ジョーカーのレビュー・感想・評価
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キャラの独り歩き
バットマンも演者10人ですって
バットマンバースできますね!
今回のジョーカーは何人目でしたっけ?
アメコミ新作の仕切り直し感に慣らされて今回も前評判からして期待大でした
ところでこれ、話自体は"ジョーカー"じゃなくても成立はするんですね
ジョーカーは本来「DCのバットマン」に出てくるヴィランの一人ですが、この作品はバットマンを観てなくてもわかる仕様になっています
観ていた方が楽しめますけど
なので柵越しに対面した子供時代のブルースとのシーン
このシーンが無かったらバットマン作品世界としての成立前提を欠きます
今回、ブルースの親父との確執の展開からの初邂逅だったので、結果的にはサービスカットの印象が強くなってしまった
また終盤、ジョーカーがブルースの両親を射殺するシーンでは、ブルースが両親の死を目の当たりにするという画が(確か)なくて、そこは端折るのかともやもやした
完全に狂気のヴィラン誕生の話になっているので、同情の余地がまったくありません
生まれた境遇や生活に左右されずに困難に打ち拉がれながらも善人として生きる事に対しての違和感はないけど、それを原因として凶行を肯定するには違和感があります
世の中の矛盾や人生の不条理を正すとしても正攻法というものがあります
なので"ジョーカーの誕生"は彼の性格故の結末でしょう
この作品は社会派作品でもなく何の問題提起もしていません
バットマン誕生以前のゴッサムの世界観で生まれた一人のヴィランの話です
スピンオフでこういう事ができるのか、と
バットマンにまったくおもねっていない
これからも作られるであろうエピソードの一つとして楽しめたらと思いますね、アメコミ的には
怖かったですが、考えさせられました。
インスタグラムでオススメしている方がいたので興味が出て観に行きました。
これはホラーですかね?ホラーを見るのは初めてで怖かったです。
アーサーがいつ引き金を引くか予想ができず、ヒヤヒヤしながら観ていたら観終わった後はどっと疲れていました。
親が子供に虐待などをすると、子供には必ず何かしらの悪影響が出て、永遠に負のループ。これは今の時代でも根強く残っている問題だと思いました。
私はもう二度と観たくはありません(怖かったので)が、人生で一度は観ておきたい映画でした。なので観れて良かったです。
手の上で転がされる気分
格差社会の底辺にいる救いのない状況で様々な苦難が降りかかる主人公は妄想と現実が入り交じった中でジョーカーに変わっていくストーリーに気分が滅入りました。
ただ、監督や批評家のインタビューを見てみると、最後のシーンでこれまでのストーリーがすべてジョーカーの空想話だったとも解釈できます。
それならば、このストーリーを私たちがまともに受け止めて主人公に同情したり、格差社会の問題を読み取ったりすることすらジョーカーに仕向けられたものであり、ジョーカー流の悪戯に踊らされていると考えるとあらためて奥深いなぁと感じました。
この映画の見方に気を付けて
自分が狂ってるのか、社会が狂ってるのか。
物語の内容は本当に大した話ではないです。
貧困、プアホワイトの表現も物足りなく、人間ドラマを濃厚に描いている作品でもありません。
映画通と思われる人たちには軒並み高評価ですが、実際のところよりも評価が少し高めにつけられていると思います。それは場外戦のような感覚で映画そのものから乖離した部分での評価が普通の作品よりも多い感覚です。
この映画はそれが普通の映画と違うという意味では確かな評価点の1つですが、この映画を評価しないと映画のことを分かってないと思われるという不安、ジョーカーの虚言に実体験としてまんまと唆されてる感覚でした。
高評価しているレビューや知人の意見では、やはり映画そのものよりもその仕掛け方の方が評価されている印象。実際ジョーカーというキャラクターが持つ虚言や妄想という要素は上手く使っていて、ハマった人にはその要素の研究や推察に熱心な方もいらっしゃいました。
きっと壮大な夢オチが許されるのはこの映画と漫☆画太郎先生だけでしょう。
映画のプロモーションを含めて壮大な悲劇を装った喜劇です。金獅子賞すらもジョークなのではと思ってしまう。そこは上手い。ただ面白いというか本物カタルシスとは違う、imitationを本物として売り切る仕掛け方そのものの妙でしか無いかなと。
まあ長々と書きましたが、要は面白く"は"ない。
面白くはない映画、大したことのない映画をあたかも過去の遺作と並べられるような、監督自身の言葉でいうところの"本物の予算"で"本物の映画"に整えられてます。
ホアキンという素晴らしい役者に、びんぼっちゃまの服装のような映画的仕掛けをして、背後に潜む生尻をチラ見せしつつ、色んな角度から覗き観て楽しむ映画なのかなと思います。ストリップ劇場型映画!
