ジョーカーのレビュー・感想・評価
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ヒースが霞む程の出来。
ここまで映画を観て武者震いしたのは久しぶりです。
あくまでも個人的な感想で、このレビューが一般的に同意してもらえる様な内容とは思っていません。
が。
冗談抜きで完璧としか言いようが無い。
誰もが己の中でNo. 1映画という物を持ってるはず。
僕は5年ぶりに更新しました。
感情が鷲掴みにされ揺さぶられ、アーサーと同じ感情に意図も簡単に追いやられた。
キャスト、脚本、演出、編集、音楽、全てが完璧と思えました。
ジョーカーと言う人気ヴィランを更に底上げされた様な気もします。
悲しみ、僻み、妬み、悔しさ、劣等感、怒りの感情が絶え間なく襲って来ます。
それを後押しする素晴らしい音楽。
感情にあわせ観る者の心を揺さぶる。
ストーリーも演出も素晴らしいのだが、何よりもホアキンの演技が凄まじい。
精神疾患者の演技と言うのもモラル的にも技術的にも難しいとは思うが、その中にも人間らしさや葛藤、夢希望。そして激しい怒りと劣等感。
そのあらゆる面を内面からもその表情からも滲み出る様な本当に素晴らしい演技。
これぞ怪演だと素直に感じた。
毎日『辛そう』に路地の階段を上がり生きにくい世界で生活の為、母の為、成功する為に
階段の上の世界で奮闘する。
それが一転、一本の糸が完全に切れてしまい、『笑顔』で踊りながら階段を下る描写が入る。
まさにジョーカーの心を写す様でいい演出だった。
ヒース・レジャー版ジョーカーは間違いなくジョーカー史上No. 1だと個人的には思っています。
ただ、ジョーカーとして覚醒した後の姿です。
ここはホアキン版とは比べようが無いが、ジョーカーになってしまう過程において、必要な表現や人物像にこのキャスティングと演技は天才的。
ヒース版は歴史に残るジョーカーとしてファンの中では認知されてます。
これは完全に同意です。
が、この作品を見てヒース版が霞んでしまったのも僕の中では事実。
それほど素晴らしかった。
正直に言うとヒース版を好きな僕は最初この予告を観た時にもうやめたほうが、、とも思いました。
なぜならスーサイドスクワッドの失敗があったから。
ジョーカーはヒースで完結もう作らないでくれと。
なので、粗探しをしてやろうと少し卑屈になって観てしまったのですが、完敗でした。
ダークヒーロー物は意外と簡単な分野だと僕は思っていますが、1番難しいであろうジョーカーというキャラクターでここまでの作品を作り上げた製作陣、キャスト。本当に素晴らしい。
この感情は後数日続くでしょう。
まだ観ていない人はすぐにでも映画館に行くべきです。
もちろん、暴力描写も多めであり苦手な人には厳しいものがあるでしょう。
でも見るべきものはそこでは無く、そこに至るまでのアーサーの感情変化とその描写。
是非とも観ていただきたい。
ベタ褒めで気持ち悪いですが、そこまでこの作品は僕の心を打ち抜きました。
僕の幸福満足度が少ないだけなのかな笑
露骨な危険と凶暴性
そんなに良いでしょうか…
自分の周囲の人たちが「良い!」って言うので、自分も合わせて「そうですよねー」と合わせてはいるのですが、本心、そこまでかなあ、という感じです。
というのは、落とし所が、貧富の差とかありつつも、「精神障害」というのが、気に食わなかったです。
え、まだそれやってんの? という、日本で90年代終わりに流行っていたサイコスリラーものみたいな感じで、それを若干社会派にしました、という印象しか持てていないのです。
そんなよく出来た脚本かなあーと、割と脚本で見てしまう自分は、途中で、うとうとしてしまったのも事実…。(単に自分の集中力が足りなかったとも言える)
