーのように話が進んでいくのだが、途中からとても現実から離れたような内容になり、元々偏見を持たれるような題材なのにも関わらず、より誤解を生むのではないかとこの作品によって辛い思いをする人が出なければ良いなと思った。何がしたくて作ったのかわからない作品。鶴瓶さんも普段のバラエティーとは勿論違っているのだが、以前戦時中のドラマで見た演技と同じようにしか見えず、特段上手いわけではないと思った。
ここからはネタバレで。
閉鎖病棟が牢獄のようだろうとは思わないが、冒頭のシーンから違和感。鍵のかかった閉鎖病棟に看護師が入ってくるのだが、オートロックでもないのに、ドアが開くところに患者がいるのに普通に入ってくる。患者が看護師さんをちょっと押せば普通に出てこられてしまう状況に閉鎖病棟である意味がわからない。そして、ほとんど出て来なかった医者が患者の退院時に玄関まで看護師と共にお見送り。小さな病院や患者と距離が近い病院、例えばナースのお仕事くらい患者と距離が近いなら理解出来るがそのような感じもしなかったのにと思った。
そして、玄関で退院する患者に注意事項を言っていた気がするのと、ほとんどの患者が玄関にお見送りに出て来ているのも不思議すぎる。両方ともナースステーション等でやることではないだろうか。
小松さんの演技はとても残念。あんな事があったようにはとても見えないし、あんなに短期間でそんな事があるというのも疑問だが、そういうのを引き寄せてしまう人だったとしても違和感がたくさんある。演出に関しても原作を読んでないので原因がどこにあるのかわからないが、父親との事を病院が知らなかったとしても、あんな状況を作ってしまうのは大問題だし、あんな事があった事を病院が把握出来なかったとしても、逃げ出してしまっているのは病院としては大問題なのにそんな気配もなく、どういう経緯で退院になったのかも不明。いくら法廷で証言しなければと思ったとしても、あんな事を何度も経験した人とは思えないほどあっさりしていて、小松さんの演技力の無さもさることながら演出に唖然。当時、演技力があるとは思えなかったが、真昼の月での常盤さんの方が心情表現は断然出来ていたと思う。
そして、幻聴が聞こえてしまう事に関しても単におかしくなった人のように片付けられている気がした。幻聴や幻覚はが神経系の病気が原因だとすれば誰でもなる可能性があるような事を聞いたことがあるので、そこにも違和感しかなかった。
見つめあう二人、傍聴席の綾田俊樹と弁護士ベンガル。あぁ、東京乾電池。
先月に観た『楽園』に続いて長野県を舞台にした映画。しかも、その『楽園』に引き続き綾野剛と片岡礼子が出演しているという偶然。これはもしや二人に何かある?!などと、下衆な考えも脳裏に過りながらも、ヘッドギアした患者の二人が「あずさ2号」を熱唱するシーンで、今回の台風で特急あずさも運休が続いていたんだろうと想像してしまいました。ちなみに『楽園』では北陸新幹線ネタでした。
序盤で感じたのは、鶴瓶の若いころのモノクロ映像は良かったのですが、精神病院内の患者たちにあまりリアルさがなかったこと。精神病棟モノとしては欧米作品にはまだまだ劣っていると思ったのです。また、いくら人権問題があろうとも、外出許可が簡単に出すぎることにも疑問を感じました。それに、凶暴な男・しぶこじゃなくて渋彦(勝手に命名)にしても、患者の中では違和感がある。途中まで患者だと思わなかった・・・。
日本の従来の精神病院像でいえば、必ず鉄格子があったり、薬漬けにされたり、拘束衣を着せられたり、最終的にはロボトミー手術で廃人にしてしまえ!的なイメージがありました。やっぱり、そこは現代的に自由な病院を描いていたんだと思います(実際の病院をよくわかってないので、ごめんなさい)。
刑務所にしても精神病棟にしても高い壁に囲まれ、閉塞感がいっぱい。なんとか生きていこうとする患者や、問題を起こす者たち。まるで社会の縮図のような人間関係が出来上がり、居場所を見失うことも。そんな病院であっても、「いつでも帰っておいで」みたいな家族的暖かさも描かれるのだが、どう考えても帰りたくない場所だと思う。ただ、患者同士のイジメがあっても発覚しない脆さも感じられるのです。特に木野花さん、氷川きよしのコンサート行けなかったんだろうなぁ・・・かわいそ。
そんな不自然さもいっぱいあったのに、公判のシーンではボロ泣きしてしまった。鶴瓶や綾野剛の演技もよかったのですが、ここでの小松菜奈の証言は涙なしでは見られない。そしてラストの立て、立て、立て・・・ブラックアウト。『マチネの終わりに』と連続してブラックアウト・エンディング。好きだわぁ。
重い重いテーマを好演
なんか、どこかで見たことのあるような映画
原作から
訳あって閉鎖病棟入院経験者です。
だからこそ、まんまなタイトルの原作を読んで、キャストも気になって、久しぶりに映画館へ行きました。
主要3名の演技はもちろんのこと、入院患者の演技も良かったです。
私が、ここは絶対はしょらんといてほしいと思ってたシーンもちゃんとあって嬉しかった。
とても良かったしとても感動したし、絶望も救いも、いろんなものを感じられました。
