「十代の私にはまだ早すぎたかも」ジョーカー こたつたんさんの映画レビュー(感想・評価)
十代の私にはまだ早すぎたかも
アーサーという一人の男の物語でありながらも蓋を開ければは波瀾万丈。
劇中では終始報われない人間ではあるものの英雄と称えられるまでのプロセスが過激すぎるかもしれないがリアリティに溢れている。
理不尽や病気、自らのミスで自分を追い込んでしまい、社会から除け者にされるアーサー。終盤にかかる辺り、悲劇と喜劇が入れ替わるのが自然と伝わってくる
ジョーカーは社会的地位の低い人々の不満がアーサーのメイクとなり、富裕層へ立ち向かうために創り上げられた純粋と邪悪の入り交じった化身。バラエティーに出演した際も、ジョーカーは「俺を(貧困層の代表として)馬鹿にするために呼んだのか!報いを知れ!」と言っていたが、裏を返せば人々の社会への不満を代弁していたのかもしれない
アーサーは殺人を犯したものの、それは単に「殺人」ではなく、「自分を守るための行為」であるのではないか
表面では悪事だが、内面は正しき行為であり、ジョーカーの言う通り、主観で決めつけるのは人間の悪い癖である
マスメディアがそれに該当するだろう
貧しさが主人公であれば豊かさは敵である。人々がアーサーを褒め称えるのも無理はない
人生経験が豊富でない私は映画の趣旨は理解できたがアーサーにあまり同情できなかった。これは人生経験がものを言うのかもしれない
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