ただ沢山の仕掛けをしていることに対して、それに気付いた人が気付いていない人や低評価の人たちに批判的なコメントをしている人が多いなと思いました。
仕掛けに気付いたことで観た人にカタルシスを与え、そのカタルシスを持って批判という争いに繋がっていくという悪のカリスマらしい仕掛けですね。
観た人が実直に面白くないと感じるも良し、ジョーカーの妄想や虚言に吸い込まれて面白く感じるも良し。
見方や心持ち次第でどうとでもなる映画という意味では素晴らしい映画なのでしょう。
(自分は内容のみを評価すると☆2です)
まだ未見の人はこんなレビュー観ることは無いと思いますが、2度目観るとしたら映画通のどうでも良い御託は無視して、ジョーカーに騙されに行くつもりで観てはいかがでしょうか??
心に重く刺さります
カップルが来ていたが終演後無言で帰っていったのが気になりました。
はっきり言ってデート向きじゃないですからね。
母親を大切にする優しいアーサーが理不尽な暴力を受け、職を失い、周りの裏切りによってどんどん堕ちてゆく様は観ていて切ないです。
ラストのシーンを観たときに「あれ?何処までが現実だったの?」と思ってしまいました。
あの狂気じみた笑い方が凄いツボです。ホアキン・フェニックスの巧さに魅せられました。
絶望感…。
予告編が観られるようになってからずっと楽しみにしていました。ジョーカー誕生というからにはそれなりに重い映画とは解ってはいたつもりですが、、、
だって予告編では、あぁ ちゃんとロマンス的要素有るんだって思ってたし、少し安心して観てしまったんです…。。でもね、様子がおかしいんですよ、、???
…妄想??どこからどこまで? 完全に心の避難所を絶たれてしまった感。
優しそうな恋人は?優しそうなお母さんは?
唯一、アーサーに無垢な優しさを感じたのは幼きブルースだけだったように思いました。
私の印象的なシーンは、
アーサーが家路につくシーン。
長く急な階段を上がったあと、下り坂をおりてゆくシーン。なんで?って、家賃の低い地区描写?なんでしょうか。
部屋で銃を暴発させ、テレビのボリュームを上げる母への気遣い、小人症の同僚を逃がしてあげるシーンなど、『笑えない』笑いシーンが重いなぁと。。
BGMの重さも最高でした。
終始こんなにも重く辛い、切ない気持ちで観る事になろうとは…。 しかし、何度も観たい…。とも思いました。
素晴らしい···けど。
アメコミのキャラクターを使ってここまで凄い映画を作るなんてちょっと日本じゃ考えられないですね。(死神博士をリアリティたっぷりには無理でしょ笑笑)
ただそのアメコミのキャラクターってのが引っかかるんですよね。
これ、ジョーカーである必要ありますかね?
