「Hello there!」ドクター・スリープ ヘルスポーンさんの映画レビュー(感想・評価)
Hello there!
ユアン・マクレガー役でお馴染みマスター・ケノービ主演の最新作です。
超能力対決では「え、マスター!それちょっとフォース出ちゃってません?」とハラハラしましたが、ご安心を。
私が大好きなマイク・フラナガン監督チームは極力フォースを使わずに撮影に挑んでいます。
今の時代であれば、フォースを使って簡単に人の顔を修正し当時の俳優の顔とそっくりにしてしまいそうなところ、本作はしっかりと俳優を選んで挑戦しています。俳優に対するリスペクトです。特にお母さん(ウェンディ・トランス)役のアレックス・エッソーさんの再現度の高さに感動しましたし、そっくりということ以上にあの苦難を乗り越えて頑張ってダニーを育ててきた母ということがすごく伝わってきた。アレックス・エッソーさんです。
マイク・フラナガン監督は原作者スティーブン・キング猛烈プッシュのお墨付きです。キング原作の実写映画化といったらこの人!くらいのレベルになりつつあります。詳しくはNetflix「ジェラルドのゲーム」、「ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス」をご覧ください。
B級映画っぽい!という表現は大当たりです。彼らマイク・フラナガンチームはB映画出身です。低予算でもとても品質の高い面白い映画を撮っています。
本作はビッグタイトルで予算も今までの作品とは比べ物にならないくらい高くなったと思いますが、ちゃんとバランスがとれてマイク・フラナガン作品になっていた。素晴らしい。
原作のドクター・スリープは長編ですが、よく二時間半にまとまったと思う。特にダニーが恐怖を箱に閉じ込める技を習得するまでのオープニングシークエンスは最高だった。「え、完璧じゃん。」と思いました。
ただ、色々とカットしまくり特にタイトルになっている"ドクター・スリープ"としてのエピソードはばっさり。
中年になったダニーと"あの時のダニーのような女の子"アブラの話を対比させながら、ラストで見事に引き継いでいく。その映像的な韻の踏み方はさすがマイク・フラナガン監督作といってもいい切れ味。
ただし中盤は少し退屈だ(原作も退屈なのでしょうがないのですが、)。しかしマイク・フラナガン監督は頑張っています。キャストもマイク・フラナガン監督チームお馴染みのメンツで嬉しかった。まさかのアイドル子役ジェイコブ君があんな姿に!そこでジェイコブ君使うの!?笑
ローズ・ザ ・ハット役のレベッカ・ファガーソンはちょっと本人の持ち前の人柄の良さが出てしまい、全然怖くない笑
本作のようなビッグタイトルで無名俳優使うのは難しいと思うが、血も涙もないサイコパス役がピッタリな俳優があっていたと思う。(誰がいいかな。)←ルーニー・マーラだ!(失礼)
てか最後のあれ、やっぱりフォースの霊体じゃない?
(やっぱりフォース使ってるじゃねえか!!)