ジョーカーのレビュー・感想・評価
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精神的な死と肉体的な死
弱者(ジョーカー)が、自身に精神的な死を与えた者に対して、肉体的な死を与える。弱者を精神的な死に追いやることは黙認される(問題にすらならない)が、弱者が肉体的な死を与えた(殺人)場合は悪とされる。善悪を主観で決めているとのセリフがあったことから、肉体的な死と精神的な死は本来イコールのものであり、権力者が弱者に与える精神的な死は、殺人同様に残虐性を伴うものであると、この映画は主張していると思う。 決して、残虐性を正当化する映画ではなく、弱者の立場から残虐性を描く事で、権力者達(資本主義社会で富を得た者達)に対して、自らの残虐性を認識させようとしているのではと推察される。 また、地下鉄での殺人は、ピエロの仕事を終えて自宅に帰る途中(素に戻る途上)での出来事、仕事仲間を殺した時はピエロになる途上、母親を殺した時は完全に素の状態、テレビ司会者を殺した時は完全なピエロの状態。つまり、残虐性は完全に仮面を被らずとも、いかなる精神状態においても解放されてしまうということであろう。 ジョーカーに優しく接した小人症の仕事仲間を殺さなかったことからも、違う立場の人間同士が相互理解することで、人間の残虐性を抑制できると言いたかったのだと思う。
終始ドキドキ
グロさはありますが、前評判で聞いていた過激なサイコパス感はさはど感じませんでした。 緊迫したシーンに流れるBGMが更なる不協を煽り、終始ドキドキさせられる作品でした。ラストシーンからも一貫した作品のまとまりが感じられ、とても印象深い作品となりました。
人間の闇
暴力表現が多い(R15+だから当たり前だけど) 病気持ちの人が理解されにくいのはあるが、人間はタガが外れると暴走するのがよくわかる。周りに合わせないといけないから生きにくい世の中。 日本人はまだ武器所持禁止の分、ある程度秩序が保たれてるのかもしれない。
評判の作品で。
気にはなっていたんですが、今日が仕事が休みだったので、混むこと覚悟して観に行きました。 やはり、話題になる作品だと思いました。 ただ、映画が始まる迄、ずっとスマホでゲームしてたり、いじっている大学生?専門学生がいて正直、気に入らなかったんですが、映画が終わって後に、この映画はただのキチガイオヤジの話だったね。という話を聞き、その子達や、その世代の子達には、理解出来る作品では無いのかな?と思う作品でした。
バッドマン門外漢
ですので、そもそも見るなと言われるかもしれません。 暴力を振るわれるような、大事なものを損なわれるような、見ていて悲しくなる作品でした。 好きな人は好きでいいですが、これが本当にアカデミー賞をとるなら、そろそろアメリカ映画は見なくてもいいかな、私、ってくらい、ショックを受けました。 それが作品の評価となるならそれで結構。
ムカつく奴は撃ち殺せ
そういうメッセージの映画だから観て後悔した。 これは現状に満足してる人、幸せな人しか観てはいけない作品だと思う。 「高校卒業して何もかもうまく行かず、 アーサーのように追い込まれて悪い事をやってしまっていた可能性もゼロじゃじゃない」 と劇団ひとりがコメントしてますが、その時この映画を観ていたら・・・ 虐げられてるものの暴力は絶対悪か? では、フランス革命は、ロシア革命は、天安門事件は。
暴力と流血に耐えられる人向き
話の後半は、ちょっと目を背けたくなるシーンが続きます。前半は、まだマシだったことに気づきますが、妄想と現実との世界…観客もジョーカーに意識を乗っ取られるくらいな感覚になります。ホアキンの演技は凄すぎ圧倒されまくりました。
ホアキン・フェニックス!
とにかくホアキン・フェニックスがすごい。 ゴミと悪意に満ちた街で、ロバート・デ・ニーロ演じるマレーにあこがれ、スタンダップコメディアンを目指し、ピエロのアルバイトで生活をしのぐ青年。母を気遣う優しさを持ちつつ、「笑い病」が象徴的に、社会から不気味に見られる疎外感。 心を通わせたかに見えた同じアパートの子連れのソフィーとの関係が、妄想でしかなかったのが悲しい。そもそも、同僚からもらった拳銃が、すべての事件につながっていくが、それ自体現実だったのか、妄想ではなかったかと思ってしまう。 とにかくホアキンの鬼気迫る演技を観る映画。バットマンのスピンオフという意識は持たなかった。
演技は秀逸
俳優の演技は素晴らしかったし、妄想と現実が交錯する複雑な構成で 映画の芸術的な価値がわかる人ならまた違った評価になるのかもしれないが 残酷な場面が多く、自分には向かなかった。 自分がされたくないことを誰かにしてはいけない。 酷いことをされても、仕返しをしてしまったらもう相手を批判できない。 そう思っている人なら、ジョーカーには共感できないと思う。 不幸な過去は自分のせいではなくても、未来の行動を決めるのは自分の意思。 感情にまかせて未来を自ら潰してしまうジョーカーは、自分にとっては ヒーローではなく反面教師。 だからこの映画にサブタイトルを付けるなら 「しくじり先生 俺みたいになるな!!」
観るなら心して観ること
人気があるから。話題作だから。と軽はずみで観てはいけない。自分自身の心の奥底に隠している心を観てしまうことになる。 貧富の差はあるにしても、富を得ているから幸せ。貧しいから不幸せ。そんなものより、1人1人が持っている孤独感。誰かに認められたい気持ちをストレートに豪速球で投げてくる。 さぁ、これをこれから観る人は受け止められるか、映画だからと他人の戯言と流してしまうか、試されている映画です。
安易な感動や 主人公への感情移入すら拒否するような映画。ひたすら悲...
