ジョーカーのレビュー・感想・評価
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アメコミっぽくないというのは間違い!これこそDCのアメコミ映画っぽい!!
もともとは『スーサイド・スクワッド』でジャレッド・レトが演じたジョーカーを基盤とした『スーサイド・スクワッド』のスピンオフとして浮上した企画であったため、当然ながらジャレッド・レトがその時はジョーカーを演じる予定であったし、この時点ではDCエクステンデッド・ユニバースの拡張であったと思われる。しかし、独立作品とした背景には、マーベルの成功があり、いくら追い抜こうとしても追い抜けない現実から、DCならではのことをしようとしたときにこの『ジョーカー』の企画がスタートしたのだろう。
差別化を逆手にとったかのように闇!闇!闇!!ここまで来るとアーサーのどん底設定が楽しくなるぐらいだ。監督のドット・フィリップスと脚本のスコット・シルバーもこの設定を逆手にとって楽しんだのではないだろうか。
そこに加わったのがホアキン・フェニックスというクセ者俳優の怪演。
ホアキン・フェニックスがキャスティングされたと知ったとき、明らかにヒーロー路線のスピンオフでないことは分かってしまった。
ホアキン・フェニックスなんてヒーロー映画向きではない俳優だからだ。
舞台はゴッサムシティ、のちのバットマンとなるブルースは登場すると言っても、見事なまでに現実社会の闇が投影されていながら、バットマンの世界観をフルに活用している点はさすがドッド・フィリップ、そしてさすが「バットマン」という作品だと思わされた。貧困層の抱える抜け出せない負の連鎖や障害を抱える者への差別、現実と幻覚との境が分からなくなる精神状態を投影して、更にもの凄い違和感を残すことに対して、違和感がないメジャーアメコミ作品なんてバットマンぐらいじゃないだろうか。
評価されている点として、『タクシードライバー』と『キング・オブ・コメディ』というマーティン・スコセッシ作品へのオマージュ・アピールが挙げられているし、ロバート・デニーロが出演しているから、どうしてもそう見えてしまいがちなのだが、個人的にはやり過ぎだと思った。あくまで分からない程度のオマージュに抑えていて、何となくわかるよ的なノリならいいのだが、明らかに影響されてますし、「マネしています」というのを表に出し過ぎていることに関しては、いかがなものかと思うし、作品自体のもつオリジナリティが薄れてしまっている気がする。
そこに頼らなくても重圧のある作品に仕上げられたと思うだけに、評価する人もいるが個人的には残念な点である。
フレコミ...全然違うやないかい
優しい男が凶悪殺人犯に~~という触れ込みを予告で見て面白そうだと思い
観に行ってきました。
結果、まったく異なる作品でした。
主人公は。最初から貧困、障害、虐待。社会の負の部分を一心に受けた男。友人もなく頼れる人もいない。そんなどん底な男を優しい男と一つの言葉に称すのはかなり違和感。フレコミぃ!!
また演出や演技の緩急はかなり惹かれたがどうも話が一方向で短絡に感じた。
狂いに狂いまくった男が富裕層に怒りをたたきつけるという最初から予想できる展開をずっと最後まで追っていたためドキュメンタリー・悲劇(喜劇?)を見ているかのような淡白な印象を受けた。
ジョーカーらしさが無い?
ジョーカーの凄さって世の中を徹底的に騙す、バカにするセンスだと思うんだけどそれがめっちゃ薄かった…
なんで世の中を憎み、悪の道に進んだかすっごく丁寧に描かれていてそれはそれでいいんだけど片手落ちやね
かっこいいジョーカーが見たい!
評価の上下が激しいし、 下の人に対しての風当たり強いな どんな感想...
評価の上下が激しいし、
下の人に対しての風当たり強いな
どんな感想あったって個人の意見やしよくない?
