「地味だが多くの人に観てもらいたい良作」閉鎖病棟 それぞれの朝 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
地味だが多くの人に観てもらいたい良作
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原作は未読。なぜかタイトルは知っていて、興味は持ちつつも読んでいなかった小説。
この映画のポイントは舞台が精神病院であること。近隣住民の偏見や、「頭がおかしい」という表現や、入院患者たちの描写がとてもリアル。実際どうなのかわからないけど、実情はこんな感じなんだろうなと思えるくらいにちゃんと作られていた。そして入院患者を演じる役者さんたちがとてもいい。地味めの実力派を揃えた感じがする。
そして、鶴瓶、綾野剛、小松菜奈の演技だ。特に小松菜奈!元々好きだということもあるが、本作の彼女はまた違う側面を見せてくれて嬉しかった。どんどんすごくなっていくな、この女優は。
さて、話の方だがこれもまたいい。前半は、精神病院に入院する人たちの紹介と小松菜奈演じる高校生が心を開いていくヒューマンな展開。後半は小松菜奈に降りかかる不幸を見せつけられる。彼女に少しでも幸せを!と思いながら観てたから、証言台で看護師の見習いしてるって聞いて泣いてしまった。色んなこと抱えて、他人のためになる仕事をめざしたんだねとか勝手に想像しながら。
でも、単純に泣ける話ということではないので、観終わったあとは色んな思いが事故渋滞してる。地味な作品だけど、少しでも多くの人に観てもらいたい。
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