劇場公開日 2019年10月4日

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「感染する狂気」ジョーカー レントさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5 感染する狂気

2025年11月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

知的

ヒース・レジャーが作り上げたジョーカー像は人間の業を凝縮したような存在で、我々通常人には推し測ることの出来ない存在であった。だからこそジョーカーの存在は未知であり、恐怖でもあった。本作はそんな悪の権化、人間の業の象徴であるジョーカーの起源を描く。

エイリアンやハンニバルレクターなどのキャラクターの起源を描いた作品が軒並み低評価なのは誰もそんなもの見たくはなかったからである。底知れぬ恐怖であったものの恐怖の底が知れてしまってはキャラクターに対する想像力が失われて、つまらなくなってしまう。これはジョーカーについても当てはまる。

ただ、本作はジョーカーという冠をつけなければかなりの作品だったと思われる。一人の男が不遇な時代、境遇に生まれ、いずれ狂気に溺れて行く様を丁寧に描いており、ひとつの作品としては高く評価されるべき作品ではある。しかし、ヒース・レジャーの存在は無視することはできず、それに比べて本作は想像の範囲内の作品であったことは否定できない。
このような境遇にいれば誰でもこうなってもおかしくはないよね、などと一般人から共感を得られるようではジョーカーではないのである。

作品の完成度は高いが、ハードルの高い題材のため評価は厳しめにならざるを得ない。本作はあくまで想像の範囲内の展開で、作品としては前作の「ビューティフルデイ」同様ホアキンフェニックスの演技力を堪能する作品だった。

再投稿

レント
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