「社会の光と影」ジョーカー まるさんの映画レビュー(感想・評価)
社会の光と影
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平田さんの声とホアキン・フェニックスさんの演技力が素晴らしいのは勿論なので置いておいて、バットマンシリーズを見たことが無い為ジョーカーを見るのは初見でしたが見終わった後、彼についてもっと知りたいと思った。
ただのサイコパスなんじゃなくて、彼を作ったのはこの世界なんだと思わされた。
一生懸命生きているだけなのにどこまでも救われない。
何処までが彼の妄想であり、ジョークなのか観客としては分からないのがまた良い。
美しさの中に見え隠れする狂気がこの映画を際立たせていて、映像の美しさとBGMが最高に合っている。
ただのサイコホラーだと人を殺しすぎて現実味がなく興ざめだが、映画の4分の3程彼の生活や辛さを知っているからこそ、ただの殺人鬼ではない魅力に気がついた。
見処は所々出てくる彼の笑えないブラックジョーク。
日本ではブラックジョークに慣れていない為、本作の大物司会者のジョークも笑えないと思う。個人的には大物司会者は嫌いなタイプなのでスカッとした。
奇人と呼ばれる人は彼等は彼等なりに色々考えていて、葛藤や苦悩もあるんだなと思った。社会の影に取り残された孤独感。
話の進みが遅いのと、急なサイコシーンは苦手な人がいるかもしれない。
ジョーカーの堂々としたメイク姿が正直、格好いいと思った。
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