「タイトルは、作品を見ると沁みてきます。予備知識不要です。まずは見てみてください!」ニューヨーク 親切なロシア料理店 細野真宏さんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルは、作品を見ると沁みてきます。予備知識不要です。まずは見てみてください!
まず正直、本作のタイトルには惹かれませんでした。
ただ、原題は「The Kindness of Strangers」で、これもちょっと微妙かもしれません。
なので、本作は見てみるしかないのですが、見ると確かに、それぞれのタイトルの意味が分かります。
最初に、夫婦が2人で寝ていて、突然、妻が起きて2人の子供を連れ出して車でニューヨークへ逃げだします。
どうやら警察官の夫に対して、子供が嫌がっているのが原因のようです。
……と、このくらいで十分で、あとは物語に身を委ねてみてください。
展開が結構、自然で面白いです。
人と人とのつながり合いも描いています。それぞれのキャラクターが「あ~、いるな、こういう人」と興味深く、私にとっては「救急病棟でナースをしていて、その合間に教会でセラピーのボランティアなどをこなすアリス」が一番気になる存在でした。
本作を見ていて、なぜかキャストに存在感があって不思議でしたが、見終わったあとに資料を読んで分かりました。もちろんビル・ナイくらいは知っていましたが、それ以外の人達も「あ~、あの作品の!」という人ばかりで、意外と豪華であることを知りました。
アカデミー賞で作品賞、主演女優賞、脚色賞にノミネートされた「17歳の肖像」の監督作ということも納得の心温まる作品でした。
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