もちろん世界的なキャラクターだしジョーカーがどの様にして生まれたのかは興味津々なのですが…。
人間の二面性を描くのにジョーカーってキャラクターは非常にピッタリなのはわかります。なんですけど…。
まぁ映画は素晴らしいし、ちょっとした事で正義にも悪にもなってしまう弱い生き物としての人間は描けてるし誰しもうちに凶暴性みたいなのは秘めてたりするあたりはさすがホアキンだなと感心してしまいますしね。
いずれにしても、必ず見ておくべき映画である事に間違いはないです!
観客も悲劇だと騙されるという笑い話
見終わった直後、ホアキン・フェニックスの名演、画面のルックの美しさから凄い映画を見たと感じたのですが、それと同時に変な違和感が残りました。
ん?この話って、悲劇的な要素が全くと言っていいほどないですよね?
この映画で描かれているアーサーは、悲劇的な人生を送っているように演出されていますが、実はアーサー自身の迂闊な行動以外に悲劇的な事って冒頭のくだりくらいしか起こってないんですよ。まぁ、悲劇は主観なので、アーサーにとっては絶望したい気持ちだったのかもしれませんが…
映画冒頭のくだりにしても、悪ガキの集団にからまれて酷い目に会い、雇い主から理不尽な対応をされて、非常に可哀想な展開から始まりますが、これって映画に置ける悲劇の中でも他愛ない部類に入ると思うんです。どんな仕事をしていても、多かれ少なかれ出くわす出来事で、一々気にしていたら仕事にならないでしょう。サラリーマンしてたら自分の責任じゃない事の責任も取らされますし、コンビニや居酒屋のバイトしてたら関わりたくない悪ガキにも出くわすでしょう。しかもアーサーには自分の心配をしてくれる同僚もいるんです。小人症の人とかめっちゃイイ人じゃないですか。もっと恵まれていない人なんて五万といますよ。アーサーに降りかかる不幸は、この後も度々発生するのですが、自分自身の迂闊な行動から発生している物がほとんどなんです。
何をするにしても「迂闊」なんです。このアーサー君は。
そういえば、今年の夏に「渚の兄妹」を見たのですが、これも同じ貧困と障害をテーマに扱っていた映画です。その日を生き抜くのもままならず、収入を得るために反社会的な行動をしてでも、何とか毎日を生きようとしてるその姿は見ていて心を締めつけられました。不器用な生き方しかできない主人公達に凄く実在感を感じれたんですね。それは、現実の貧困を描こうと作り手が考えているからです。
しかし、ジョーカーの製作陣は、現実の貧困を描こうとはしていませんよね。あくまでファッションとしての貧困です。バスルームで綺麗に体を洗い、風呂上がりにソファーで休憩しつつ、娯楽番組をテレビで見て、街で見かけた可愛い娘とあんなこと良いなぁ~出来たら良いなぁ~と妄想にふけって、仕事で嫌な事があったから、現実は厳しいなぁー、辛いなぁーと言ってるアーサー君。しかも、1980年代当時でビデオデッキまで家にあって、一張羅まで持ってるって、実はお金に余裕がある生活してるし。
ん、何コレ?
「フロリダプロジェクト真夏の魔法」の親子に「アーサー、お前甘えるな!」と本気で怒って欲しい。頼みますムーニー姉さん!
もしくは、「万引き家族」で虐待を受けていたゆり姉さんでもいいです!
ジョーカーを見た人達が、まるで今の社会情勢を反映している映画のように評していますが、みんなジョーカーのジョークに騙されていますよ!
