ジョーカーのレビュー・感想・評価
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精神的に健康な人が持つ精神病者像
ここにちょっとケチつけたくなりました。
虐待、貧困、差別、いじめ
もともと精神的に病みやすい気質ならば、これらの要因が
重なれば殺人鬼に変貌しうるだろうという健常者の想像。
ジョーカーは虐待、貧困、差別、いじめの被害者であるがゆえに
悪者化していった。という筋立てだろうが、被害者であることを
説明する描写は足りない感がある。その足りないところを、
精神異常者ならやりかねないよねっていう浅い説明で蓋を
しているところに、製作者の精神病をもつ人への
偏見があるように思える。
シリアルキラーと被害者であるがゆえの殺人鬼への転化の二択
が、悪役像の選択肢としてあるだろうが、この2つは相容れないものだと自分は思う。
その前提だと、本作はジョーカーが後者であることを主題としているように観ていたが、自分の母親を殺害していくあたりから、ちょっと被害者であるという肩入れが
できなくなってしまった。母の殺害以降むやみやたらに人を殺すただの殺人鬼と見えてしまった。これだとただ殺したいだけのシリアルキラーになちゃって物語の主題がブレてるように感じてしまう。
もちろんもともとシリアルキラーの素質があって、そこに周囲の要因が降りかかって
シリアルキラーと化すことも全然自然だろって反論も当然納得できるけど。
ただ映画を観た印象だとやはりブレてるかなと、、
その説明不足とかブレを補っているのが、ホアキンフェニックスの
圧倒的な怪演。ザ マスターでも思ったけど、本当に狂気を
演じさせたらすごい。また、重苦しいヒヤヒヤする音楽やカメラワーク
も上手い。映画を見ている間、上記した違和感が気にならず
に映画に引き込まれたのはこれらがあってこそだと思った。
アーサー役のホアキン・フェニックスさんが凄かった!
Smile
人生は近くで見れば悲劇だが、遠くで見れば喜劇である。それでも人は主観でしか世界を見ることができない。笑えないけど笑うしかない。笑うことでのみ悲劇から救われる。そして、大衆(ピエロ)が滑稽であればあるほどそれは喜劇になりうる。アーサーに感情移入できる部分もあればそうでない部分もある。彼は決定的な出来事をきっかけとして変化したのではなく、着々と我々の心が離れていく、むしろ近づくことが恐怖となる。アーサーが抱く自分の存在に対する不信感。名もなき大衆の一人。それは名もなきピエロであり、仮面を被って笑ってみせる。そんな一人の男が絶望の淵に垣間見た狂気。その狂気が彼を動かし社会をも扇動していく。「殺人」が正当化され、実行した張の本人が英雄として崇め奉られるような世界。果たしてどちらが狂っているのか。アーサー・フレック。彼はなるべくしてなった悲劇のジョーカーなのではないだろうか。さてはこれら全てさえもただのジョークに過ぎないのだろうか。
あと、劇中にチャールズ・チャップリンの「モダン・タイムズ」が出てくるのも正にって感じ。
シーザー・ロメロ、ジャック・ニコルソン、ヒース・レジャー、ジャレッド・レト。そして、ホアキン・フェニックス。優劣をつけるのは好きではないしそれを抜きにしても今作のジョーカーはカッコよかった。
期待していたものと少し違っていた
ヴィランのジョーカーではないと思いました。
最高にセクシーなジョーカーは、申し分なかったです。
キャストはとてもいい演技をしているし、電車内での暴動シーンはとても美しい。
あの病気の笑いが狂気の笑いに変わっていく様などは、素晴らしすぎました。
けれども、もっとジョーカーには怪誕してほしかった。ジョ―カーの生まれた背景が、蔑まれた者たちが共感できるような、あんな「程度」(言葉がわるいが)の理由で、あの悪逆非道のカリスマ犯罪者になったとはどうしても思えなかったです。
あれは「誰でもジョーカーになるんだよ」というピエロマスクの暴動へとつながっていく演出なんだろうか?などと思ってみてましたが、ジョーカーは「概念」なのでしょうか。
私のなかでは、彼ははじまりのジョーカーだけれども、バットマンのヴィランであるジョーカーは、のちに現れるのだと思いました。(ブルース、こどもだったし)
今の自分に正直になってますか?
狂気に満ちた中に見える悲哀
まず初めに、私は今までこのキャラクターが出てきた作品はひとつも見ていない。正直な事を言うとアメコミは苦手(笑)。それに海外・日本人映画評論家のレビューも、この映画の記事も何も見ずに観に行った。 だから“〇〇に出ているキャラクター、ジョーカー”として観ていない。他の映画と同様、全く新しいひとつの作品としてこれを観た。
アーサーは精神病を患っている。妄想も酷い。でもアーサーは自分でしっかりと考え、行動しているように見えた。内面は優しい人なのだと思う。子供の頃から言われてきた母親の言葉を守ろうとしていた?笑いたくないけれど笑っているのがよくわかるシアターに響き渡る乾いた悲し気な高笑い。
ただ切なかった。
暴力的なシーンは多いけれど恐怖は感じなかった。
ただ、内容が内容なだけに心が平穏でゆとりがある時に観てください。
映像や音楽も素晴らしく見応えがある作品です。
狂気への変貌
度肝を抜かれる
タイトルはダークナイトのDVDのパッケージから拝借しました。
試写会に行った方の感想などから期待値MAXで観ましたが、控えめに言って最高でした!
