「根深い人種差別や貧困も、歌って踊って乗り越える。」イン・ザ・ハイツ アルさんの映画レビュー(感想・評価)
根深い人種差別や貧困も、歌って踊って乗り越える。
元々ミュージカル映画はあまり得意ではないが、【グレイテスト・ショーマン】は大好き。今回も身体でビートを刻んでしまう様な耳に残る曲が多い。ラテン系の音楽、ラップ調な進行がどこまで趣味に合うか、好みによっても評価はだいぶ変わってしまうか。
ほぼ全編がミュージカルの舞台の様に進む。魅力的な登場人物達の心情と背景、そしてセリフを、素晴らしい音楽とダンスで表現してくれる。ラップがメインなので台詞回しが早く、字幕を読むのに苦労して映像に集中出来ない場面もあるが、鑑賞しているうちにワシントンハイツの住人になりきれる。強いて挙げるとすれば、、、口ずさめる簡単なフレーズが少なく、サビも速いので日本人には難しい所か。
要所要所のミュージカル"無し"のシーンが、物凄い良いアクセントになっており、その演出による没入感が凄い。起承転結の"転"が予想外に大きく衝撃的。そして絶妙な間。伏線はほとんど無く、素直に世界に入って楽しむ"作品"であり、"娯楽"としてもこれ程のクオリティーで楽しめるものは少ない。
ウスナビ役アンソニー・ラモスの人を惹きつける柔らかな笑顔、バネッサ役メリッサ・バレラの凛とした雰囲気と吸い込まれる様な瞳が魅力的。そして主要キャスト達の温かい優しさと歌声に酔いしれる2時間超。
冒頭から予想通りのラスト、、、と見せかけて予想外な結末も楽しい。最後にワンシーン有るので席は立たずに。エンドロールで余韻に浸れるオススメの一本。
※109シネマズ湘南がIMAXデジタルからIMAXレーザーへ進化。そのプレオープン特別上映にて鑑賞。
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