これは、社会風刺の映画としては星0です。
ただ、見終わった直後、凄い映画を見たという気持ちは確かにあって、ホアキン・フェニックスの名演は見る価値ありますし、何より画面のカッコよさは惚れ惚れしました。すごく批判的な事ばっかり書いてしまいましたが社会風刺の映画ではなく、アメコミ映画として見たら楽しめました。
元から狂人としての素養があったアーサーが、ある出来事をきっかけにドンドン自分の内に秘めていた悪の部分を解放していく映画として見ると、十分楽しめました。そう考えると今までのジョーカー像とそんな変わらないですしね。
たぶん、「渚の兄妹」は辛すぎてもう見ないのですが、「ジョーカー」は配信されたら見返すと思います。(楽しい映画なので)
ジョーカーが如何に悪人になったか
戦場で地獄を味わった人もいるし、飢餓で地獄みた人もいるだろうし、もっと不条理な運命に翻弄された人もいるだろう。
共感できない。
あたかも、ひどい目に会わされ、グレて悪人なったと、言いたいのだろうが、同じかそれ以上のひどい目にあった人間でも、グレる人もいれば、返って善人になる事も有る。
音楽が良かった。
悪の本質に迫れていない。
最初から最後まで目が離せない
暴力的なシーンが多いが、考えさせられる映画である。
精神病の持病がある主人公と母親
カウンセリングを受けながらピエロとして働いている
ある暴力を受けて、同僚が拳銃を渡す
電車で暴力を受けて、3人を射殺してしまう
母の手紙をきっかけに、自分の秘密を知ってしまい
精神病が更に酷くなった(多分)アーサーは
破滅への道に進む
深夜彼女の部屋に忍び込んだ、驚いた彼女は帰ってくれと、お願いしたのだが
シーンは切り替わってしまった、彼女は殺されたのか?
あの足跡に付いた血は、カウンセラー?
冷蔵庫に入る
彼女とのラブシーン
は、幻想なのかもしれませんねえ
見る人の姿勢・感性による映画
作中の言葉にあったように
「人生はクローズアップで見れば悲劇だが
ロングショットで見れば喜劇だ」
って言葉どおりの作品だと思う。
どのシーンもつらくて暗くて笑えないし、救いなんてないんだけども
作品全体でみれば言葉悪いけど
「ぜんっぜんついてない男」を見てちょっと笑っちゃう
そんな感じ。マーレイがアーサーのネタ映像で笑とってるような感じ。
全部に最高のブラックジョークを突き通した映画だと思います。そら引いちゃう人もいると思うなー笑えねーって。
演技もカット割りも音楽もどれも絶妙でクオリティーが高い!
でもシリアスな映画にしたいんじゃなくて
限りなく現実に近い世界観でJOKERを描くためのクオリティというか
真面目にふざけてるっていうか…
あ、でも唯一といっていいくらい吹き出すシーンは
小男が逃げる際に鍵しまってるー とか
THE ENDのシーンのドタバタは新喜劇か!って突っ込みたくなる笑
アーサーからジョーカーになる瞬間っていうより
徐々に徐々に変化していく感じがぞわぞわしてイイ!
アーサーって一人の不運じゃなくて
世界中の不運を一体化したような感じ。だから誰がみても
あるある!わかる!って共感が生まれてそうだな
共感できない人はそれはそれで幸せっていうか…ホントに幸せ者だな!
見る人によってほんとに違うと思います。
正座する勢いで見る人、社会風刺・政治批判としてみる人などなど
映画って芸術であり娯楽映画なんだなって思わせてくれる映画でした!