でも、それを言ってはおしまい感がありますが、やっぱり、原作ものは全部そうなのでしょうが、原作が一番でした。
読まずに見た人が感じることと読んで見た人の感じることの重さが違うと思います。
映画だけを見て、ここが釈然としないなとゆうことは、原作に書かれていたりするので、そう感じた人、もしくは、この作品が心に触れた人は是非読んでほしいなと思いました。
色々、無理があり、内容が薄い。
原作を読んでいないので、どれ程の違いがあるのかはわからない。でも、映画を観た限り、ひどかった。病院の中の設定も現実味がなく、裁判に至ってはお粗末。最後のシーンは演じなくてはならない鶴瓶が可哀想に感じた、たぶん小説ではそこに至ることをもう少し丁寧に描かれているのだろうし、文章なのでいいだろうが、映像は無理がある。あそこまで出来ていたら、普段アレじゃないだろうなど、引っ掛かって全く感動できなかった。ショッキングな場面がいくつかあり、その残虐さや事実ばかりが目を引き、全般を通しての統一感がなく後味も今一つ歯切れが悪かった。それでも、なんとか役になろう、なりきろうと頑張っていた俳優さんたちに救われている映画だった。精神病がある人になりきろうとしている俳優さんに拍手の作品でした。
考えさせられる
この映画を見るにあたって、私が危惧したのは、
①殺人を正当化してはいないか、
②鶴瓶さんの個性が強すぎて、秀丸が鶴瓶さんにしか見えないのではないか、ということです。
しかし①については、やむを得なかったという描き方ではなく、秀丸は罪を犯した、やった事は間違っている、では自分ならどうする?何が出来るのか、という内容になっていると思います。
②について。「アルキメデスの大戦」では鶴瓶さんのキャラが出てしまっていると思いましたが、今回は、秀丸に見えました。鶴瓶さんの演技力+演出なのでしょう。
この映画についての受け取り方は様々でしょうが、私は、優しくなれることは強くなること、と思いました。
それにしても綾野剛さんの演技の幅の広いことと言ったら!
「亜人」の時とは声まで違います。
小松菜奈さんは、最初に見た時は目が怖いという印象でしたが(演技のせいかも)、「坂道のアポロン」を観てあら!?違った、と変わり、今は印象的な目を含めて、とても魅力的な女優だと思っています。
何だかなー?
出だしからインパクト強めのシーンが満載
テーマが興味深いけど説明が足りない
感動!だけど実際とのギャップが…
ずっと気になっていた作品で、やっと本日見に行くことができました。
ストーリーは良く、感動できるものでしたが、実際の精神科病院とのギャップが大きく感じました。
閉鎖病棟だったらまず病棟の外に出られないし、一人での外出許可なんてまず出ないし、物品をあんなに自由に個人で持っていられるのもありえないなぁと…事件とかが全部スタッフ側の落ち度で起きてるのに、看護師とかの意識低すぎない…?って感じ笑
原作本自体が古いものなので、昔はこんな感じだったのかなぁとか想像しながら見させていただきました
演技は鶴瓶さんはさすがって感じで、綾野剛さん、小松菜奈さんもとても演技力があって、作品に引き込まれました。ストーリーとか演技とかの面ではとても良かったので、見て正解だったなと思いました。
支え合いの中で生きていく
人それぞれ、様々な事情を抱えてる
「その優しさをあなたは咎めますか。」
予告で言われているこの咎めるという言葉。なにを意味するのか。
決して正しいことをした訳ではない。だがそれを許す人、救われた人がたくさんいる。
優しさ、怒りの余りに人を殺めた
たとえ犯罪であったとしても彼女や勇気を貰った人のために生きて欲しい。
悲しい思いをした彼女自身の心の叫びなのか。
僕はこう感じた。
外見、自分と違うことからの偏見など、今の私たちが何を思い、どのように感じ取り寄り添っていくべきなのか。
深く考えさせられた。
キツい。
若い頃、仕事で大失敗し、会社に大損失を負わせてしまいました
会社の規模から今思えば、それほどの損失ではなかったのだろうけれど、若い自分は「死をもって償うしかない」くらい思い詰めておりました
異変を察した支店長が精神科に一緒に行ってくれ「閉鎖病棟」ではなかったけれど、本作に登場する方々と約1か月過ごしました
身体のどこもケガや内臓の病気もしてないのに入院しながら制限時間内で屋外でテニスとかしてる自分ら
「退院しても大丈夫ですね」と言われた時は嬉しかった
でもね、アパートへ帰った途端、不安と恐怖感ですぐ病院へ電話したんです
「今すぐ病院へ帰りたい」
「お薬を飲んで静かに過ごしてください」と女性の事務的な言葉で入院を拒まれ、カッターナイフを持って朝まで過ごしました
あれほど怖い思いをした夜はありません
あの夜、よく死ななかったな
鶴瓶さんと小松さんが演じた人物像は現実とはかけ離れ過ぎていて想像も理解もできません
でもね、境遇は違えども精神科に入院した身としては「チュウさん」の気持ちは分かるのですよ
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