劇場公開日 2020年12月11日

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「みはじめて違和感が漂った。DVから抜け出すことは本人が悪循環を断ち...」ニューヨーク 親切なロシア料理店 Socialjusticeさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5みはじめて違和感が漂った。DVから抜け出すことは本人が悪循環を断ち...

2021年6月1日
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鑑賞方法:VOD

みはじめて違和感が漂った。DVから抜け出すことは本人が悪循環を断ち切れないからかなり難しいと聞く。クララは主婦だと言った。子供にもDVが及んでいるようでこれならDVのための社会福祉施設になぜ行かないのかと。州により少しの違いがあるがDVのため家から出て施設に行けば自宅に返されたり、DVの夫に会わせられることは一切ない。施設はプライバシーが守られて安全なところなのになぜニューヨークにクレジットカードなしで十分な金も持たずに行くのか全く理解できなかった。

クララが子供達に大都会を見せたいというので納得したが、その後シャワーも入れずゴミ箱を漁り万引きもし始めた。ニューヨークの施設に行ってもいいのにと思っていた。絶対夫には知らせないから大丈夫なのに。知識が不足しているとしか思えず非現実的に思えたが十人十色だからこういう人もいるだろうと思ったりもした。

それにこう思っちゃったら、見ず知らずの人にも親切にしてくれるという設定で理想的でありながらよく見かける光景を描こうとしているのが台無しになる。この中に出てくる一人一人が人に優しくしてあげるし気を遣ってあげてる。
それをよく見せていると思う。

アリスは看護婦をしながら、精神的に行き詰まっている人々の話を聞いてあげるというボランティアを教会の部屋を借りてやっている。教会というのは日本の寺や神社と違ってこういうボランティアの場所を提供してくれる。教会も宗派によるので全部が食事を無料で提供してくれるとは限らないが。私は個人的にとか勤めている学校の生徒と一緒にこういうところでボランティアをするから見知らぬ人と会話から始まる気づきや人々の奉仕精神の豊かさがよくわかる。

後でわかったことだが、監督はニューヨーカーじゃなさそうだ。だから、こういう違和感のある映画になったんだとも思った。それにイギリスやらフランスなど多様な俳優を集めたね。

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