もっかい見るぞー
究極の悪が誕生する瞬間
誰の心の中にでもある「自分という存在を知って欲しい」という気持ち。
自分という人間を上手く表現することができない、理不尽な日常。
誰にでも起こり得る状況で静かに目覚める狂気。
でも個人的にはその悪が美しく感じた。
ロバート・デ・ニーロの「タクシードライバー」「キングオブコメディ」へのオマージュを感じながらもバットマンシリーズにおける新たな解釈。
そしてホアキン・フェニックスの重厚な演技。
そして最後は観客一人一人に委ねるという脚本。
全てが現実なのか、はたまた妄想なのか
ジョーカーというキャラクターは不思議と心が侵食されるヴィランでした。
苦しみをかき消すための笑い声が胸を締めつける
評価が分かれていたからどうかと思ったが、心配する必要はなかった。傑作中の傑作と言っていい。
アーサーは最初から最後まで狂ってるとかいうレビューもあったが、間違ってる。
本当に狂ったのはラスト。血でメイクをした場面から。そこまでは、この狂った世の中で、何とか正気を保つために、心と体が狂うことを求めている状態だ。
その繊細な心理描写を可能にしたホアキンフェニックスは本当に素晴らしかった。あんなにいい役者だったんだなと感嘆した。
話はジョーカーの誕生秘話な訳だが、これでもかというくらい現実社会とリンクする。
格差が拡大しスラム化した街、それを肯定する大企業、倫理観の欠片もない少年たち、非正規を足切りするブラック企業、里父と実母のネグレクト。
アメリカだけじゃない。ここ近年、日本で起きた事件の背景とまるで変わらない。これはゴッサムの話ではなく、すぐそばの話なわけだ。
この映画をつまらないと思う人は、現実の社会問題を直視できていないからだろう。自分とは違う他人事、自分はこうはならない、その人たちの状況や気持ちを理解しようともしない。その能力に欠けているからだ。
これがあの天才ジョーカーの話なのか、というレビューもある。そう思うのは、そもそもダークナイトのジョーカーの理解が浅いからだろう。
あの作品でジョーカーは、正義に対する悪のアイコンとして描かれる。だから「You complete me」という台詞になる。
あくまでジョーカーは悪の思想家であり、ある種の狂気で、社会に矛盾を突きつける役割である。だから、彼はあくまでアイコンであり、ジョーカーの狂気に触れて、計画化し、実行するのはジョーカーの同志、マフィアたちだ。だからジョーカーは犯罪者として天才なのではない。自分が見てきて、受けてきた社会の苦痛を世の中に見せつけているに過ぎない。そこに彼の孤高さと苦しさがある。
今作で、マレーは、社会の状況によって、ジョーカーが現れたと語る。
その喜劇的な狂気の発想で、これから様々な社会の矛盾を社会に突きつけ続けるだろう。
そして、もはや現実社会の中で、多かれ少なかれ、ジョーカーたちは姿を現し始めているのだ。
グロテスクな孤独
バットマン見たことないですが、評判の高さにつられて見てきました。
ラストでお面ピエロに両親殺された男の子が、のちのバットマンなんですよね?多分。そこはピンときましたよ。やるね、あたし。ブルースくん?だったかな。
アーサーがジョーカーになった境目はおそらく母(養母)を殺した瞬間かなぁと。
アーサーは愛されたかったんだと思います。母に、父に、誰かに。
愛されたくて、できることは頑張った。少なくとも母には。
なのに、実は養母で、ネグレクトされ虐待されていて、そのせいでアーサーにも重い精神疾患がある(とあたしは解釈した)。必死で愛される未来を夢見て生きてきたのに。事実を知ったときには、絶望しか残ってなかった。こんな悲しい話ある?捻れて捻れて悪のカリスマになっちゃったとして、責められる?
ジョーカーになって、マレーの番組に向かう途中、階段を踊りながら降りるシーンがありますが、最高にカッコ良かったです。ニューヨークにある階段らしいですが、行ってみたいなー。あんなに足上がらんけど、ボーダーの靴下履いてポーズ取りたくなりました。
関連作との繋がりとか、キャラの矛盾点とかは、ぜーんぜんわかりません。独立した1つの映画としてみると、孤独な男の顛末が、グロテスクだけどシャープな印象で描かれていて。見応えがありました。
ホアキンね、ウディアレンの映画とかではなかなかにメタボなボディだったのに、かなり絞ってて、しかも筋肉つけずに痩せてるから、背骨のボコボコとかめちゃ目立っていて、造形だけで悲しげな男を表現してまして、凄いなぁと思いました。
笑いが止まらない病気って、辛すぎるよね…
ミーハー発揮して見に行ってよかったです。
何も知らず
CMや映画通の先輩の勧めで何も知識なく観に行きました!