安易な感動や 主人公への感情移入すら拒否するような映画。ひたすら悲惨な状況に 追い込まれていく 主人公アーサーを、見つめる観客自身の眼差しも、ときに同情的に ある時には、異物を眺める傍観者のそれに。。 70年代のニューシネマのような 観た者に何かを残す映画でした。
かわいそうなおじさんの話
評論家連中に絶賛の嵐のようなので観に行ったけど、つまらんかった。 曰く、この映画を楽しめない人はジョーカーに「悪のカリスマ」を期待したせいだという。 でもそれは僕にはあてはまらない。特にダークナイトに思い入れもないし、哀れなホアキンフェニックスの話という触れ込みだったので、そうだと信じて映画館に行った。 で、その通りだった。なんの意外性もなく。 不幸な境遇の男が、銃を手に入れる。ヴィランの話なんだから、それだけでどういう展開になるのか想像がつく。 現実と妄想の区別が曖昧なんて使い古された手法だし、こんな奴に彼女ができるなんて不自然すぎるだろうと思ってたら妄想でしたってことで逆に納得がいったし、あんなのがテレビに呼ばれるなんて非現実的だし、夢オチなんて最低だ。 現代の社会問題をどうのこうの言うのもあるが、そんなもんこの映画の下敷きになった「タクシードライバー」の時代からある話で、なんの目新しさも感じない。 ここに書いたことも別にネタバレに値しないことだと思ってる。 正直、なんでこの映画がこんなに高評価なのか困惑している。煽りではなく、本当にどこが面白いのかおしえてほしい。 僕の見方が悪かったのか、IQが足りなかったのか。評価している人は社会的弱者か、ジョーカーに感情移入できたということなのだろうか。
恐るべき説得力を持つ作品。
もし自分だったら、彼と同じようにならないと自信を持って言えるだろうか?と考えさせられてしまうほどの圧倒的な説得力。映像の肌理はもはやアメコミ作品であることを忘れさせるほどに、見事に重厚な人間ドラマそのもの。世にも壮絶な悲劇である。バットマンの関連する要素が現れて「そうだ、これバットマンの世界だったんだ」と何度もハッとさせられた。 これを観て思い知らされるのは、人が生きる境遇っていうのはやっぱり無視してはいけなくて、「どんな境遇でも負けるな!強く生きろ!」という精神論の押し付けが、酷く残酷なアプローチになりうるということだ。だれかがこんな風になる前に、人の痛みへの共感的理解の力でもって、お互いに助け合える世の中でありたいと、そんなことを強く強く思わないでいられない。
バットマンのジョーカーとは違う
鑑賞終わり、感じた。 コレがバットマンのジョーカー?なの?ハァ? バットマンのジョーカーは狂気の天才ピエロ的のイメージがあり、それが、今回の、ジョーカーって映画で明かされる と勝手に思っていました。(思い込んだアタシが悪い) 一つの映画としては良いと思い、、、ます バットマンのジョーカーに繋げるは無理があります。
納得です☺️
ジョーカーと言えばヒース・レジャーが演じたダークナイトでのそれが印象に残っています。あの気味の悪さがこうして生まれたのかと、妙に納得させられました。元々、万人が生理的に受け付けないタイプなんだけど、さらに劣悪な環境で育つことで非情な人間にならざるを得ない、ジョーカーになることが必然なんだなと。 でも彼に同情の気持ちは生まれませんでした。それが、この映画のすごい所かなと思います。可哀そうだけど、こんな奴許せない、だからバットマンどうかやっつけてくれってなるんですよね。 映画館を出たら、きれいな道路や駅、真面目そうな普通の人々が目に入ってきてホッとしました。でもこの日本にもジョーカー予備軍がいるんだろうなとも思いました。 想像力を働かせ他人の苦しみを理解してあげられるのも人間だし、一方的な思い込みで他人を傷つけてしまうのも人間なわけで。ジョーカーが生まれないよう、思い込みよりも想像力が勝る人になろうなんて思いました!
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