「ハーレイ・クインの''独り立ち''」ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY 桜さんの映画レビュー(感想・評価)
ハーレイ・クインの''独り立ち''
前作「スーサイド・スクワッド」の後、ジョーカーと破局し、様々な事件を乗り越えて、ハーレイ・クインが文字通り独り立ちするストーリー。
魅せ方がめちゃくちゃかっこいいし、スカッとするシーンの連続って感じで、前作よりは全然楽しめた。
ただ、ストーリーに味があるといえばそうでもない。
キャラクターの見せ方みたいなものもかなり凝っていて、特に主人公のハーレイ・クイン色をとにかく前面に押し出してきて、前作で彼女に魅せられたファンには堪らない展開だったと思う。
それにハーレイは、前作みたいにスーパーパワーを持った人達と一緒に戦ったり、超常現象みたいなものとは確実に相性が悪いので、こういう戦い方や魅せ方がとても合っていて良かったと思う。
今回のヴィランであるギャングのボスのユアン・マクレガーも素晴らしいイカれっぷりで、オビワンとは思えない雑魚キャラ感。
ただ、彼が恨んでる女の子の元カレの方がだいぶ狂ってて、比較しちゃうと可哀想な仕上がりになっていた。
ただ、ストーリーがなぁ。
ハチャメチャ映画だからそこまで期待していたわけでもないが、同じ系統で言えば「クルエラ」の方が魅せ方だけでなく、ストーリーもかなり凝っていたし、どんでん返しな展開もあったので、個人的にはそっちの方が好きだったかな。
ここからちょびっとネタバレ⚠️
ラストの戦いの歌手のあのパワーはやり過ぎかな。
今までそういうのじゃないから面白く見てたのに、急にああいうのを出されちゃうとかなり拍子抜け。
だったら最初からやればいいじゃんとか思ってしまうので、あの場面は手榴弾かダイナマイト辺りで手を打った方が良かったと思う。
ここまでネタバレ⚠️
でもストーリーに一本線として、「愛する人と別れ、''ジョーカーのお飾り''としての彼女ではなく、''ハーレイ・クイン''としての彼女を見出す物語」になっていたので、それなりに楽しめた。
でもこんなにいい素材(ハーレイ・クイン)を使ってるんだったら、もっとめちゃくちゃで面白く出来た気がする。だからちょっと評価は低め。