ド派手なアクションとかCGでなく、純粋な演技力ストーリーで勝負しにくる作品です。
24時からのレイトショーで観ましたが全く眠くならず引き込まれていきました。
貧困や病気など社会問題の詰め合わせみたいな状況から悪のカリスマであるジョーカーが生まれる訳ですが、生まれていく過程を観て自分の中のジョーカーのイメージが変わりました。
自分のイメージでは生まれた時から悪のカリスマってイメージでしたが
少しづつ悪の道を進み、周囲の反応や期待に載せられ悪のカリスマに成っていく姿に言葉に言い表せない感動を覚えました。
これからこの映画を観る方は是非バットマンビギンズ、ダークナイトを観てから映画館に足を運んで下さい
最後に
Let's put smile on that face…
もうやめてあげて
悪役誕生秘話を描く社会派映画
単なるアメコミ映画ではなく、実社会にも通じる社会問題が根本のテーマにある社会派の映画。アメコミの悪役の誕生秘話を映画化しようという発想もすごいが、とにかくこの映画はホアキン・フェニックスの鬼気迫る迫真の演技の凄さにつきる。ここまで凶悪でクレイジーな役を演じきれる俳優はそうそういない。世界観や音楽は悲壮感はあまり感じず逆にかっこいいとさえ思ってしまう。総合的にみてすばらしい作品なのは間違いないが…まあ、これを言ってしまうとおしまいなんだけど、ジョーカーって謎の狂気や異常性が魅力だったのに、その原因を人間味あふれる誕生秘話として書かれると、ジョーカーの人間離れした部分というか神秘性がなくなってしまうのでないのか…?という疑問もある。あとジョーカー誕生秘話なのでバットマンは出て来ないが、バットマンのプロフィールぐらいは知っておいた方が楽しめると思う。本名とか…
ホアキン・フェニックスの演技凄すぎ
初日だということもあったと思うけど、最近見た映画の中では、ボヘミアン・ラプソディに次ぐ客入り。平日16時上映開始なのに7割くらい埋まってた。
ただただ、ホアキン・フェニックスの演技に圧倒された。
役に命を吹き込むって、こういう事なのかと。ト書き通りに演じてたら、ああはならないもんなー。
今の日本人の俳優でこんな演技できる人いるんだろうか…
終わってからも客席から皆なかなか席を立たなかった。そんなの珍しい。それくらいズシンとくる内容。
ジョーカーになるまでの、見てい可哀相になるくらい、思うようにいかない不遇な人生は、多かれ少なかれ、自分自身と重なる部分もあると、見ている人皆が感じるのでは。
ダークナイト好きな人は絶対好きな作品だと思う。
単なるアメコミ以上の作品なんでしょうが・・・
"Life Is Unfair"な映画②
*2019年ベストムービー!⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️✨
今年を代表する作品で間違いないでしょうね。
ひとりの人間の劇的なドラマというだけでなく、心揺さぶられる感動的な物語でした。
アーサーの踊りが、人を殺していくたびに狂気じみたダンスへと移り変わっていくのが、観ていて鳥肌が立ちました。
その奇妙で、どこか恐ろしさも漂う様を、カメラは見事に捉えています。
ホアンキン・フェニックスは名演ですね…なんて言葉では、簡単に褒めたたえられないぐらいの演技を見せてくれました…感動しましたよ、本当に(笑)🤭
しかし…
人生とは不公平ですな…(笑)②
笑顔の奥底にある悪
アーサーが真実と直面するとき、ジョーカーが目覚める…
フェニックスといえば、ホアキン
近ごろのDC作品は、マーベルを意識しているのか、ややコメディ色が強く、あまりぱっとしないものばかりでした。スーパーマンやバットマンがシリアスだっただけに、DCに軽妙さは要らないな、と感じていました。
今作は、まさに自分が好むDCらしい作品でした。
これまで様々な名優が演じてきたカリスマ的悪役、ジョーカー。そんな彼がいかにジョーカーとして覚醒したかを描く今作で主演を演じたホアキン・フェニックス。彼の演技は、ほんとうに素晴らしいかったです。若いころは、彼のお兄さんであるリバー・フェニックスの陰に隠れてしまっていたような印象でしたが、「her」のころから徐々にその存在感を増していき、今作で、すっかり兄の威光を打ち消したように思います。
個人的には、「ダークナイト」でジョーカーを演じたヒース・レジャーにも匹敵する、素晴らしい演技だったと思います。
脚本もまた、見事でした。
主人公であるアーサーの悲惨な境遇には同情し、世間の醜悪さに対する感情には同調しました。
彼のおこないが善なのか悪なのか、それはわかりません。ただ、もしかしたら自分も、なにも失うものがなくなったとき、同じような行動に出てしまうかもしれないな、と思いました。きっと、あなたも。
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