「その硬貨な喜劇を、受け入れろ。」ジョーカー たくっちさんの映画レビュー(感想・評価)
その硬貨な喜劇を、受け入れろ。
一人の人間がジョーカーという男になるまでの過程を、とにかく、重く、ゆっくりと濃厚に描いていく。
下手なホラー映画より数倍強烈です。
ホアキン・フェニックスの演技がとにかく、とにかく、とにかく秀逸。(大事な事なので三回言いました)
狂気じみたそのカタチにただただ圧倒される。
鑑賞後は他の人が声をあげて爆笑しているのを周りで聴くだけで、少し背筋が寒くなる感じを受けます。
展開はとても先が分かりやすいストーリーになっていて、途中(先の展開が分かっているだけに)立ちたくなる場面が何度かありましたが、頑張ってこらえました。
音楽もとてもいい。コントラバスかな?低音のテーマが良く響き、ストーリー展開にとてもマッチします。
-0.5としたのは、とにかく日本では流行らない作品だろうと個人的に思ったこと。
まずひとつに、後半になるにつれ、凄惨描写増えていきます(私はそれで立ちたくなりました)。耐えられるかな、という感じ。
また、人と同じを好み人に合わせやすく、人と異なるを特に嫌う国民性的に、ジョーカーというヴィランに登り詰めるアーサーの人間性はとても異質に感じられると思います。共感できれば最後まで見続けることは可能かと思いますが、そもそも共感ができるところからがスタートラインになりそう。
あとは、1日の終わりに観たほうがいいってことかな。
少なくとも、1日の初めに観るものではないです。頭の思考と元気指数がモリモリ持っていかれます。
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