理想のジョーカー像はヒースレジャー 一択だけど、
これは映画オリジナルストーリーでDCコミックのジョーカー像がそこまで反映されていないと考え、
ある一つのジョーカーという物語だとして見ると
十分満足のいく映画だと思う
ホアキンフェニックスの体はどんな痩せ方をしたら
あんな奇妙な形になるんや…
禍々しい
ジョーカーという既に仕上がっているキャラクターを演じるのには並ならぬ決意があったと思うけど、
彼は一つのジョーカーを見事に演じ、
作り上げたと思う
ヒースとは違うホアキンフェニックスのジョーカーもまた良い
なんとも…
あくまでも僕の個人的な意見ですが絶賛される程の映画かな…と思ってしまいました
なんとも感情移入できずです
ただ主演俳優の演技は素晴らしいです
本当に不快になるほど素晴らしい演技でした
この映画は観る人が見れば感動で泣けるのでしょうけど僕は泣くどころか心に響く事も無かったです
THE 映画
いわゆるアクションやCGが凄いのだけが映画の凄さではないと改めて本作が証明した。
悪役ながら、感情移入して味方目線でも見ることができ、後から考察する余地もある懐の広いストーリー。
音楽では、弦で狂気や不気味さを高いレベルで表現している。
アクションやCGの規模がそれほどでかくなくてもこれだけの表現が出来るのだから、邦画も頑張って欲しい。
ホアキンフェニックスの怪演
彼の作品はこれで3作目だけど、すべて全くの別人。体つきから顔まで違う。今回のアーサーは一見ではわからない障害者。社会は寛容ではない。高潔なはずのウェインも一般的な人。ジョーカーは自分勝手な殺人者なのか、社会が作り出したモンスターなのか?
暴動が今の香港を思い起こさせ、映画のような暴動まで発展してないのは、教育があるからなんだろうと思った。ちょっと悲しく考えさせられたストーリーだった。
何にもなれない君へ
とても哀しい、辛い映画で、これがヒットして皆が共感している世界はとても辛い状況に来ていると思う。
二重のトラップがある映画だ。
一つは、誰しもアーサーのように悪に染まっていってしまうという不安に駆られることだ。
ただし悪に駆られて承認欲求を満たせることが、この映画において主人公の救いになり、一部の観客にとってのカタルシスになっている。
二つ目のトラップは、悪に染まることすら叶うことのない、全てが彼の妄想なのかもしれない、というラストの最悪のカタルシスすら否定する現実の残酷さだ。
妄想しているだけ。君の行動では何も変わりはしない。
バットマンになりたい?? 君らはお金がないから無理だね!
じゃあ、ジョーカーになろうか!!
君らはただの妄想好きの庶民で、ジョーカーになんかなれないよ! 面白いジョークだね!!!
じゃあ、僕らは何になれば良いのか。
ジョーカー爆誕!これを見ればバットマンワールドにおけるヒーローとヴィランの立ち位置が分かる!
