「鬱屈と傍観と爆発を巧みに表現した傑作」ジョーカー 映画好きのあおちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
鬱屈と傍観と爆発を巧みに表現した傑作
世の中には先天的、後天的、不運、自業自得、様々な理由で、社会から見捨てられた、抑圧された人々がいる。人々が「世間」の一部として構成されているとき、それは微妙なバランスで表出・表現されず、じわじわとそれぞれの生を蝕んでいく。その抑制が、何かの拍子に爆発したとき、個の限界を超え、共感と共鳴の連鎖によって、社会の「異物」として暴れ出し、がん細胞のように負の連鎖を繰り広げる。人間社会のメカニズムの脆さ、不条理を表す傑作。
コメントする