主演したホアキン・フェニックスの演技が魅力というのはすごく分かるけれど、それ取ってしまったら何も残らん映画、という感覚なのです。
でも、きっとこれからも自分は「ジョーカー良いよね」と合わせてゆくのかもしれません…。
賛否両論
初めから惹き込まれました。
すごい作品です。
母親の教えで人を喜ばせたい。
役にたちたい。
ハッピーでいる為に笑い、一生懸命純粋に生きる。
しかし、残酷で冷たい世界・・
悲しい現実、そして事実・・・
主人公の演技力は凄まじいです。
ただ、これがベネチアやアカデミーを受賞していいのかは迷いどころです・・
私は映画には夢や希望を持っていたいと思っていますから・・
勿論、映画史に残る作品だと思うので観て損は無いです。
ただ、考えさせられ悲しくなります。
生き残った少年がバッドマンになり救ってくれると信じています。
奥が深い、1回で理解は難しい。
何の知識もなしに見た。バッドマンとかよくわからない。
ひとつの物語としてありなんだと思うけど、
妄想と現実が曖昧で、素人に1回で理解は難しいと思った。
何度も見るとじわじわくる系の映画だと思う。
どんなに笑ってるシーンでも、
悲しい、とか辛い、とか不穏な空気と感情がずっと渦巻いていた。
僕が欲しいのはハグなんだよって言葉がすごく印象的だった。
大人になって、そんなこと、みんな言えなくなるんだよな。
でも、本当はみんなそうなのかな。
本当に欲しいのはお金じゃないのかもしれないな。
誰かに認められ、愛し愛される幸せが欲しいのかな。
誰を殺しても、そんなの解決しないんだよな。
むなしさが残る。
(「勝手にふるえてろ」を思い出しました。
話のスケールが全く違うんだけど、
でもなんか、ちょっと寂しい映画。)
彼の狂気か、自分自身の狂気か。
バットマンのジョーカーと思わなければ面白い
世界で起こりつつあることかも。
社会的に差別される弱者の怒り爆発といった感じの映画です。どこにも怒りのはけ口を持たない主人公が、悪に染まっていくことで自己開放の道を見つけます。扁平な道徳のフィルターで単純に善悪を語ることはもはや許されません。
中南米在住です。善を叫んでも相手にされず、破壊以外にのこされた道のない人たちがたくさんいます。実は世界的にこういう状況が増えて来ているんじゃないでしょうか。
日本はまた別の問題があるので、多分ピンと来ないと思います。しかしこういうまさに世界的で今日的な社会問題を素早く見抜いて作品にした手腕は素晴らしいと思います。
ただ、テレビ出演のシーンは、殺害後、放送打ち切りまでやたらと時間があって、リアリティなかったなと思います。
役者を信用してはいけない
何度も言うが、素晴らしい作品は必ず賛否両論なのだ。
そして今作も真っ二つに割れている。
そうだろうそうだろう。
ホアキンJOKERにうっかり共感してしまった人はショックで言葉を失い、
最後までイライラして終わった人は、これを駄作とレビューする。
私はうっかり前者になってしまった…。
痛いほど理解できてしまう。
憧れのスターに認められる妄想。
自分がほんとは特別だったと知る世界。
ちっぽけな貧困な家に育った子供なら、誰しもそんな夢を見たし妄想を繰り広げた。
ただ、私たちはそれをどこかで諦めたのだ。
世間からはみ出さないようにと育てられ、
いつの間にかはみ出す人間を罵る側に立ち位置が変わり、
そしてこんな筈ではなかった、こんな人生を望んではいなかったと思いつつも、どこか踏み出せずに毎日を送る、それが私だ。
しかしJOKERは、進んでしまった…。
誰が彼を責められよう?
もちろん罪を犯したことは決して許されない。
けれどそれは、彼の弱さゆえなのか?
時代が悪いのか?
