「パワフル」イン・ザ・ハイツ デブリさんの映画レビュー(感想・評価)
パワフル
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いい歌たっぷり浴びたー。ミュージカル映画に外れはないな。『ザ・プロム』もめちゃくちゃよかったし。プールのシーンなんか、ほんと鼓動が高鳴る。
全員で踊るシーンでやっぱり盛り上がるんだけど、それがいつも強いメッセージがあるときで、音楽と物語のうねりがきれいに同期しててすごく快い。ここが俺たちの街だ、大変だけど私たちみんな夢を持ってる、停電するし街はすたれるし寂しいけど捨てばちにならないで頑張ろうよ――、前向きなメッセージがパワーレス(停電と無力をかけてる)どころか、めちゃくちゃパワフルに伝わってくるので、観終えると私も何かを頑張りたいなと単純に影響されたりする。
実写のなかに、ポップなアニメーションがちょっと加わったり、ビルの壁が地面みたいになって(壁側に重力が働いてるかのように)踊るシーンがあったり、映像にいろいろ仕掛けがあるのも楽しい。これが実は、登場人物の心象をこうやって表現したりする映画なんですよー、という前フリになっていて、最後、ウスナビが子どもたちに話して聞かせているこの場所が実は……というオチにつながる。構成もきれい。
私が移民の気持ちをおそらく1割も理解できていないせいで、映画から受け取れるものが、この映画のポテンシャルの何分の一かになってしまっていると思うけど、それでも素敵と思ったので、歌はすごい。ダンスすごい。映画、最高。(バネッサ役のメリッサ・バレラ、最高。)
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