あんなにも人が殺されると全く知らなかったので最初理解するのに一苦労でした。バッドマンを復習してから観たほうがいいですね…
難しかった
アメリカの文化も
アメコミについても
全く知識なく観てしまったためか、
そもそも理解力が乏しいせいか、
ここまで絶賛されてる理由が分からなかった。
けど、アメコミ映画のジョーカーがどんな人物なのか
興味は湧いた。
主演の人の演技はものすごく上手。
表情もそうだけど、
走り方をはじめとした体の動かし方が
すごくリアルだった。
ケースワーカーとの相談の場面で、
「僕の話なんて聞いていない」から始まる
人生や生活に対する不満や嘆きや悲しみ、
バスで子供をあやしたときに
子供の母親に煙たがられて笑い出す場面、
どこにも行き場がない誰にも認めてもらえない
痛みが描き方にも演じ方にもよく表れていて感嘆。
“I hope my death makes
more cents(sense) than my life.”
このフレーズはかなりくるものがあって、
泣きそうになった。
それが一転、
電車内から始まる一連の殺人があまりに突発的で
急に置いてきぼりにされた感じ。
どんなに辛くてもしんどくても
それはないわ…となってしまい、
ちょっとついていけなくなった。
1つ1つどれにも経緯と理由があって
無差別ではないし制裁的なものなのだけど
うーん、、
そのやり方しかなかったのか…だし、
過去も現実も確かにひどい
どこにも助けを求められない劣悪すぎる状況だけど
だからと言ってその殺人は許されないじゃん…て。
パーツパーツから物事を繋ぎ合わせて
しっかり理解していくところや、
垣間見える思考が
地頭のいい賢い人なのに
なんか殺人に至る心情部分の描写が
匙投げされてるように見えて、
ただただ短絡的にカッとなってヤっちゃう
頭の悪いやばい人みたいなのが
もやっとした。
後半はかなり暴力的なシーンが多くて
これは紛れもなくR指定。
心の荒れや社会の乱れを
とりあえず過激な映像で
さくっと表現してるように見えて、
そのあたりもっと丁寧に描かれていたら…
と思うと、もったいなかったな…という感想に。
<memo>
脳障害により、急に笑い出す疾患は実在する。
▶︎情動調節障害(Pseudobulbar Affect:PBA)
この疾患は、感情を司る脳の領域に障がいがあり、
突然激しく泣いたり笑ったりしてしまううえ、
自分ではコントロールできない。
頭部外傷後遺症(TBI)、多発性硬化症(MS)、
筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病、
脳卒中やアルツハイマー型認知症に併発する。
ピエロこわい
バッドマンシリーズ見てないんですが、ジョーカーというキャラクターが気になったので、鑑賞しました。どうしようもない世界で、誰も救われなくて、自分を自覚なしに壊さないと生きていけなかったのが、ジョーカーというキャラクターだったんだなと思いました。
ジョーカーになって、なれて、彼は救われたのかもしれないなぁと思ってしまうほど、つらかったー
何も信じられるものがないという状態が、どんどん信じてるものが壊れていくのが、すごい繊細に描かれていて、ほんとにつらかったー
信じてるものが何かを普段意識することはないけど、いろいろ考えさせられてしまった。
とりあえず、ゴッサムシティ怖いし。
ピエロがもう道化には見えない。(やっぱり泣いているように見える
とりあえず、バッドマンシリーズ見ます。
無敵の人
まさに日本で言う「無敵の人(貧しくて家族や恋人もいない失うものがない人)」であるアーサー。
完全に狂った男ではなく、笑ってしまう病気に苦しむ様、道化として病院の子供を喜ばせる仕事をしていたり、身のこなしが美しかったり、繊細な目をしていて、悪人に思えないのが悲しい。
この映画をみて「怖い」「狂っている」という感想しかない人もいるだろう。そうとしか思えない人がいる反面、どうしようもなく、自己投影する人もいるのが環境や性質の分断だ。