だんだんと時間が経過してゆくにつれ、共感はかけ離れ、
なのに感情だけが揺さぶられる。
いけない、そこへ行ってはいけない。
愛する人がいるではないか。
チャンスが巡ってきているではないか。
みんな、JOKERを必死に止めようとする。
しかし観客が裏切られる。
すごい手法だった。
まさかのアレまでだったとは。
ラストシーンと、残された少年のことで、
周りがざわざわしている。
そうとも、これがバッドマンの最大の敵となるカリスマダークヒーローへと
展開するのだ。
もう1回観よう。バッドマン。
ヒースレジャーだけどw
ホアキン、たぶんオスカー獲るんだろうな、
彼の今作のインタビューは興味深かった。
あまりに常識人だった。
あんなに体を絞って、あんなにメンタルを追い込んでも、
終わればホアキンに戻ってしまっている。
役者ってやっぱすげー。
話題にならなきゃ好みかな?偏屈ヤローとしては
さすがA級。引っ張る技術は脱帽です。
これでもか!って位に切ないエピソードが満載で、何故か…もぉ、ええわ。ってならんのです。結局、全部観たけど……感情移入出来ない。
完全完璧、とびきりクールな悪の誕生を、今か今かと待ってたのに……
「バットマン」と言えば、プリンスが音楽を担当して話題になったヤツしか知らない。
アメコミ映画は全く観ない超初心者としては、
ジョーカーの設定は要るの!?って感じました。
でも、ジョーカーの設定をないモンとして観ても……
う~ん……ってなりました。
いわゆる、アメリカニューシネマ的な持って行き方を望むのは、もちろん個人的な意見です。
が、そっちに行きそうで行かない。みたいな雰囲気を感じてしまい、淋しさが先立ちました。
よかった!!
孤独は夢で武装し、夢は孤独で武装する。誰の言葉だっけ?
バットマンの正義をあざ笑うジョーカーはいかにして生まれたのか?そんな命題を解き明かす為に作られた映画と聞いてなかなか観る気になれずにいた。
だって見え透いていたから、いまさらそんなことを見せられてそうか!なんて思うほど呆けてはいないと思ってたから…でもまあ想像を絶することもあるだろう。そんな気分で観に行くことにしたんだ。
しかし、このての映画では悪の論理が明解で正義の使者は何時だって迷い、最後には曖昧な返事で悪人をやっつけてしまう。ゴッサムシティは存在し続けて貧富の差は無くならない。バットマンが懲らしめるたびにこの街は悪くなっていくかのようだ。
優しさに満ちた街を作ることを夢みるのであれば覚悟しなくてはならないはずなのだ。
寂しさを噛み締めて、たった1人で笑顔でいなくてはならない。
それは決して造り笑いであってはならない。
なぜなら、痛みの究極は笑いだからた。
スルメMovieでした
【2020/02/13✩⃛初回観賞】 評価:4.3
【2024/09/14✩⃛2度目観賞】 評価:4.3 ➡︎ 4.0
ゴッサム・シティのゴミ捨て場から見える観覧車に乗ってみたいな。
(新作見据えてのDOLBYCinema)
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バットマン作品は留学中に寮の仲間たちに付き合って観に行った『バットマン&ロビン』の一作のみ。(『ジョーカー』観賞後に調べたら、どぉやら『バットマン&ロビン』は史上稀に見る酷評されたヒーロームービーなのね💦そこまでとは当時思わなかったけどw)
MARVELもDCコミックも興味なし。だからこの『ジョーカー』も観に行くつもりはなかった。
アカデミー賞で正直よく知らないホアキン・フェニックスが主演男優賞のスピーチで話した内容が普段から自分が思っていることとあまりに似ていて共感し、とにかくこの俳優に興味が湧いた。
“When he was 17, my brother wrote this lyric. He said, “Run to the rescue with love and peace will follow.” Thank you.”