〇評価が真っ二つに割れてる件について
私の場合、事前に「ジョーカー誕生の物語」と知った上で視聴したので、非常に腑に落ちるというか、社会的不満を持つ人や他者から排除されてしまう立場の人たちがどういった経緯でヴィラン側に寄って行くのかというのが非常に分かりやすく描かれていて高評価を付けました。
逆に「ダークナイト」に登場するような狡猾で派手にドンパチする様子が描かれているジョーカーを期待した人やバットマンの世界について何も知識がない人は評価が低くなって当然だと思います。というのも映画としては終始、一人の男がヴィラン(ジョーカー)になるまでの経緯を描いているだけで、物語として谷あり山あり最後にオチでまとめるといった後味すっきりという構造にはなっていません。またバットマンにおける重要人物としてブルース一族などが出て来ても、ただの端役の家族にしか見えないと思います。
〇ジョーカー(ヴィラン)やヒーローという存在について
若干のネタバレになりますが、物語終盤で主人公が扮するジョーカー以外にも民衆が暴徒化してピエロに扮するシーンが出てきます。これを見た瞬間、「今回はあくまで映像としてジョーカーだけにスポットを当てているが、それ以外の社会に不満がある人や虐げられている人達はごまんとおり、その”複合体”がバットマンワールドにおける「ヴィラン」の正体でもあり、ジョーカー個人だけを描きたかったわけではないんだな」と感じました。なのでジョーカーと名乗る一個人をバットマンが倒しても、次から次へとヴィランが現れるし、同じような民衆の中から別のジョーカーが現れてもストーリー的にも全く不思議ではないなとすごく腑に落ちました。
それとは逆に、世間一般的な良識やルールに則り、ルールから逸脱したカウンター的な存在であるヴィランを除外するもの”複合体”が「ヒーロー」と呼ばれる存在であり、その良識側の代表として作られたものがバットマンなんだなと。またヴィランが増加するのに比例するようにヒーローやヒロインが追加で出てくるのも社会構造として必然と言えるかと思います。
(※まあヴィラン側からしてみれば、バットマンこそが悪で、ジョーカーがヒーローなんでしょうけど・・・)
〇最後に
映画を見終えて最初に思ったのが、現代のネット社会で世間一般的に良識と呼ばれるものに外れたことをする人がいる一方で、正義感あふれる人に叩かれ晒上げられる構図そのものだなと思ったことです。(※世間一般的な常識と呼ばれるものから外れているだけで、差別や除外する人がいるのも同様で)
この構造を取り入れてる限り永遠に物語が作れるし、ヒーローとヴィランどちらの視点で物語を描いても、確実に共感を得られる賢い作品作りをしてるんだなと感心しました。またその一方で、この社会構造を物語に取り入れてる限りヒーローとヴィランの戦いは永遠に終わらないし、人々に脳を弄って思考を統一するぐらいしか戦いが終わらない気がするのは気のせいでしょうか?
かまってちゃん
キャラクターの設定と撮り方が絶妙でした。
階段を辛そうに登り、乱舞して降りる(堕ちる?)姿はまさにジョーカー。
人殺して逃げる所作のあたふた感も、ジョーカーの弱さ、稚拙さ、間抜けさの全てを引き出しています。
世の中こんな人結構いるのかなー?
気付けてないだけなのかなー…?
町山さんが褒めてるだけある
TBSの町山さんがお勧めというんで見に行ったんだけど、非常に深い政治的意図が仕掛けられている作品。アメリカのレーティングでも潜伏された意図まで含めてこの作品を考えると放映禁止となっても全くおかしくない
DCの中でバッドマンが結構な位置に存在してるのは、アメコミの歴史の中で重要な指標を提示できた、という過去があるからだ。かつてアメコミは政府の弾圧の元でかなりシンプルな作品しか作れなかった時代がある。「悪者がいる」「やっつけろ」「バーン(解決)」だけの勧善懲悪なお話しかないような。それが日本の漫画が発展していくのにつれ、アメコミも弾圧がなくなって後に変化し、大人が読んでも耐えられるだけの深みを描けるようになっていった。その代表作こそが「ダークナイト・リターンズ」である。そこでは年を取り、政治的意図に振り回され、戦う相手は政府の敵だったりするヒーローが描かれている。無敵でなくなったヒーローが現代の社会の問題と向き合うようになったのである
そして、それが映画化された作品が「ダークナイト」である。そこではバットマンのライバルのジョーカーが狂気の元に社会に恐怖を与えていく。それを演じた役者が役の狂気に飲み込まれ自殺し、アカデミー助演男優賞を受ける事になるという狂気との狭間にある傑作である
