「前評判に踊らされた」ジョーカー ちょまんさんの映画レビュー(感想・評価)
前評判に踊らされた
正直普通。むしろ退屈寄りの映画だった。
予想は超えてこないし演出も音楽でごまかしてる感。同情こそすれあまり共感できるキャラもいないし、映画に入り込めなかった。主演の怪演ぶりはすごいけど、展開はゆっくり、というより一般人がなぜ悪いやつになったか、その変容が表面的な肝だと思っていたし楽しみにしていたのだけど、もともと精神病んでる奴が主人公なので、初めと終わりでも精神ヤバイやつと特に変化がなく、そこにメリハリがないものだからゆっくりに感じてしまった。
精神病んでる上にろくな環境にいないのだからそりゃいつかやばい行動とるでしょ。
本当に事が動くのがマジの終盤だし、うーん、もっとやりようあったのでは。
一方で精神障害者の悲痛な描写という意味ではなかなか良かったと思う。いいように扱われつまはじきにされ、でも誰も助けてくれない。最後の語りはその苦しみを爆発させたもの。単に障害者を哀れむだけでなく、健常者すらも不幸にしてしまう恐ろしさを表現していたように思う(といっても障害者寄りだけど)。
京アニ事件というろくな保護下にもない精神障害者の引き起こした大事件があったが、そこにある恐ろしさと問題提起という意味で実にタイムリーな映画ではあった。
アカデミー賞候補?みたいな話らしいが、まぁ好きそうだよね、アメリカ人こういうの。社会問題を風刺しちゃうやつ。主演は男優賞取ってもおかしくないと思うけど。彼のおかげで最後まで観れたし。
総評としては「テーマはいいかも。でもサービスデー鑑賞で十分です」
くそ、増税で映画料金もあがってらぁ
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