「誰もがジョーカーなのだ。」ジョーカー スモーキー石井さんの映画レビュー(感想・評価)
誰もがジョーカーなのだ。
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バットマンシリーズは見てこなかったため、
ジャック・ニコルソン、ヒース・レジャー演じる歴代ジョーカーを観て「予習」した上で鑑賞。
舞台はゴッサムシティで幼少の頃のブルース・ウェインも登場するのだが、
アメコミ要素をあえて削ぎ落とし、「ジョーカー」と化してしまった男の悲哀と狂気を描いたヒューマンドラマであると感じた。
どこからどこまでが主人公の妄想だったのか?
一体正しい時系列はどうだったのか?
こんなのは「ジョーカー」ではない!
・・・などと議論や物議が醸し出される作品ではあるが、私はとくにそこまでの興味はない。
観る人によっては
幼稚だとか
傑作だとか
単純に怖いとか
評価は分かれるのだろうけど、
私はそのどちらでもない。
闇堕ちしていく主人公が自分の起こした行動により世間にある種ムーブメントを起こし、社会が崩壊していくこの作品は
不満を抱え、不遇に喘ぐ者たちほど魅了されるのではないだろうか?
そんなディストピアに病的に心惹かれるのだ。
物語終盤、車窓から暴徒により社会が壊されていく様をワクワクしながら眺めるあの「ジョーカー」のように。
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