この2つの大作がバッドマンの礎となっている。今回の「ジョーカー」はまさにその直系のサイドストーリーであり、狂気の源となったジョーカーの内面に潜り込む作品である。悪役が主役なのだから、バッドエンドが定まってる。救われる道はない
そう、このバッドマンに連なる話というのは、かなりの部分で社会的問題を含んだ話になっている。そして今回のジョーカーで語られてる問題は、マイノリティへの無理解、弾圧、政治の無謬である。その無理解や政治を金持ちが操ろうとしてる様に対して怒りを生み出す作品となっている。そこに解決の為の道は無い。これはジョーカーの話だから、その怒りはただ破壊へ向かうだけである。ジョーカーの話はアメリカ人にとっては他人事ではない。彼らのほとんどは安い賃金で働き、政治の無謬により政府機関が閉鎖され、何時職を失うかという恐怖にさらされながら、金持ちが演じる政治ショーを傍観する立場にある。しかし、この作品に共感し、感応すれば、皆テロリストになってしまう。そういう危険な作品なのだ
つい最近、サウスパークというブラックパロディな長期アニメ作品が中国の最近の香港弾圧、ウイグルの民族浄化、ハリウッドが中国に操られてる問題をパロったら、中国でサウスパークが見れなくなる、という問題が起きた。NBAの一部の人が香港デモを応援したら中国からNBAへ謝罪を求められる事になり、スポンサーから降り、中国放映が危ぶまれる事態となっている。米国のショービジネスは今や中国に大きく舵取りをされている状況となっている
その背景を踏まえた上でこの作品が米国の大統領選挙で大事な時期に公開された、という意味は非常に大きい。民主党、そしてハリウッドはリベラルであり、弱者やマイノリティの意見を代表している。しかし、最近ではそれらのマイノリティの意見表明は非常に敵対的になっている。ソーシャルジャスティスウォーリアーと揶揄されている。彼らは協調ではなく敵を打ち倒す事に力を入れ、彼らを批難する言葉に対しては弱者への弾圧であると(日本ではヘイトという表現で)批難し、その発言を社会的に封じようとする。これは何か?民主主義を対立によって立ち行かなくさせる活動であり、表現の自由を弾圧によって奪う活動だ
民主党はヒラリーが中国から大きな支援を得ている。ハリウッドには中国の資金が入って中国からの指示を断れない状況にある。ヴェノナ文書という公文書がある。共産党がいかに長年ずっと敵対国家を内部から破壊しようとしてきたかという事を米軍情報部らが明かした公文書だ。ぜひYoutubeでその衝撃の中身を知ってほしい。ジョーカーで実現しようとしている世界とは、民主主義を壊し、表現の自由を奪う活動と繋がっている。そしてその先に中国の影がちらついて見えるのは自分の視座から見えるだけの事ではないと確信してる
これだけの意図を持って作られた作品にも関わらず、米国で上映できたのは、米国が表現の自由を何よりも優先しているからである。たとえその作品の意図が民主主義の破壊、表現の自由の弾圧に繋がっててもだ。それはこういう作品から得られるモノが人によっては意図以上の考えにまで至る道を用意してくれるからだ。このレビューがその一助になるとうれしい
この作品は良く出来ている。そしてそれが示すモノとは何を示しているのか
ジョーカーは誰によって生み出された?それこそがこの作品の価値かもしれない
ホアキン・フェニックスの独り舞台。マイナー日本映画にありそうな雰囲...
ホアキン・フェニックスの独り舞台。マイナー日本映画にありそうな雰囲気で始まりながらも、そのままいくわけはなく、でも、過剰になるわけでもなく。デニーロとのやりとりは、タクドラ思い出すと、そういう意図なのかなあとも深読み。
バットマン詳しくないけど良かったです。
過去に、劇場でダークナイトを見て興奮したことがあったので、期待して見ました。
ジョーカー誕生までの生い立ちというか、悲劇というか、理由付け(笑)というか、そういうお話ですが、割とすんなり受け入れられました。少し展開が遅くて、退屈な時間もありましたが、話も分かりやすくて面白かったです。
強いて言えば、驚きが少なかったことが物足りなさでしょうか。
精神状態のリトマス試験紙
見る人の精神状態で全く違った受け止め方になると思います。ジョーカーについて考えさせられるよりは、ジョーカーが自分自身にに深く切り込んでくるから、つらい時ほど刺さる気がします。すごい俳優さんでした、、、
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