個人的には彼の動画をテレビで流して笑い者にしたテレビの人気司会者がウザかった。地下鉄で女性に絡んで、アーサーに撃たれる男たちも見覚えがある。あの人を馬鹿にしてる感じはものすごくリアル。あんな人々で巷は溢れているのだ。
自分に優しくしてくれた小男を撃たなかったのにはホッとした。
荒んだ世の中では誰でもジョーカーになるのは紙一重だ。
怯えた表情、笑い声の涙目、狂った暴力性、まさに怪演。
展開に現実味がない。演技、演出はすごい。ある解釈のおかげで救われたストーリー。
演技、演出がすごく、飽きずに観ることができた。
ホアキン・フェニックスの笑う演技や体づくりにはある種の戦慄を覚えるほどだった。
それだけに、
「自衛のためにと同僚から銃を渡される」
「衝動的な殺人を犯したのに捕まらない」
「バーの舞台で披露したネタがきっかけでテレビ出演することになる」
など、現実的でない展開が続くためどうしてもストーリーに没入できなかったのが残念。
アーサーが解雇されるときその連絡をなぜか公衆電話で受けていたり、上半身裸で冷蔵庫に入って自殺を図ったアーサーがその最中に掛かってきた電話になぜか上着を着て応対していたりと、「なんでそうなった?」と描写の雑さを感じるところも多かった。
主人公は金がないのにいつもタバコを吸っているという点も、タバコが登場するたびに「なぜタバコを買えているのだろう?」という疑問が頭をよぎり物語に集中できなかった。
精神疾患の薬を7種類も処方されていたのに、福祉プログラムの削減で処方を受けられなくなったことによる行動の変化も描かれていないのも、「薬のエピソード、必要だった?」と後から首を捻ることとなった。
端々に雑さが見られ十分に作品を楽しむことができなかった。
たぶん私の考えすぎに因るところが多いのだろうが・・・。
結末については、あるサイトで「アーサーは架空の人物で、アーサーの物語は全てジョーカーが考え出した『ジョーク』である」という説を目にした。
この説では「本物のジョーカー」が登場するのはラストの病院内のシーンのみとなり、トッド・フィリップスやホアキン・フェニックスへの諸々のインタビューの内容とも整合する。
そう仮定すると現実味のないストーリー展開にも説明がつく。
私の中ではこの説が一番しっくり来ている。
アーサーがテレビ出演時に放った主張は、なんと言うか「普通」でジョーカーらしくないと感じた。
精神疾患と貧困で苦しんだ男が犯罪の自己正当化のために語った、ありきたりな犯罪動機だったためだ。
「アーサー = ジョーカー」として、この犯罪動機がジョーカーの根源だったならば、敢えて「バットマンのジョーカー」として描く必要がない。ありきたりでどこにでもあるクライム映画になってしまう。
しかし、全てがジョークだったのであれば、「ジョーカーの頭の中を描いた作品」という見方ができ、ジョーカーは依然として正体不明のままとなるが、彼の闇の深さや魅力は増すのではないかと考えている。
何よりも彼の本名が明らかになったりしていて、ジョーカーが「手に届く位置」にいる存在に格落ちするのが嫌だったというのが本心だ。
そのため「アーサー ≠ ジョーカー」の説を信じたい。
この説を採用すると、なぜジョーカーがウェイン夫妻の死に方を知っていたかが謎になる。
そこは、トーマス・ウェインに間接的に復讐を果たしていたというところも含めて『ネタ』の一部なのだろうということで。(雑解釈)
上記の説を知って私自身は救われたが、映画を見終わった直後の感想としては「★2」だったので、採点はそのまま。
監督は、時が経ったらこの物語の真相に関する「答え」を提示するとインタビューで公表している。
それがいかなる内容でも「なぜ?」が付き纏う出来の作品のような気はするが、その答え次第では私の評価を覆す必要があるかもしれない。
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