「渋いけど見終わったら、ちょっとちょっと前向きに。」ニューヨーク 親切なロシア料理店 fukui42さんの映画レビュー(感想・評価)
渋いけど見終わったら、ちょっとちょっと前向きに。
一言「人間の関係は、糸を手繰り寄せるようなものかな」。
タイトルからお店の料理云々かなあ、と。
ロシア料理の描写はほぼなくて。。
原題は「kindness of stranger」。タイトルうまくつけたな。
DV夫から子供を守る為NYに逃げてきた母親の話を軸に。
家賃滞納で家を失った青年、家族がなくいつも誰かの世話をしている看護師。
出所した男と、友その人弁護士。
落ちぶれたロシア料理店の、オーナー。
それぞれがどこかで誰かに、そっと手を差し伸べている。
その手が徐々につながっていく話が、興味深かった。
「辛い経験をした他人同士」でも。
助け合う気持ちが、どこかにあるんだな。
お節介の一歩手前のように。
人は一人で生きてるんじゃない、困ったときにきっと誰かが。
そして自分も誰かに手を差し伸べる時が、くるはず。
ラストは曖昧な終わり方だったけど、それが今回は効いている。
ロシア料理店の隣はコンサートホールで。
「モルダウ」が流れるシーン。人はどこかへ流れている。
あの交響曲のような余韻を、味わいました。
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「“いい人“はやめたの」
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