恥ずかしながらこのスピーチを聞いて初めてこの人がリバー・フェニックスの弟だと知ったレベル^^;
アカデミー賞記念で再映していた『ジョーカー』を大急ぎで観に行き、ホアキンの受賞に激しく同意。
画面の中のアーサーは脆い。とにかく儚くて。薄張りガラスのように繊細で、少し力加減を間違えたら粉々に砕けてしまいそうなほど。でも世間は容赦ない。アーサーのそんな事情に気遣う余裕はない。だってみんな目先の自分の事でいっぱいいっぱいだから。望ましい形とは言わないけど、現実的には仕方の無いことと諦めるしかないのかもしれない。
だからアーサーが自分の身を守るために暴力という力を借りて前に進むという判断を至ったのはよくわかる。というか、やはり仕方が無い。みんな必死なんだから。
良しとする訳ではない、けれども「人生にはそーゆー時ってあるよね」と妙に納得させられる内容。日常のあるあるが多すぎて途中からヒーロー物のヴィラン誕生物語を観ている事忘れてた。
この映画を観てレビューを書き始め、投稿するまでに3日経った。不思議なのが観た直後よりも今の方が映画の色んな場面への想いが頭の中で蠢き合うということ。観賞直後は3.9評価と思っていたけど、その後の自分の中でのこの映画へのobsession度合いを考慮するともっと高くてもいいかも!と思って点数は4.3に。噛めば噛むほど味が出るスルメMovie。既にもう一度観たくなってる。
この作品を機に過去のバットマン作品も全部観てみよう💖愉しみが増えた❤ ❤ ❤
ジョーク
バットマンの宿敵、ジョーカーが生まれるまでを描いた本作。
コメディアンを目指す主人公アーサー・フレック。
派遣のピエロで日銭を稼ぐ日々。
悲しくても笑うことしか出来ない障害によって社会生活も困難になっていく…
同僚にもらった銃を使ってしまったり、
自分の生い立ちを知ることで少しずつ狂気に満ちていく。
といった内容。
期待した以上に衝撃的な作品だった。
苦しそうに笑うのが見ていて辛い。
幸福に感じるシーンは全て妄想。
タイムカード。
笑顔を忘れるな⇒「笑うな」
階段を上る時はアーサー、下る時はジョーカー。
ジョーカーになってからは凄くイキイキしている。
群衆に称えられるシーンは幻想的。
今のはどういう事だ?と考えたり、
いろんな描写で印象的なシーンがたくさんあった。
で、結局オチは?最後のシーンの意味は?
というと
自分の答えとしては『全てが妄想』かなと思った。
この一言だけだとつまらなく感じるけど理由としては…
・アーサーの髪の毛が黒に戻っている
・時代が80年代設定
・ブルースと年離れすぎ
・何故かブルースの両親が殺害されたシーンを回想している
・「ジョークを思い付いた」「理解出来ないさ」
など。
そもそもアーサーのいる世界にバットマンがいないのでは?
我々が知っているジョーカーではないのでは?
と考えた。
監督はインタビューで
「今までのDCシリーズとは全く関係無い単独作にしたかった」
「最後のアーサーの理解出来ないさと言った後に笑うシーンは唯一本当に笑っている」
といったことを知った結果、
『全てが妄想』であり
『全てがアーサーのジョーク』なのかなと思った。
ジョーカーの誕生を描いた、ということ事態がジョークみたいな。
公開後に監督は
「監督としてのオチは決まっている。今はみんなにいろんな答えを考えてもらい楽しんでもらう時間」
と言っており、いつか答えを提示するらしいのでその日を楽しみに待つことにする。
あとは予備知識として
マーティン・スコセッシ監督の
「キングオブコメディ」を見ると、
ジョーカーのいろんなシーンでオマージュされてるので、
ジョーカーをより楽しめるかも。
そしてジョーカーを演じたホアキン・フェニックス。
アカデミー賞主演男優賞受賞おめでとうございます!
ジョーカーの誕生
ホアキンのダンスシーンがおしゃれ
どんな不幸も命を奪っていい理由には、決してならない。
ジョーカーというひと殺しがいかにして出来上がったかを正当化・美化して描く・・という実は単純明快な作品。
もちろん作り方も上手いですしホアキン・フェニックスの演技はすさまじい程狂ってて映画好きとしては見所は沢山あるのですが、最後は冷酷な人殺しになってしまうわけで、これが一般に大ヒットしたことは恐怖以外のなにものでもありません。
昨今の通り魔的な事件の動機と被り、こんな作品に「共感」してしまう若者が出て来るのは困りものです。
どんな不幸も他人の命を奪っていい理由には決してならない。
確かに、世の中は理不尽だし悪いひとも多いですが、「それでもみんな頑張って笑顔で生きている」のです。それを忘れないでほしいな、とおじさんは思います。
ダーティ ハリーを思わすタッチ
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