「タイトルの意味」ベン・イズ・バック ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルの意味
序盤から不穏な感覚で、ベンが単に家に帰って来たということでは済まないだろうなとは、容易に想像がつく。
母親は、オーガニック100%じゃないとダメとか言って、とても融通が利くようには思えないし、思ったことがすぐ口に出てしまうのも、イライラさせられる。
オーナメントを取りに屋根裏に上がって、ドラッグを見つけたり、ラッピングの用紙を買いに外出すると言い張るベンにも、この先のストーリーを悲観してしまう。
最近の芸能人のドラッグ事件で取り上げられるニュースについて、ラジオで専門家が言っていたのは、依存症の治療中の人は、薬物依存のニュース、薬物の写真、道具の写真など殆どのものが、再び、薬物に手を出してしまうキッカケとなるということだった。
ベンが、ポンスを探して回った先は、自身がディーラーをしていた場所や、友人が亡くなるきっかけの場所だったり、もう、確実に薬物使用に「戻る」と心配だけが募ってしまった。
ただ、最後は、自殺を試みた死の淵から、母親が助け出し、僅かだが息をし始める。
ベン イズ バック!
多分、今度こそ、依存症から立ち直るきっかけを掴んだのではないかと、ホッとする。
国連やWHOの調査では、薬物使用の厳罰化が世界中で進んでいるにもかかわらず、薬物使用は増える一方だそうだ。
こうした状況を鑑み、欧州の数カ国では、薬物使用者で、初犯で、自首して来たもので、且つ、入手ルートの割り出しに協力したものは、罪を猶予し、使用者よりもディーラーなど密売関係者の厳罰化を推し進め、効果が出始めているそうだ。
最近の研究で、ランナーズハイの元になる成分は、ベータエンドルフィンではなくて、エンドカンナビノイドという、大麻のカンナビノイドという成分と分子構造がとても近い成分であることが判明している。
ランニングでもしませんか。健康にも良いし。人間は進化して、二足歩行出来るようになったのではなくて、二足走行できるようになったとの研究もあるのだし。
余談だが、昔、バックパッカーをして、ある途上国を旅行していた時に、ハッシシ(大麻樹脂)を売りつけられることがあって、その時一緒にいた、僕の友人が購入していた。実は、偽物掴まされて、笑い話になったのだかが、そんな武勇伝欲しさのバカバカしい行動からも、薬物に染まるケースがあるのだから、海外旅行も注意が必要だ。