劇場公開日 2020年2月28日

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「HOPE!」黒い司法 0%からの奇跡 Socialjusticeさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0HOPE!

2020年8月10日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ブライアン スティーブンソンの若い時の自叙伝。トランプより有名な人かもしれないだろうと冗談を。貧しい人、少数民族の人たちが司法、監獄などで人権平等に扱われる活動(EJIEqual Justice Initiative)をつづけていて米国のヒーローである。ここに基本的人権尊重思想に一生をささげているブライアンのスピーチを載せておく。

Bryan Stevenson: ブライアン・スティーブンソン - TED Talks  (コピへしてみて)

(TED 日本語)が、日本語字幕が彼の英語より早く出てしまうのでちょっと聞きにくいかもしれない。でも、ないよりいいと思う。かれの思想を広めるため一役かってくれているTed Talk 日本語に感謝する。

この本は2014年出版で 1988年のアラバマ州で死刑囚だったウォーター マックミランのケースを例にとって無実を証明した作品。アラバマ州の裁判所にこのケースを持っていったことにより、勝訴。ブライアンは米国で有名な弁護士で、多くの場所で彼の経験やこれからの司法のあり方についてを話して希望を与えている。EJIによって、百四十人の死刑人が救われていると。(何年から何年までの統計かわからないけど)それに、ブライアンの秘書の(?)エヴァ(EVA Ansley)の存在も大きい。ブライアンとマックミランは2013年に彼が死ぬまで、友達だったそうだ。これははエンドロールに。

ハーバーという死刑になった人が自分が電気椅子で死刑になる一日前、看守はなにかいるものがない?何が飲みたい?などと一日中聞いてくれると。でも、こんなことなんて監獄に入ってもなかったし、入る前も一度もなかった。べとナム戦争から帰ってきて、障害者になった時だって、3歳で母親が亡くなった時だって。。。。。。。ここに国や社会の問題点が隠れている。監獄に入るまえにこんなに声をかけられていたら、監獄に入らなかったんだよ。お互いに、困った人を助けると大袈裟に考えないで人に声をかけてあげることが必要。

この映画では検察側はだれかを犯人として捕まえることに趣をおき、人間の命一人一人が大切だということや、事実を証明する証拠集めを怠っている。それに、もちろん人種差別。黒人は何もしなくてもその存在だけで犯人にまつりあげられてしまう社会。

笑ってしまうのはモンロー郡は『アラバマ物語』
To Kill a Mockingbird | Atticus Finch's Closing Argument (コピペしてみて)
の発祥の地だから、ブライアンに数人の白人はこの美術館に行ってみたかと聞く。この意味は白人の被告弁護士フィンチが黒人の無罪の青年を死刑から救えなかった話だが。どういう意味でブライアンに聞いているかわからないが、『努力して人を助けようとしても水の泡?』『ブライアンがフィンチ(白人)と同じ弁護士だから?』『黒人が白人女性を殺したという似たケースだから?』『ただ、単に有名な本だから?』『このほかに誇れるものがないから?』などと勝手に解釈している。なぜ、ここで『アラバマ物語』を出したのか知りたいね。

映画の最後の方で『60 Minutes 』From the 60 Minutes archives: The true story behind “Just Mercy” コピペをしてみて!英語版

というテレビ番組に出て、アラバマ州に2審告訴してする模様が載っているが、これをみただけでも、冤罪マックミランが無実だということが証明されている。こういうようにマスコミに載せることにより、より無実が証明しやすく、一人の命を救うことができる?
ブライアンもマックミランもパトカーに捕まるシーンがあるが、気を付けてみるとわかるが、両方とも両手をハンドルの上側において手を開いている。手に何も持っていないと知らせてる。マックミランは車からでるよ、とかドアを開けるよとか言って警察に知らせてる。警察の前でベストをつくして、この場を無事におわらしたいという気持ちがあるが、黒人男性は警察の前でこういう行動をとることを親から教わると聞く。私はにはこの必要がないし娘にも教えなかった。全く差別、極まりない!!

構造的レイシズム、司法の不平等、監獄制度の改善の公正さをブライアンは訴えているが、私たち市民が一人一人することがあるはずだ。こういう影に隠れている社会の問題点を認識して、私たちに何ができるかをかんがえることだと思う。行動に移すことはもっと重要だが。
最後に黒い司法の意味だが、『黒い』というのはなんのため?

Socialjustice